3月(弥生・やよい)の行事【上巳の節句・ひな祭り/ホワイトデー/春分…】
「弥生(やよい)」に
入りました。
梅と早咲きの桜が
その幕開けを祝福するかのように
咲いておりますね。
「弥生(三月)」を始めとする
和風月名については
こちらをご覧ください。
それではさっそくその行事を
みてまいりたいと思います。
(日付や曜日は2023年のものとなります。)
✴︎修二会・しゅにえ/3月1日(水)〜3月14日(火)
仏様に日々の罪や過ちを懺悔(ざんげ)し、
五穀豊穣や無病息災を願う時。
メインイベントの
「お水取り」は
3月12日の深夜に行われます。
奈良県・東大寺の二月堂で執り行われる
この行事の歴史はなんと1200年以上。
若狭井(わかさい)という井戸から
観音さまにお供えする
「お香水(おこうずい)」を
汲み上げる儀式が行われ
その際に、この行を勤める
練行衆(れんぎょうしゅう)の道明かりとして、
大きな松明に火が灯されます。
✴︎上巳の節句・じょうしのせっく/3月3日(金)
桃の節句、ひな祭りのこと。
女の子の健やかな成長と末永い幸せを願う日です。
この時にお雛様を飾るのは、
厄除けのために
紙や藁で作ったお人形を
水に流していた風習に由来するそう。
また、この日の縁起物
「菱餅(ひしもち)」の
紅にも魔除けの意味合いが。
ちなみに
白には清らかさ、
緑には健やかさの願いが込められています。
さらに「ひなあられ」は
この菱餅を持参しやすい形にしたもの
と言われています。
(↓こちらの記事では
「雛人形」や「縁起物」について
まとめておりますのでぜひ合わせてご覧ください。)
✴︎ホワイトデー/3月14日(火)
日本発祥のホワイトデー。
バレンタインデーのお返しをすることが
趣旨となっておりますが
贈り物に対して
律儀にお返しをするというのは
いかにも日本人らしい行ないではないでしょうか。
これがアジア諸国にも
広まっているようです。
✴︎彼岸・ひがん/3月18日(土)〜3月24日(金)
春分の日(3月21日)を中日とする
一週間が
「春のお彼岸」です。
(「秋のお彼岸」もまた
秋分の日と前後3日間を合わせた
7日間です。)
太陽が真東からのぼり
真西に沈む「春分」。
仏様の世界とこちらの世界が
一年で最も通じる時と言われています。
そのため
ご先祖さまの供養をすること
お墓参りをすることが
人々の間で行われるように。
また
「暑さ寒さも彼岸まで」の
言葉があるように
これ以降
暖かな日がふえていきます。
✴︎春分・しゅんぶん/3月21日(火)
昼間と夜の時間がほぼ等しくなる時。
「春分の日」として
国民の祝日に制定されている
二十四節気です。
この「春分の日」。
「自然をたたえ、生物をいつくしむ。」
ことが趣旨となっています。
✴︎社日・しゃにち/3月21日
「春分」「秋分」に一番近い
戊(つちのえ)の日にあたり、
春と秋の二度行われます。
「社」とは土地の神様のこと。
春は豊穣を祈り、
秋には収穫に感謝をするそう。
節分や八十八夜と同じく
二十四節気を補う暦
「雑節(ざっせつ)」の一つです。
✴︎花会式・はなえしき/3月25日(土)〜31日(金)
奈良の薬師寺で一週間に渡り
執り行われる法要。
「薬師如来坐像」に
造花をお供えします。
その由来は
平安時代、堀河天皇が
皇后の病気平癒を祈願した翌年
回復への感謝を込めて
梅、桃、桜、椿、山吹、
牡丹、藤、燕子花、百合、菊の
十種の造花をお供えしたこと。
現在も紙や竹で一つ一つ手作りされた
お花が境内を華やかに彩るそうです。
3月=「弥生(やよい)」は
自然界では芽吹きの時。
これに沿うような行事が
多くみられるひと月ですね。
いただいたものへの
感謝の気持ちを忘れず
(またその気持ちを伝えることも忘れず)
清らかな心で
この季節を過ごしたいなと
思っております。
皆様にとりましても
麗しい一ヶ月となりますように!
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