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8月22日 書店で3時間過ごしたがあっという間。(@神保町すずらん通り 東京堂書店)


今朝の体重64KG,体脂肪11.7%。

二日ほど家にほぼ籠っていたのだが、さすがに2日目には2時ころから家を出た。

で、ポケ活しながら東京堂書店に行った。というか暑すぎて避難した、というのが正しいか。だが行ってみると3時間があっという間であった。

東京堂書店は、神保町のすずらん通りにある。
私は本屋に行くとついつい”新刊であっても最近は本は一期一会”という感覚が深すぎて、本を買ってしまう病である。なので、最近は意識して新刊書店に行かないようにしていた。

だが最近東京堂書店で37年間勤務され、最後は店長も務められた佐野衛さんのこの本を読んだ。
書店の棚 本の気配
書店の棚 本の気配
作者:佐野 衛
亜紀書房
Amazon
佐野さんは1973年に入社、2010年に退職。2010年というと最近のようで結構過ぎているなとも思うが、既に電子書籍、アマゾン、という流れが始まっていたころだったと思う。

書店は、自分が空間的な広がりを獲得したようなもので、その内容は古今東西にわたっているのだから、時間的にも共感できる場に居合わせていることになる。つまり書店は共時的空間と通時的時間が交差している場なのである。ここから取り出された本が、自己の内容を形作るとしたら、ひとつ上の段階を獲得したことになる。まず自己が書棚に対置する。次に書棚の本に自己を外化する。最後は本の内容を獲得する。

書店に関して佐野さんが37年の期間を経て得られた知見である。
昨日東京堂書店で3時間を過ごしていたときの感覚、いわば”意識され構築されてはいるが、一見自然発生したような森の中にいる”というものを、なぜ得ていたのかが、改めて上記の佐野さんの見解を読んでみて理解できた気がする。

そして、紙は本来樹木由来なのだ。まさに”加工されてはいるが、森のようなもの”といえる。いわば木のしゃれこうべがなめされているようなもので、そこに”人類の英知”が一緒にいるのだ。

これは例えば、”肉体というこの世の生を生きるためのかりそめの道具・手段”に”精神”あるいは”魂”というべきものが合わさって存在することにより存在できる”生き物”とにたような2重構造であるかもしれない。

まあ、サボテンなどを見ていると、気にも多分”意識”や”魂”が入っている気がするので(人間にはわかりにくいが)、本とは人類が生み出した“仮の生命”と言えるのかもしれない。木の本来の魂が抜けた後に、人間の”知の魂”を文字という入れ墨・呪文で印刷して作り上げた”人工仮生命体”。

なので、妙に粗雑にできない。

電子書籍はいわば”魂”の部分だけが電子空間に漂っているだけなので、紙、という肉体を欠いた存在である。なのでリアルな本と電子書籍は、当たり前ではあるが私が受ける印象が違っていて当たり前なのである。

佐野さんが退職されて既に14年が過ぎているので、書店の中身は変容している可能性はあるのだが、間食的にはそうではないように思った。
試しに本を取り出してその出版年を確認すると、2000年代はもとより、1990年代の本も混じっている。佐野さんが在職当時も、当然この本たちはあったことになる。

様々な工夫も盛りだくさんだ。外国人観光客向けに、”お土産にはMANGAを”というコピーが書かれ、ナルトやブリーチの1巻め(日本語だったが)が並べられている。なるほど。

登りはエスカレーター、下りは階段であるが、壁には最近発売されて買いそうになっている(笑)吉永小百合青春写真集の特集がなされ、なんと吉永さん直筆のメッセージが張られている。
SNS拡散禁止,写真撮影禁止、となっている。
これなどは、ここでしか見ることができない、書店に来ないと、そしてここ東京堂書店のようなやはり出版文化のおひざ元でないと、そして様々な出版社との深い関係がないとできない”芸当”であるといえよう。

吉永小百合青春時代写真集
吉永小百合青春時代写真集
作者:編=日活
文藝春秋
Amazon

まあ、こうして新刊書店さんのことを書いて、張り付けるのがAMAZONのリンク、というのも皮肉なものなのだが。。。

最近は終業時間を1時間遅くした、との張り紙があった。

平日は20時、土日は19時ということだ。確かに平日19時、土日18時ではなかなか行くことが難しい気がする(就業後に行っても、すぐ終わるよなあ、と感じるだろう)。まあ、神保町古本屋街はだいたい18時閉店なので、会社帰りにはなかなか行けないのだが。。

昨日はなにも用事のない午後であったので、14時半から17時半まで気が付くと時間が過ぎていた。1階から3階まで、だいたいみたが、主に2-3階の専門書棚はざっとみた。

疲れていたのだろう、今日は8時間も眠ってしまった。

(ですが幸福な眠りだったと思います。)

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豆象屋
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