News in Brief (19 July 2023) メモ #45

今回のニュースは、結核の予防 (Tuberculosis prevention; TB prevention) が実施されなければ、2035年までに100万人近くの死者がでることになるというUNTAID による報告。

UNITAID はブラジル、チリ、フランス、ノルウェー、イギリスの各国政府によって、2006年に設立された組織です。現在は、キプロス、韓国 (the Republic of Korea)、スペインなど数多くの国やビルアンドメリンダゲイツ財団 (the Bill & Melinda Gates Foundation) などの団体からも支援されています。主に、HIVやマラリア、結核など患者さんを助ける活動をしているようです。薬剤耐性菌問題 (antimicrobial resistance; AMR) への取り組みもしています。拠点はWHOです。世界初の「国際連帯税」によって運営されています。具体的には、航空券への少額の課税 (航空券連帯税 airline ticket tax) で資金の多くがまかなわれています。詳しくはこちらの資料を参照。

結核の予防については、主に3つあるようです。感染する前に行う BCG接種 (BCG vaccine) と呼ばれる予防接種、感染を受けてから行う「潜在性結核感染症治療 (科学予防)」(Treatment of latent TB infection; chemoprophylaxis) 、感染を受けたおそれが大きい時の「接触者検診」(Contact Investigation) です。詳しくはこちらを参照。

UNITAIDは、結核患者への接触者の追跡と予防 (tuberculosis contact tracing and prevention) が実施されない場合、2035年までに100万人の死者が出ると警告しました。

また、家庭内接触者の特定と結核予防治療の提供を組み合わせた対策 (a combined strategy of identifying household contacts and providing TB preventive treatment) が費用対効果が高く (cost-effective)、今後12年間におけるHIV患者と結核患者の家庭内接触 (household contacts of patients and people living with HIV) による死亡者数を35%削減できる (cut deaths by 35 per cent) だろうと述べていました。

この方針は、結核予防治療は感染のリスクが最も高い場所の人々 (those at the highest risk of infection) へ提供されるべきたというWHOの勧告 (the World Health Organization’s recommendation) に沿ったもの (be in line with) です。

リスクが最も高い場所の人々の中には、毎年1, 060万人の新たな感染者のうち大きな割合を占めているHIV患者と、結核患者との家庭内接触者も含まれていて、いずれも予防可能 (preventable) で治療可能 (curable) だそうです。

新たなより短期間の治療法 (treatment regimens) は、結核感染症 (TB infections) が活動性疾患に至る (develop into an active disease) 前に治療することができる (be cleared up) そうです。これによって、結核による子どもの死者数を削減できる (reduce child deaths from TB) ことにもインパクトがあると強調されていました。現在の方法だと、結核に感染している子ども10人のうちたった3人しか特定できないそうです。

regimen は「療法」

結核は活動性分類というものがあり、「活動性」(結核の治療を要する者)、「不活動性」(治療を要しないが経過観察を要するもの)、「活動性不明」(病状に関する診断結果が得られない者)に分類されるようです。

https://jata.or.jp/rit/rj/332P12-14.pdf

元記事URL

https://news.un.org/en/audio/2023/07/1138872

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