大学一年生の夏休み。浦幌で3週間暮らしてみて。
大学生になってはじめての夏休み。2ヶ月あることに嬉しさと不安を覚えながら、はじまってすぐに浦幌へ飛び込んできました!わたしが感じたこと思ったことをつらつらと書いてみます。
浦幌との出会い
きっかけは学部の先輩が浦幌で協力隊をやっていることを知ったこと。Twitterでつながって、ずっとおっかけをしていたら、その先輩が
ってツイートして。こりゃーもう、行くしかないですよね笑
とりあえず家を出たかったし、バイトもしたかったけど、なによりも一次産業にもっと触れたくて、美味しいものも食べたいし、自然の中で暮らすとか大好きだし、あ、これはもう呼ばれているなと。
ということですぐに返信をして、行くことが決定しました。
ここからは、経験したこと体験したこと別に書いてみようかなと思います。ほんとにもう、毎日が充実しすぎて、幸せな3週間でした。
ハハハホステルのこと
3週間、基本はゲストハウスに住み込みでヘルパーをしながらの生活でした。このハハハホステルは元協力隊のすごすごお兄さんがオーナーさんで、こないだできたばっかりのゲストハウス。行く前からSNSでリノベの様子を見ていたから、行くのが楽しみで楽しみで。
到着してみたら、まあなんとすてきな空間。細部までこだわりがあって、木と人のぬくもりが感じられる大好きな場所になりました。気になる人は早く行ってください笑
場所も好きだったけど、なによりも人が大好きになりました。オーナーさんと奥さん、その息子さん、そこで働くスタッフさん、ヘルパーさん、みんなで過ごす時間がとってもあたたかくて好きでした。
家族っていうコミュニティ以外で、こんなに長い時間ずっと過ごすなんてはじめてで。3週間だったからかもしれないけどホームシックになんてならなくて。むしろ札幌戻ってきてからホームシックになったかも笑
1番いいなあと思ったのは、「ありがとう」がすごい多いってこと。ありがとうってこんなにぽかぽかした言葉だったっけ、って。わたしも負けじと笑、たくさん言うようになったと思います。
もう一つ。ハハハホステルにはゲストも地域の人もたくさんやってきます。それがわたしにとっては楽しくて楽しくて。いろんな人がやってくるから、話を聞いているだけでも面白い。大人数は苦手だけど、面と向かってじっくり話すのが好きなんだなって気づきました。人の話はまたあとで。
一次産業のこと
滞在中には、畑農家、酪農、肉牛農家さんのところへおじゃましました。
1番印象的だったのは、酪農でした。今まで、高校のプロジェクトとかで畑農家さんには行っていたし、農作業もしたことがないわけではなかったから、めちゃくちゃ新鮮!ともならず(でも畑農家さんには本当にお世話になったし、たくさん学びました)、動物と向き合うことはなかったので、いろいろ考えさせられました。
糞の掃除だって、搾乳だって、牛をたたいて起こすだって(できなかった)、しぼりたての牛乳を飲むことだって、牛にまみれることだって、全部全部はじめてで。
なんかこう、まだやっぱりうまく言葉で表せないけど、今まで抱いたことのない気持ちになりました。
できたての牛乳をいただいたとき、「めちゃくちゃ美味しい!!、!」とはならず、「うお、なんか、牛、感じる、」ってなりました。
牛ってめちゃめちゃ食べるし、めちゃめちゃ糞するし、なんかすげーーーってなったけど、すげーーーが日本語にはなってません。
その日はもう行きたくないって正直思ったけど、今はもっと本格的に関わってみたいって思ってます。それこそ短期バイトとかで入ってみたい。結構本気です。
一側面を見ただけだから、まだまだ世界は広い。
そしてやっぱり思うのは、生きている人全員が、こういう一次産業の場面をみればいいのにって。
見た人それぞれ感じることは違うけど、もっとこう生きていることに気づくことができるんじゃないかなって。食事に感謝しろ、とかそういうことを押し付けたいわけじゃないけど、生きるうえで自分の身体をつくっているものに触れることってある種の使命なんじゃないかななんて思うのです。だからわたしは、動物の屠殺も出荷もみたいと思ってます。
教育のこと
浦幌には高校がありません。あったけど、15年くらい前に閉校しました。高校生は遠い高校まで通ったり、家を出て寮生活をしていたりします。
実際に高校生に会って思ったのは、「みんな、強いしかっこいい」
世間一般では、かわいそうとか同情の声が聞こえてくるけど、逆にわたしは羨ましいなって(羨ましいっていったら語弊がありそうだけど)
わたしは浦幌で3週間滞在するまで、ずっと札幌で親と暮らしていました。当たり前に。
そして中高一貫校を受験する選択肢があったし、校舎には960人もいたし、先生も多国籍だったし、大学に行くことに疑問を持たず、行ったあとのことばかりを考えていたし、受験勉強の環境も整っていたし、大学なんて同期が2000人くらいいるし。
行ってはじめて、自分の環境が当たり前じゃないことを体感したというか。そこにいい悪いの価値基準はないけど、こんなに違いがあるんだなって。
隣の芝生は青いから、わたしには浦幌の中高校生、若い人たちのことがとてもかっこよく、羨ましく見える。
地域の人たちとつながりが深くて、地域と学校の連携が強くて、自然をフィールドに学べて、地域のためになにかしたいと自然に思えて、人口が少ないから自分の行動に責任を持てる人が多くて、なにかしたいときに支えてくれる環境があって。
そしてこれは、浦幌で進めているうらほろスタイルが大きい。↓読んでみてほしいです本当に!
