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車椅子で役者をやるもの。(seen5自由と挨拶)

新しい職場は沢山の仕事と沢山の自由、沢山の知り合いを俺にくれた。毎日が刺激的で本当にやる気に満ち溢れてた。その新しい知り合いの中には演劇関係の方も含まれた。その方々と話す世界は本当に楽しく僕をワクワクさせた。

少し時間は戻るがこの2年前にフェイスブックで10代から一緒に芝居をやっていた何名かと繋がっていた。20年以上会ってなかった仲間達。時折りテレビや映画出演の知らせ、舞台公演の案内は届いたが羨ましいと思うよりノスタルジックな気持ちの方が強かった。

「頑張ってるな」

それくらいの感情。確かそうだったと思う。本当にそれくらいの感情だったと思う。だって彼らと俺は違う世界で生きてしまってるんだから。だから素直にただただ自慢の友人。ただそれだけだった。

それが環境が変わり、演劇関係の方を紹介されるようになり意識はしなくとも話題として演劇が出るようになってきた。前回のブログにも書いたが素直に楽しかったし嬉しかった。でもそれだけ。それ以上でもそれ以下でもない。昔話し自慢、友人自慢を出来る環境になっただけで満足してた。

そんなある日、仕事の関係で新聞の取材を受けた。あくまで法人の取材。新しい事業についての取材だった。その記者の方と取材後雑談をしてる時に「あなた個人をいつか新聞で取り上げてみたい」と言われた。俺は「うわ、ほんまですか!お願いしますよー!」と答えた。はい。口約束。それくらいの気持ち。軽い気持ち。いつかね、いつかは俺の中ではないんだよ。「いつか」と言われて守られた事なんかほとんど無かったから。本当に興味があればその場で具体的に提示される筈。だって俺自身もそうだったから。その時の言葉に嘘はないだろうし悪気もきっとない。でも「いつか」は便利な言葉。相手を傷つけず自分自身も傷つかない魔法の言葉だから。だって「いつか」なんだから。でもこの

「いつか」

がまさか自分の人生をまた変える事になるなんてこの時には思ってもいなかった。

車椅子の役者、演出家として活動していく事で観る側だけでなく演る側のバリアも崩していきたい。活動にご支援の程宜しくお願い致します‼️