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意見・アドバイスしても頭に残らない

以下は音声内容をテキストに要約したものです。

今回は「意見アドバイスをしても頭に残らない」というテーマで話をしていきます。

自分が今の学習塾に勤めて丸3年ぐらい経つんですけれども、最近は生徒や親御さんに対してあまりアドバイスや意見をしなくなりました。

基本的には聞き役に回り、ご家庭や本人の考えをひたすら聞くというスタイルです。

ちょっと考えがまとまっていない人に対しては、「こういうことをお考えなんでしょうか?」とか「こういうことを言いたいのかな?」と代弁するようなやり取りしかしていません。

というのも、自分がお話をする際には、生徒に対して勉強方法だったり、何を勉強するかという話だったり、スケジュール管理について話しますが、これらはネットに普通に転がっている情報だったりします。

勉強法であれば、東大生が書いた勉強法の本などがたくさんありますし、何を勉強するかも基本的には学校の内容です。

中高生に関しては学校内容が中心で、小学生であれば受験があるので集団塾でやっている内容になります。

やることやどうやるかについての情報は既にたくさんあるので、そこから取捨選択する方がはるかに大事なんです。

それよりも、やるべきことは分かっているけれどもやれない、という問題の方が明らかに大きいわけです。

それに対して意見やアドバイスをしても、やらないんですよね。やることが分かっているけどやりたくない、という事象が多いので、共感して「確かにそうだよね」と認めつつ、「とはいえやらなきゃだよね。どうしようか?」と投げかける方が重要なんです。

なので、今は共感や傾聴、問いかけを重視して生徒との話を構成しています。さらに、本人が自己開示できるように、インタビュアーのように質問をすることもしています。

最初の頃は意見やアドバイスを一丁前にしていました。1時間から2時間ひたすら喋ることもありましたが、生徒に「今日はどういうことを話したっけ?」と聞いても全然頭に残っていないんですよね。

これには、自分の説明の仕方や話し方が下手くそだという理由もあるかもしれませんが、それにしても残らなすぎると感じました。人間って、ずっと人の話を聞いていると飽きてしまうものです。

なので、自分がひたすら意見やアドバイスをするのは意味がないと気づきました。最初の半年ぐらいで気づきましたね。

未だに同じようなことをしている職員もいますが、残りませんよ。生徒の頭の良し悪しに関係なく、残らないんです。

だったら、生徒に話してもらい、気づきを与える方がいいんです。これって、会社の会議でも同じなんですよね。

一方的に話されると、聞くのが飽きてしまいます。会議で一方的に話されるのは無駄だと感じます。

1on1ミーティングでも、上司が一方的に話すことがあるので、意味がないです。

結局、意見やアドバイスは大した頭に残らないんですよね。本当に悩んでいることに対して、一言ポソッと言ってくれる言葉が残ることはありますが、長々とした独りよがりの話は意味がないと思います。

むしろ時間の無駄です。

強いて自分がご家庭や本人に話すとしたら、情報提供です。過去にこういう生徒がいて、その子はこういうことを考えながらこういうことをしていた、という情報を提供します。

その情報を踏まえて、ご家庭で考える材料を提供するという感じです。意見アドバイスではなく、情報提供です。

この学校は今後こういう情報を聞いている、成績はこんな感じで決まる、過去にいた生徒はこんな風にしていた、結果こうだった、という情報を話すだけです。

その情報を踏まえてご家庭内で話をして決断してもらいます。それでもわからない、決めきれない場合は「どういう材料があったら決められますか?」という話をします。

情報を提供し、共感し、傾聴し、投げかける。これが今の自分のスタイルです。もし部下をお持ちの方がいれば、聞き手に回るのがいいんじゃないかなと思います。

情報提供と共感の傾聴と投げかけがいいんじゃないでしょうか。自分が部下なら、そういう上司の方がいいです。一方的に意見アドバイスされても頭に残りません。

参考になれば嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございました。それでは良い一日をお過ごしください。

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