渋谷/女神は一日にしてならず
383日目。
岡田照男監督のドキュメンタリー映画『しあわせな日々』の試写会にご招待頂いたので、渋谷まで。
久しぶりに行く渋谷。
渋谷が「ミニシアターの街」だった頃、わたしは映画と演劇に暮らしのほとんどの時間を捧げていた。
映画と演劇が、人生の大切なことをぜんぶ教えてくれた、と言っても過言ではない、というくらいにのめり込んでいた。
だが、時は経った。
今、渋谷の街を歩いていて思うことは、よくここまで生きてきたな、ということ。よく死なずにここまで生きたね、わたし。
そして、今、あの頃のわたしに会うことがあったら、わたしはわたしになんていうかな?
あの頃のわたしが今のわたしに会ったら、わたしはわたしになんていうかな?
あの頃のわたしから今のわたしへ、はこんな感じかな?
やぁ、元気?
あの頃大変だったけど、今はしあわせ?
今のわたしからあの頃のわたしへ、は
あなたが「素敵だな」って思えるような大人に、わたしはなっているかな?
*
ドキュメンタリー映画『しあわせな日々』は、有機農業を営む人たちの姿が記録されている映画で、約10年の歳月をかけて撮影された。
今のわたしに響いたのは、神奈川県・秦野市でやまやま農園という屋号で農業を営んでおられるスズキミカコさんご夫妻の姿だ。
土にふれて農を営んでおられるとき、そして歌を歌っておられるとき(ご夫婦はバンドもやっておられる)、それぞれにちがう魅力が花開いたお顔をなさっているのが印象的だった。
歌を歌っているときのミカコさんは、まさに女神だった。
でも、女神は、静かに地味にコツコツと農を営む時間も持っている。
羊の毛を刈り、歌を歌いながら、静かに糸を紡ぐ時間も持っている。
女神が女神になるには、こういう時間が必要なのだな、と思った。
女神は一日にしてならず、なのである。
*
ひとりの人がいろんな顔を持っている、ということに、思いのほか、インスパイアされている自分がいた。
「こんなふうに生きればいいよ」っていうお手本が、今はまったくない時代。
もっと自由に生きていいね。
*
農業とアート、という、わたしの中で最高にクールなことを実践している人を、何人か知っているけれど、またあらたな出会いに恵まれて、今日はほんとうにいい日だった。
ご夫婦で羊の毛を刈ってるところとか、とてもいいシーンだった。
毛を刈られたあとの羊もかわいかったな。
めっちゃ鳴いてた(笑)。
あ!
羊といえば…。
子どもの頃、羊に追いかけられて怖かったんですよねぇ。
実際に会っても、今なら、かわいいって思えるかな?
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ライティング・ライフ・プロジェクト第8期、受付終了いたしました。
ありがとうございました。
「話す」ことで、もっと自分自身を知っていくための対話の時間です。
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