見出し画像

おうちごはんNo.24|コアすぎる謎の郷土料理。ジンギスカン



ジンギスカンと言われて思い浮かべるのはどこですか?


きっと99%の人が北海道と答えるはず。



でも、日本には北海道以外にもジンギスカンを名物としている地があるのです。




旦那さんの実家は長野の山奥。


最寄りのコンビニまで車で数十分。


私の実家も大概田舎なんですが、それを凌ぐ大自然っぷりに結婚当初は心が踊ったもんです

(野山歩いて食べられる草とか見つけるの超楽しいの。)




こう書くと不自由な場所そうですが、


美味しい手打ちそばが食べられる道の駅があったり、

沢には野生のわさびが生えてたり、

畑の罠には野生の鹿やイノシシがかかったり、

美味しいおやき屋さんがあったり、

ちょっと遠出すると地域密着のハイクオリティスーパーツルヤさんがあったりで、食まわりはものすごく豊か(だと私は思ってる)です。


ここ数年忙しくて帰省出来て無いけど、帰る度に美味しい体験にほくほくだったもんです。


そんな旦那さんの地元で名物とされてるのが冒頭に出てきたジンギスカン。





はじめて聞いた時は、

イヤイヤ、何言っちゃってんの?ここ長野でしょ?

って思ってしまったんですが、国道にはジンギスカン街道という名称がつけられ街ぐるみでジンギスカン推し。


こちらで主流のジンギスカンは、ラムやマトンを果物やにんにくをたっぷり効かせた醤油ベースのタレに漬け込んだ物。


これとキャベツ等の野菜と一緒にジンギスカン鍋で焼いて食べるのが一般家庭での食べ方のようです。


タレがゴリゴリに焦げつくので、旦那さんの実家では、鍋にアルミ箔敷いて使うか、安い鍋を使い捨てするか。って言う、なかなかワイルドな食べ方。



話を聞くと、昔綿羊の飼育が盛んに行われていたそうで、その羊肉をジンギスカンとして利用されるようになったとの事でした。

だから最初はラム(仔羊)でなく、匂いの強いマトン(成体)が主流だったとの事。

(今は綿羊飼育は行われておらず、食用に飼育された羊肉を使っているので、ラムも使われてます。)



果物やにんにくをたっぷり使った濃いタレにつけるのはその名残りなのかな?



こういう地域の歴史からくる食文化の話って本当に興味深くて面白い。


どんな土地の郷土料理にも、それを食べられるようになった土地の事情や歴史が染み込んでいて、


それを語ってくれる人はみんな郷土愛、故郷への郷愁みたいなものを表情に滲ませてて、


そんな部分が垣間見えると、なんだか浜辺で綺麗な小さな貝殻みつけた時みたいな、わくわく嬉しい気分になれるので、話を聞くのも、話してくれる人の表情を見るのもすごく好きです。



独特の匂いが苦手な人もいるけど…との事でしたが、こちとらイタリアの山奥で散々ジビエを食してきた身。
マトンの匂いなんて野生のウサギに比べたら可愛いものよ。



…って言うか、普通に美味しいです。


甘辛いタレの柔らかい肉と、一緒に焼かれた野菜のこうばしさとご飯の相性ったら!
肉、野菜、ご飯、野菜、肉、ご飯みたいな無限ループ




    いや、これ大好きだわ!!




そんな訳で、今ではすっかり定番になった我が家のジンギスカン。

味付けは各家庭でオリジナルがあるようで、旦那さんの実家のおばあちゃんは、みかんを皮ごとすりおろして使っていたとお義母さんから聞いたので、私もそれに習ってみてます。



とはいえ、我が家であのワイルドな食べ方はできないので、味付けした肉と野菜を入れた肉野菜炒めのような感じで作ってますが…。


我が家のジンギスカン


漬けだれ

りんご      1/6個くらい

梨        1/8個くらい

みかん(皮ごと)  1/2個

にんにく     2辺

酒        小さじ2

しょうゆ     大さじ3

はちみつ     大さじ2 

_______________

羊の薄切り肉   300g

キャベツ     適量

お好みの野菜   適量

オリーブ油    適量

画像1

↑材料はうちはこんな感じでカットしてます。
タレが濃い味なので、野菜も厚め大きめ。

肉に玉ねぎ入っちゃってるけど、間違えただけなのでいれなくて大丈夫。

キャベツは焦げ感出したいこだわりで先にオーブンで焼いてますが、面倒なら焼かなくても大丈夫。


①漬けだれの具材全てをすりおろし、残りの調味料と一緒にポリ袋に入れよく混ぜ、羊肉をいれてよく揉み、空気を抜いて縛り冷蔵庫で半日置いておく。



②フライパンに油を少々引き、硬い野菜から炒めていく。
この日はにんじん→玉ねぎ、ピーマン→もやし

画像2


全体に火が入り、しんなりしてきたらフライパンから一旦取り出す。



③空いたフライパンに①の肉を漬け汁ごと入れ炒める。
肉が炒まってきたら②の野菜をもどし、キャベツも加える。

画像3



④全体に火が入り、タレが詰まってきたら味をみてしょうゆで味を整え、皿に盛る。


画像4

        甘辛うまい

       ご飯が進む進む。


たまに、みかんの皮の少し荒いのがあたるとふわっとみかんの香りが鼻に抜けて、これがまた良い。

うちは子供がこれ大好きで、大皿で出したらほとんど持っていかれて母ドン引き。


これ平らげたあと、翌日お昼に食べようと残しておいた分までおかわりで食べられてしまいました…。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?