【お知らせ】2025/2/11〜16に個展を開催します!
みなさんこんにちは、まなみです。地図子として知っていただいている方も、このnoteをご覧いただきありがとうございます。
今回は2025年2月11日(火・祝)〜16日(日)に三度目の個展を開催することに決定したので、個展についての情報をお伝えしていきたいと思います。
個展をひらく背景
「主体的に学び、主体的に生きる」をテーマに生きているまなみです。
普段は個人事業主として、ワークショップの運営やライフコーチングを通じて自分も周りも「自分の人生を生き切った!」と思えるような人生を送るお手伝いをしています。同時に、2017年からまちなみ冒険家地図子として文章を書き、川や用水路など水辺の魅力を伝えています。2024年2月に大好きな多摩川と浅川と用水路がある日野市に引っ越してきました。
↓なぜ日野市に引っ越すことにしたのかについて書いたnoteです
ワークショップやライフコーチングを通じて人と話すことと、川や用水路沿いの水辺を歩くことは、一見まったく関係のない活動のように思えます。でも最近「時間」がキーワードかもしれないということに気がつきました。この「時間」は今回の個展のテーマでもあります。
私が川や用水路など水辺を歩くのが好きな原体験は、8〜13歳のときに住んでいたオランダにあると感じています。オランダは海抜0m地帯の埋立地で、「世界は神がつくったが、オランダはオランダ人がつくった」と言われるような国です。オランダでの暮らしは緑や水と調和していて、町に住んでいても少し自転車を走らせると運河があり、牧場がありました。当時、自分の力で自転車を漕ぎ、牧場で動物と触れ合ったり、木登りをしたりするのが大好きでした。
オランダは動物や植物だけでなく、人間にとっても暮らしやすい国でした。たとえばお隣のオランダ人夫婦は、男性がエンジニア、女性が弁護士でした。お二人には最終的に四人のお子さんがいたのですが、オランダでは夕方五時には家に帰ってきて家族で食事することが大事にされています。冬が寒くて暗いオランダでは、夏に家族で一ヶ月近く夏休みを取って、キャンピングカーで暖かい国へ行って時間を過ごすことも日常でした。仕事だけでなく、家族や友達や地域でのかかわりを含めた全体性を持った個人が尊重されていたように子ども心ながら感じました。(2000年代の話ですが、一方で2000年代にはすでにこんな暮らしでした)
13歳で日本に帰国したのですが、当時から自分の大好きな「学び」を含めて、自分軸を持つことが当たり前ではなく、何かに急かされているような感覚になりました。中高生活は部活や勉強で寝る暇もなく、大学受験は偏差値が良い大学を目指すのが当たり前。大学は基本四年間ストレートで卒業し、スーツを着てコンクリートの街を歩き回り就職活動。就職したら人生安泰かと思いきや、朝早くから夜遅くまで働き、残業三昧。自分の睡眠や食事や運動のケアを行う時間はなく、ストレスが溜まり不健康な消費を繰り返す。結婚して出産するけど、時間がなくて子どもと余裕を持って接することができない。人口減少社会なのに、周りと同じように新たに土地を破壊して新築の家を建てる。誰かに刷り込まれた「安定した」人生を送っていて、死ぬときに「生き切った」と思えるのだろうか、そう考えるようになりました。
高校生のときから自分にとって水辺は、急かされた暮らしに束の間の静けさをもたらしてくれる場所でした。「川の先はどうなっているのだろう?」単純な好奇心に突き動かされて、ただただ10km、20kmと自分の足を動かして歩く達成感。川辺に腰かければ、周りも読書したり演奏したりぼーっとしていたり、誰にも指示されない自分だけの時間。季節ごとに変わる景色。平日に夕焼けを眺めることができる豊かさ。そんな場所が川沿いにはありました。気がつけば七年間で百近くの川や用水路や暗渠(あんきょ:埋め立てられた川)を巡っていました。
その中でも、2011年に多摩都市モノレールに乗って、初めて日野市の浅川を渡ったときの感動を今でも覚えています。「この川だ!」そう思いました。浅川は河原に緑が多く、人も鳥も虫も植物も共存しています。浅川に通う中で、日野市はもともと東京の米どころで、450年の歴史がある用水路が残されている水の郷だったことも知りました。現在私は日野市の雑木林ボランティアとして養成講座に通っていますが、その講座も今年が20期目と古い歴史があります。他にも用水守の制度や、市単位でのリバークリーン活動などがあり、日野市は歴史的に市民活動が盛んだということも知り、ますます日野市の良さを色んな人に知ってほしいと思うようになりました。現在は「地図子ちゃんねる」というYouTubeチャンネルを立ち上げ、日野市の用水路についても発信しています。
その一方で、日野市も宅地化が進み、水田がかなり減ってしまいました。水田が減ると、私が大好きな用水路は本来の使われ方をしなくなり、450年の歴史を失ってしまう可能性があります。このように先人の知恵がどんどん壊されていく現状は、日野市だけでなく、東京全体、日本全体で見ても大きな問題です。日本全体の人口は減っているのに、目先の利益を追求して似たり寄ったりの宅地やビルを建て、いったいどんな暮らしをしたいのでしょうか。「毎日忙しいから」「仕方ない」ではなくて、本来どんな時間の使い方をしたいのでしょうか。そんなことをみなさんと一緒に考えたいと思い、今回の個展を企画しました。
