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理屈じゃ人は動かない。

「地方創生」とか「まちづくり」といったテーマに、
生まれ育った土地ではない場所で(「ヨソモノ」として)関わろうと考えている人には、このnoteは絶対必見!だと思います。

特に、私が「そうそう、そうなんです!」と感じたのが、
仕事を作る方法②理屈よりも「信頼関係」が先
という章で。

「地方の商談では、ロジックより信頼関係のほうが重要」
「地方の商談で大事なのは、『難しいことはわからないけど、あなたの言っていることは多分正しいと思うので一緒にやりましょう』という関係性をいかに構築できるか」

私も田舎暮らし5年目ですが、
正直言うと、この言葉の意味が本当にちゃんと理解できるまで、
余裕で1〜2年くらいはかかったと思います…。

それまでは、
何かやりたい!こういうことおもしろそう!と思って提案してみても、
なんか聞いてはもらったけど明らかに全然刺さってない、みたいな反応が返ってくるたびに、
「あれ、なんか反応悪いな…?」
「なんで理解してもらえないんだろう…?」
と、戸惑ったり、
「仙台(東京)だったら、きっとすぐ賛同してくれる人もたくさんいるはずなんだけどなあ…」
と、よくないことですが、都市部の環境と比較してしまったり。

このギャップって、ヨソモノとして地域に入ってきた人あるあるで、
特に何らかの志や意欲を持って入ってきた人には特に顕著だと思うんです。
協力隊とか、下手したら半分くらいの人は思い当たる節があるんじゃないでしょうか…?!


以前もいつか書いたような気がするのですが、
地域で起業したい、新しいことをやりたい!という人が、
地元の方のスピード感とのギャップに悩み、
地域に交わらないまま孤軍奮闘してしまう、とか、
最悪の場合、そのギャップに幻滅して地域を離れてしまう、とか、
そんな例は私の身の回りでも数々思い浮かぶし、きっとどこの地域にもある事例なんだと思います。


ただ、「どうして理解してもらえないんだろう?」という根本を考えると、
別にこれは都会とか田舎とか関係ないと思うのですが、
人は理屈だけじゃ動けないんですよね。

「理屈として正しい」ことと「実際にやりたいと思う」ことは、全く次元が違う話で、
たとえば私たちの日常生活を思い浮かべてみても、
やるべきだとわかっていてもなかなか手のつかないことや、
逆に、やめるべきだとわかっていてもなかなかやめられないことなんて、星の数ほどある。

自分のことですらそうなのだから、
まして「地域」という、目にも見えないし自分自身とはちょっと距離のある主体に対しての行動なんて、
よっぽどのモチベーションや動機がなければ、実際に手足が動くまでには至らないはずで。

私が、あなたが、目の前の誰かが、それを「やりたい」と思うのは、
それまでの自身をとりまく環境や経験から、その行動を起こすモチベーションが刺激されているだけで、
育ってきた環境が違うなら、すれ違いがあるのはしょうがない。
そんなふうに思えたとき、
「理屈として正しい」だけじゃ、他人を巻き込んで何か一緒にやるためには全然足りないじゃん…!と私の場合はようやく気づいたのですが、
これにもっと早く気付けなかったのか?というと、たぶんいきなりは難しかったんだろうな、と思います…。
なにより自分自身が「これこそ正しい、自分がやるべきことだ!」と勝手に燃えてしまっている、競馬とかでいうところの「かかっている」状態になってしまっていたのだから。

とはいえ、私もその「勝手に燃えている状態」に、冷水ぶっかけられて、
一度冷静になったところからが、初めて冷静に、俯瞰して「地域」というものを捉えることができるようになったと思うし、
自分とは違う様々な人たちの気持ち、考え、これまでの経験や環境、
そういったものに想像力を持ちながら、物事を考えることが、ようやく少しはできるようになってきたのかな、とも思います。

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