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トマトの収穫から選別、運搬まで。全自動化が可能になる!?

こんばんは。理系の学生まめです。昨日、メーテレのニュースを見ていたらトマトの選別、運搬の全自動化が進んでいると.....!?

驚きました。これからの農業の形かもしれませんね。その概要を紹介します。

1.メーテレニュースの映像

愛知県東郷町のとある農園で行われた、実証実験が取り上げられています。このニュースには3つのポイントがあります。

 愛知県は空港やスポーツ施設等にロボットの導入を積極的に進めている

 愛知県やその近隣の県には大手から中小企業まで、ロボットメーカーが非常に多く、有数の産業地域です。代表的な企業は「ヤマザキマザック」、「三菱電機」、「デンソー」、「デンソーウェーブ」などです。
また、岐阜県の大垣市でもロボットの活性化を図るため、多くの工夫や努力がなされています。

このようにロボットを用いた施設を導入しやすく、なおかつメーカーも協力しやすいことが今回の実証実験につながったと考えられます。

 38種類のロボット

 ロボットについて学んでいる僕でもロボットって38種類もあったっけ?
なんて思っていましたがありました。なるほどとなりましたね(笑)
記事がありましたので紹介します。

農園では5台のロボットが使用されましたが、分かるものはデンソーの「FARO」とダイドーの「アシストスーツ」でしょうか。ニュースの映像ではコンベアなんかも使われていたので、企業がFAシステム化するため設置したかもしれないですね。

素直にすごいです。こちらも詳しく後日記事にします。

 実証実験を先月から進めている

 先月には初めて日本で開催された大会がありましたね。そう「ロボカップアジアパシフィック2021あいち」です。そこでは38種類のロボットを全て展示するなど、日本の技術やロボットの身近さをよりアピールできました。

実証実験など、ロボットやそれ以外の多くの機器を用いるには、設計から仕様決め、設置工事期間など、想像以上の時間と労力を使います。つまり、今回の計画は1、2年前ほどから動いていたと思われます。

やりますね愛知県! 続いて各システムについて紹介します。

2.トマトの選別、運搬、仕分けの方法

① 選別法について

これは動画の30秒の部分で紹介されています。カメラで読み取り、画像を出し、比較することで判定します。画像認識技術は多くの現場で用いられており、ほとんどのメーカーがこの技術を取得しているでしょう。

私は情報系の知識はほとんどないため、詳しいプログラム内容はわからないですが、知識として持っているだけでも将来の働き方に大きくかかわってきそうですね。

② 運搬法について

こちらは前述で少し触れました、コンベアで運んでいます。モノを運ぶ際にFAシステムにとって欠かせない部品で、一番使用します。

コンベアはモータを制御することで動いており、マイコンでの制御かシーケンサ(PLC)での制御の2択になりますが、おそらく今回はシーケンサを使用しているでしょう。

まずトマトが最初のスタート位置に置かれると、センサが反応しコンベア正転。画像認識後、再び正転。
この際に、PLCと画像認識の信号渡しはビットを用いて、2進数数値に変換し行っているのかと思います。PLCと他の物(例えばロボット)をつなげる際にはネットワーク層が違ってくるので苦労します。専用のユニットを介してやる必要があります。

③ 仕分け法について

仕分けは画像認識で、色や形での判定後、六軸多関節型ロボット(かな?)でトマトが仕分けられていましたね。

六軸ロボットはよく人間の腕として例えられます。関節部分となるサーボモータが6つ使用されており、XYZ軸にそれぞれ動き、回転をかけることができます。それにより今回のような仕分け作業の複雑な動きに対して、正確にアプローチをかけることができます。

また判定結果は一度シーケンサのほうへ信号が送られ、さらにその信号をロボットへ送り、動きをティーチングする必要があります。
複雑な構造になっていると思いますが、これを難なく行う企業の技術はとてもすごいです。

3.収穫も自動化ができるかも

今回のニュース映像は収穫までは自動化されていませんでした。人に「アシストスーツ」を装着し、ロボットが手助けするような形になっていましたね。
しかし、収穫も自動化がかのうになるかもしれません。

このような記事があります。

記事にはPanasonicが開発したトマト自動収穫機について書かれており、2018年時点ですでに実証実験が行われています。夢みたいな話ですね。

農業は現在、衰退の道を歩んでおり輸入品に頼ることが増えてきました。その原因として高齢化があるからです。
(私は高校生のころ、農業を学んでいました)

しかし、こういった自動化が進めば新たな農業の形が実現し、日本の農業が活発になるのかもしれないですね。

4.自動化に伴う課題

何事にもおいて、自動化が進むことはとても良いことですが、もちろんデメリットもあります。

それはコストです。
今回のメーテレニュースに映っている機器について、コストを考えてみましょう。

まずトマトを運ぶコンベアを含めたラインです。規模がどれほど大きくなるかわかりませんが、約500万円です。
次にカメラと判定結果を行うプログラム機器は約200万。
ロボットは約300万とします。

このように小さい自動仕分けラインを作ろうにも1000万はかかるわけです。さらにそれを大きなシステムにすると3000万ほどかかります。

農家にとっては大きな投資になるので大きな農園でない限り、いきなり導入するのは厳しいでしょう。

5.今後の自動化の未来について

今回取り上げたのは農業という分野でしたが、ロボットを用いた自動化は多くの分野で進んでいます。

例を挙げると、医療です。例えば手術の際、医師とそれをサポートする看護師がいますが、そのサポート役にロボットが抜擢されます。
これにより医師が一人いれば手術は行えますし、ロボットは医師の意思で動いてくれます(なんてね)。

今後の日本産業が活性化させるには「自動化」というのは必要不可欠なもので間違いですね。

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