会場はJR中央線日野駅徒歩1分のギャラリーカフェ大屋さんです。私はギャラリーに一目惚れすると即予約を入れて、そこからどんな個展にするか考えるタイプなのですが、今回のギャラリーカフェ大屋さんも一目惚れでした。まず日野駅周辺はもともと甲州街道日野宿があった場所で、今も日野宿本陣や蔵が何軒か残っています。ギャラリーカフェ大屋さんも120年の歴史を持つ蔵で、内装にも昔のミシンや襖などが活かされています。壁には昭和時代の日野駅周辺の航空写真が飾られていて、今との違いに驚きます。そして最大のおすすめポイントは、ギャラリーの目の前に用水路の名残があるところです。水は流れていませんが、ギャラリーの大きい窓から用水路を眺めることができます。お茶もできるので、ぜひ歓談しにいらしてください。
展示について
展示は11時から18時までの予定で、入場料は無料です。
希望される方は大屋さんに飲み物メインのメニューがあるので、注文しながら見たり話したりしていただけます。
2/11(火・祝)は初日かつワークショップがあるのでワークショップ優先にしようと思いますが、それ以外の日程は自由に見学いただけます。最終日の2/16(日)は午後5時に終了するので、それまでお待ちしています。
もし私とゆっくりお話ししたいという方がいらしたら、平日2/12(水)〜14(金)に来ていただけるととても助かります!もしかしたらお仕事をお休みする必要があるかもしれませんが、これも自分の時間を新しい形で使ってみるチャレンジにしていただければと思います。
私が普段書いているZINE(自費出版物)も販売する予定なので、ぜひお手にとってみてください。また、私は過去2回個展を開いているのですが、どちらでも「みんなの掲示板」コーナーを設けていていつも楽しいので、今回もきっとやると思います。
ワークショップについて
今回の個展では、三種類のワークショップを開く予定です!
詳細は随時更新していくので、このnoteを確認していただけると嬉しいです。ワークショップに興味があって詳細が確定したときに連絡がほしい方は、こちらのフォームを送信いただければ直接メールでご案内します。
①多様性ゲーム
自分らしい時間の過ごし方を模索するとき、逆説的に他者のその人らしい過ごし方を尊重することも大切になります。そのために重要な考え方がまだまだ日本では根付いていないダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン、ビロンギング、合わせてDEIBの考え方になります。
今年の6月にDEIBをテーマにみんなで話す「TAKIBI 〜焚火の輪で繋がる議論の場〜」を開催しました。そのときの事後アンケートに「もっと多様性や公平性について知りたい」「まだまだ疑問がたくさんある」というお声をいただいて、ゲームでDEIBを体現できないかと考えました。
TAKIBIでもファシリテーターをご一緒したライフコーチの松下琴乃さんと一緒に美味しいものも囲みながら、4時間ほどみっちりゲームを行う予定です。初めての試みにはなりますが、DEIBを新しい観点から考えてみたい方はぜひご参加ください!みなさんと直接お会いできることを楽しみにしています。
↓2024年6月に開いた「TAKIBI 〜焚火の輪で繋がる議論の場〜」の様子や背景はこちらから
②平日朝の用水路ツアー
自分がどういうふうに時間を使いたいか考えるにあたって、週5日9-5時で働くのが本当に自分に合っているのかは考えたいところ。でも特にきっかけがないと、今日は昨日の延長線になってしまいます。
今回はあえて金曜日の朝、用水路を辿りながら一緒に個展会場まで向かいたいと思います。私が好きな浅川の河川敷や、日野市にある用水路を辿りながら自分自身や身の回りの環境について一緒に考えます。
スタートは京王線の高幡不動駅、ゴールはギャラリーカフェ大屋を考えているので、5km弱くらいは歩く想定です。とはいえ、一度朝の散歩をすると世界の見え方が変わります。一緒にお散歩しながら色々お話ししましょう!
③ZINEづくりワークショップ
最後のワークショップは、ハーバード教育大学院で仲間と一緒にやっていたZINEづくりのワークショップになります。ZINEとは、商業出版物とは異なり、個人や小さなグループが自由にアイデアを発信できる手作りの出版物です。私も2018年から色々な形式で6冊つくっていますが、自分が何に興味があるのか、どんなことを伝えたいのかをまとめるのにとても役に立ちます。ハーバード教育大学院では「Learning by Creating」という考え方があり、何かをつくることを通して学ぶことの学習効果が高いと言われています。
一枚の紙から「自分がもっとも伝えたいこと」をつくり出すこと。
それを今回のワークショップでは大切にしたいと思います。紙や雑誌やシールなどあったら楽しそうなものはこちらでも用意しますが、もしご自身が好きなものの切り抜きやシールなどがあれば、そちらも持ってきていただけるとより素敵なZINEになるのではないかと思います。自由な発想を、みんなで形にしていきましょう。
さいごに
「主体的に学び、主体的に生きる」をテーマにしている私には、それぞれの人が年齢問わず自分の好奇心を再発見し直せるような、自然の中の学びの場をつくりたいという夢があります。日本の自然や文化を最大限活かした形で、自分がどんなふうに生きたいのか見つめ直すことができれば、人間にとっても地球にとってももっとやさしい世界になるのではないかとおもっています。自然の中の学びの場をつくる旅路はまだまだ始まったばかりですが、この一週間はミニチュアバージョンとして自分が今できることを詰め込んでみたいとおもっています。その夢の過程にご一緒いただけると嬉しいです。
↓会場のギャラリーカフェ大屋さんのホームページはこちら