素敵すぎません、?そして面白すぎる。
いいなと思ったのが、中学3年生が取り組む「地域活性化案」。中3が全力でプレゼンして、大人たちが全力でフィードバックする。この中から実現したものもたくさんあります。
身の回りの課題を自分ごととして捉えて、それを自分たちの力でどう変化を起こせるかを考える。これって最強の学びの形だと思うのです。そしてここに学校外の人たちが全力で関わってくるのがとってもいい。世の中にはいろんな大人がいることを知ることができるし、そんな大人たちと一緒になにかに向き合える。そんな環境ってなかなかつくれるものじゃない。だからここまでつくりあげてきた浦幌の皆さんは本当にすごいと思うし、ここからどうなっちゃうんだろうってますます楽しみになりました。
あと、印象的だったのが、わたしの2個上の地元のお兄ちゃんが、
ってさらっと言ったこと。かっこよすぎ。
あと別のお兄ちゃんも
って。またまた別のお兄ちゃんも
って。
どうしてこんなにかっこよくはっきり言えるんだろう。わたしも2年後言えるのかな。
やっぱり浦幌で生まれ育ったっていう環境が、地元への愛着と自信を持たせたんだと思う。もちろん全員が全員そうではないけど、でもこうやって一定数いることは意味があることなんだろうなって。
いやー、浦幌の教育はおもしろい。アツすぎる。もっと知りたい。
人のこと
この3週間でたくさんの人と出会いました。出会っただけじゃなくて、たくさんたくさんお話もしました。いろんな話をしたけど、共通して思うのが、
浦幌の人、あったかすぎる…
こんなちんちくりんで正体不明の大学生に、なんでこんなに親切にいろんなことを教えてくれるんだろう、いろんなとこ連れて行ってくれるんだろう、また帰ってきてねって言ってくれるんだろう、いつでも連絡してねって言ってくれるんだろう。
不思議すぎたけど、本当に本当に嬉しかった。
役場、協力隊、農家、農協、飲食店、旅人、観光会社、教育実習生、料理、ほんとにいろんな生き方の人がいて、わたしの知らない世界を知りました。ほんとに世界ってまだまだ広い。
そして、一緒にヘルパーをしていたなおさんともたくさん話しました。
印象的だった話があります。わたしはいつも、誰かといる時に与えられてばっかりに感じて、自分からはなにも相手に返すことができていないなと申し訳なくなります。せっかく時間を割いてくれているのに、って。
そうしたらなおさんが、
って。ああそうか、なるほどってなりました。
わたしからなにかを与えるだなんてできっこないこと。でもたしかに楽しむっていい恩返しになるんじゃないかなって。楽しもうと思った途端に、頭でっかちになるからそこはバランス取らなきゃだけど笑
あとは、いろんな人と人としての在り方についても話しました。深い。
わたしってどう生きたいんだろう。どんな人で在りたいんだろう。
やっぱり目の前の今を、全力で楽しめる人でいたいなって、今の私は思います。
そういえば、オーナーにマグロだねって言われました。止まったら死ぬから。
わたしはずっとマグロでいたい。
最後に
帰る場所ができたことが本当に嬉しいです。いろんな人からまた帰っておいでねって言われてほんとうに嬉しい。
宣言します。絶対帰ります。雪が降る前に笑
大学一年生の夏に飛び込んでよかった。ここに書いたことはすべてではないし、もっともっと感じたこと学んだことはあるけど、今回はこの辺で。
というのも、いまわたしは帯広へ向かうバスの中にいます。5日間でまた十勝へやってきました笑
今日からは、昼は芋を掘り夜は自分を掘ってきます。
そのこともまたnoteに書けたらなあと。
最後に、浦幌のお兄ちゃんが撮った浦幌の素敵な景色をお届けします。
では!
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