子どもを塾に入れる前に考えて欲しいこと

我が子を良い学校に入れるために、塾を活用しようと考える親御さんは多いと思います。わたしが勤める学習塾にもさまざま理由で、入塾希望の方がいらっしゃいます。

全てのご家庭に共通する考え方としては、我が子の「幸せのために良い学校に入れたい」という想いです。根底にある想いそのものを否定するつもりはありませんが、そのプロセスとして「良い学校に入れたい」というアプローチには少々疑問を感じています。

というのも、「学歴」は幸せのファクターしての影響度合が高くないからです。その論拠は前回の記事に書いています。以下がリンクです。

この記事で紹介している調査によると、幸せにおいて重要なのは、学歴や所得よりも「自己決定」になります。親御さんが無理くり子どもの行動を決めることはかえって、子どもを不幸にする可能性すらあるでしょう。

そこで考えてほしいことは、「良い学校に入ることが本当に我が子の幸せになるのか?」と「そもそも我が子にとっての幸せとはなにか?」です。

少し前の時代であれば、良い学校に入って、良い企業に就職することが幸せのロールモデルとなっていました。しかし今は時代が異なります。幸せに対する考え方も多種多様です。

家族で話合いをして、2つの質問に対する答えを考えた結果、学歴が重要でないという結論に至るかもしれません。そうであればお子さんに塾は不要です。

良い学校に入ることは子どもの幸せに重要で、その目的達成のために塾を活用した方が良いとなれば、入塾を検討すればよいと思います。決して親御さんの意見を押し付けることなく、子どもの意思・考えを尊重することが重要です。

入塾の前にもう一つ確認してほしいことは、子どもに自宅学習の習慣があるか否かです。いくら優良な授業を受けたとしても、家で復習や宿題をしなければ何も身に付けません。

勉強習慣がなければ塾に通っても何も成果は出ず、お金・労力・時間が無駄となります。ですので、まずは自学を習慣付けることから始めましょう。

自学を習慣にする方法の一つは「小さく始める」ことです。勉強時間が0分の子に対して、いきなり1日2時間を課すことは現実的ではありません。

その代わりに30分や15分、あるいは5問だけ解くのように「それくらいなら出来そうだ」というハードルからスタートするのが有効です。習慣が定着したら、少しずつ量を増やしていきます。

いつ勉強をするか?については、「夜に歯を磨いた後に行う」のように、日々のルーティンの後に実施するのがお勧めです。

本記事をまとめると、子どもを学習塾に通わせる前に、
1.良い学校に入ることが本当に我が子の幸せになるのか?
2.そもそも我が子にとっての幸せとはなにか?
の2つの質問に対する回答を考えること。

質問に対する回答から学習塾の活用が必要だとなれば、自学の習慣ができているか?を確認しましょう。

できていて初めて学習塾を活用する状態になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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