どのような場面でも活用できるスキルにフォーカスをあてることの大切さ
学校行事で作品展があります。
作品展に向けて、各学年の先生たちは
図工の教科を中心として、作品づくりを進めています。
さてここで、何を学ばせることができるのでしょうか?
例えば、図工の時間を10時間とったとします。
・この10時間で完成をさせること。
・今回の作品は何をつくるのかを決める。
・作品全体でどんな世界観を作るかを決める。
これらは、行動ベースの目標だと思います。
この他にも図工のスキルベースの課題が組み込まれてくるのだと思いますが、必要なのはこれだけでしょうか?
話は変わって、
調子よく進んでいた甥っ子が、ここにきて昨年同様のつまづきが起きているようです。先生からの電話。
「今日1日何もしていないんですけど…」
1日とは、話の文脈からすると図工の時間のことかな?
さて、先生が見ている世界とはどこなんだろうか?
1日何もやらない→深刻→電話
こう考えると、
先生が見ている世界は今日の図工の時間だけなんだろう。
でも、見方を変えれば状況は変わってくる。
作品展の作品づくりだったら、1日で終わるはずがない。
全体で捉えると、この子がやらなかった時間は本当に深刻な状況なのだろうか?先生が勝手に深刻にしているだけなんじゃないか?
45分授業のうち、45分何もやらなかったら、確かに100%やってない。何もやらなかったになるのかもしれない。(※ここでいう何もやらないというのは行動ベース。何もではなく本人としては考えてはいると思うけど)
でも、10時間(正確に言うと45分×10=450分)のうち45分何もやらなかったと考えれば、10%やっていないだけである。
つまり、45分のうち4~5分何もしていなかったのと同じである。
毎回の時間で4~5分何もやっていない人なんてたくさんいるだろう。
しかも、だらだらしている人だって。
じゃぁ、先生は何を見なきゃいけないのか?
何を指導しなきゃいけないのか?
先生に合わせる指導じゃなくて、もっと子供に合わせた指導をし、評価をして欲しいと願う。
甥っ子は、創造力を働かせることが苦手である。
先生に電話で言われなくても、そんなことは分かっている。
もちろん、そこを磨く指導は必要だけど、そこにフォーカスする指導は必要ではない。本人が苦しいだけである。
1つの授業で1つのことしか学べないわけではない。
学びはいろいろなところに転がっていて、それを先生がどう拾うのか、どう指導するのかはその先生のカリキュラムデザイン次第。
今回の場合だと、タイムマネジメントやタスクマネジメントを教えるのに絶好の機会だと思う。
そのためには、先生も全体像を把握して、どのようにマネジメントするのかを教えなきゃいけない。もちろん小学生だから、小学生レベルでいい。
ときどき、メチャクチャ早く終わらせてくる子もいるし、丁寧に時間を掛けすぎて終わらない子もいる、この子たちにも有効であるだろう。
45分(もしくは450分)の中で、最高の学びを生み出すための時間管理とタスク管理は、これからもいろいろな学習の中で活きていくだろう。
そして、それを学ぶのが学校なんじゃないのかな~といつも思う。
別にアーティストになりたいわけじゃない。
絵が上手に描けようが、そうでなかろうが、別に構わないと思う。
ただ、最低限の知識として、絵の構成、見方、物のデザインの仕方などは知る必要があるとは思う。
それよりも、時間管理やタスク管理を学ぶ方がもっと大切だし、どのような場面でも活用できる。自分が意図的に活用できればさらにスキルとして伸びるだろう。
「生きる力を育む」って言ってるけど、
どんな力のことを言っているんだろうか。
言葉だけになってない?と思ってしまうひと場面でした。
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