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読書「LIFE SHIFT "100年時代の人生戦略" 完」~企業と政府に求めること~

今後の人生を考えるときに、仕事やプライベートで様々な不安が頭をめぐっていました。そんななか書店に行くと「LIFE SHIFT~100年時代の人生戦略~」という本が目に入りました。本書は言わずと知れたベストセラー本で多くの著名人が絶賛されている本です。

今回は最終章を読みました。400ページある本書のなかでも伝えたいことが凝縮されたような内容でした。企業や政府、そして個人に向けて変化を求めることが書かれています。

・企業に求める柔軟な働きかた

企業は100年時代においてマルチステージの人生を前提にしたキャリア制度に変えるべきだと書かれています。企業には人生の様々な段階でキャリアのペースを上下動できるようにすること、途中でステージ移行を成功させて活力を充実させるための支援を強化することを強く望んでいると著者は述べております。また、将来的には個別の対応ではなく、透明性と予測可能性が高く公正な仕組みを作ることが必要となります。
今後は企業からの抵抗があろうと様々な人事改革が必要になってくると著者は述べています。それは最近の付加価値の高い産業は物的資本ではなく人的資本に基礎を置いており、高いスキルをもつ働き手の交渉力が高まっているためです。この流れは更に加速し、多くの企業はそういった人材をつなぎとめるためにスキルの高い人たちに耳を傾ける必要があると書かれています。

(感想)
私が働いている会社は透明性が高いとは言えず、将来どこで何をしているのか予測することが難しい状況です。本書を読んでエクスプローラーやポートフォリオワーカーも魅力的だなと感じたのですが、現会社では退職しないとそういった選択肢をとることができません。そのような会社は日本には非常に多いと思います。この状況を打破するためには会社に訴えていく必要があり、訴えるときの発言力を高めるためにも実力を高めることが大切です。日々の努力を続けていきたいです。

・企業や政府の変化が遅い理由

人生100年時代に向けて企業や政府にはこれから大きな改革が必要となってきますが、なかなか進まないのが現状です。このような変化が遅い理由は人間の短期指向の強さにあると述べています。変化の恩恵を受けるのはだいぶ先であることが多く、問題が見えていても先延ばしにしてしまうことが多いためです。また、少子高齢化社会の昨今では若い世代は政治への関心も低く、将来を担う人たちの声がなかなか届かないといった現状もあります。
そんななか、著者は多くの人たちが実験を繰り返して既存のやり方を壊し、柔軟性と個人の自由を求める思いを人々に共有させることが大切だと述べております。一人一人がはっきりと意思表示をして自分の希望とニーズを明らかにすることによって企業や政府を後押しすることになります。

(感想)
新型コロナウイルスの影響でリモートワークという働き方が広まりました。リモートワークは在宅勤務ができるため柔軟性が増すといったポジティブな性格がある一方で、会社で成果を残せない人たちを浮き彫りにさせるといったネガティブな性格もあります。会社にとっては、このような既存の人事制度を壊しかねない取り組みを迎合したくないと思いますが、時代は後戻りしなさそうです。
これからも働きかたにおける変化は大きくなってくると思いますが、そうした予兆を敏感に察知し、いち早く対応できるようにしていきたいです。
また、これまでは(周りの世代にもれなく)政治などにはあまり興味を持ちませんでした。しかし、今回の新型コロナウイルスへの政府の対応を見ると、生産人口に対するケアが手薄のように感じられます。次回の選挙では、今後の将来を決めるという心持ちで一票を投じたいと思いました。

~終わりに~

新型コロナウイルスで家に引きこもることが増え、家の中でできることに挑戦しようと思うようになりました。実験を繰り返して自己のアイデンティティを確立させることが必要と述べられていますし、いい機会と思っていきたいですね。暗いニュースばかりですが、こうした変化を前向きにとらえて元気に暮らしていきましょう!

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