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浄化する毎日~インドヨガ日記②~

インド・リシケシでのヨガ留学2週目突入。今週を一言でまとめると【浄化】でした。振り返りスタート!

8日目(月曜日)


ゲストハウスのスタッフの誕生日会

2週目がスタート。ネーティ(鼻うがい)もだいぶ慣れ、鼻から鼻から"口から鼻”へステップアップ。
ナラヤン先生は口に入れたとたん水道のように鼻から出るので軽く認識がバグる。ツイッター風に言うと「ちょ、無理ww」。
無理でもやるのがインドヨガ留学。
何回かおぼれた時のような感覚になったが、15分ほどで鼻から開通。
少し汚い話になるが、鼻の粘液?のようなものがたくさん出て、超々すっきり。これは癖になりそう。
その日の夜は宿泊しているゲストハウスのスタッフ、シヴァムの30歳の誕生日だったらしく、夕食時ケーキが登場。
ゲストハウスのスタッフたちは皆シャイで、普段は「ナマステー」と「ダンニャワード」しか会話をしない。
誕生日おめでとうの歌をみんなで歌ったときもとても恥ずかしそうにしていたのだが、ここからインドポジティブパワーがさく裂。
スタッフたちがブルートゥーススピーカーを何台も持ってきて、大音量でボリウッドミュージックをかけだすと、スタッフたち全員でノリノリで踊り出したのだ。(もちろんノンアル)
ちなみにインド式の誕生日は、まず、本人が周りの人に手づかみでケーキを食べさせた後、周りの人が本人にケーキを食べさせつつ、クリームを本人の顔に塗りたくるのがお決まりパターンなんだとか。
日本人に囲まれて祝ってもらうのがうれしかったのか、ママに電話するシヴァム。
シヴァムを無視して好きな音楽をかけて踊りまくるほかのスタッフ。
我々も1人1人順番に輪の真ん中に招き入れられ、踊らされる羽目に。
旅は恥の掛け捨てってやつで、誰も嫌な顔せず自己を開放して踊る姿にじーんと感動。みんな会ったばかりのシヴァムを祝おうという気持ちが温かくてうれしくなった。
余談だが、その日の夜はシヴァムの友達たちが遅くまで騒いでいてうるさかったらしい。(私は耳栓して気が付かなかった)

9日目(火曜日)


リシケシはカフェ天国

夢に実家で家族全員が集まる夢を見た。
私と子供と、上海にいる姉と姪っ子ちゃんと兄と兄と父と母。
なんてことない日常なのだが、はっと夜中に目が覚めてさみしくて泣いた。
その日の朝のプラクティス。
朝日を浴びながらゆっくりと動いていると身体の内側から幸福感が満ちてくる。
太陽の温かさ。指先から滞っていたエネルギーが流れ出す感覚。
ふと、家族がいるありがたみと同時に、家族に執着している自分に気が付き、じわっと涙が流れた。
その執着が朝日と涙で流れ、胸がすっと軽くなっったような気がしたのだ。
うーん、これがスピリチュアル???
その日の休憩時間は近くのカフェでお茶。しかし注文から1時間出てこない。これぞインド時間。
まぁこんなもんか、と思いつつ、一気に飲み干す。
店員さんがびっくりした顔をしていた。インドの皆さん、日本人はせっかちなんですよ。
その日の夜はロウソクを使ったトラタカ瞑想。
瞬きをせずロウソクの炎を凝視する瞑想法で、身体的には目の浄化。メンタル的にはメンタルが安定し、インスピレーションが高まるとされている。
瞑想中、眉間の間がモチョモチョして妙な感覚がした。第6チャクラが反応しているのか?
目からは涙がポロポロ流れ超すっきり。その日はぐっすり寝た。

10日目(水曜日)


お散歩中。インドの町はカラフル(そして道端にはうんこだらけ)

水曜から朝の自主練をスタート。
6:30にヨガホールに行くと、すでに何名かいた。
一人ひとりマイペースに練習する空間も、いい。
休憩時間に何度目かのキャッシングに挑戦。
やはり引き出せず、カードの設定が悪いのかもしれない。
1枚しか持ってこなかった私の詰めが甘かった。
海外に行くときは何種類かカードを持っていこう。(あと現金)
ぷらぷら歩いていたらミュージックアシュラムなるものを発見。
ちらっと覗いたら中にどうぞ、と招かれる。
大学で20年間哲学を押していたという教授がアシュラムの説明をしてくれた。清潔感があり、グリーンが多くていい雰囲気。
日曜にはヒーリングミュージックセッションがあるから遊びに来るといいよ、と言ってくれた。
「料金は?」と尋ねると「300ルピーだが、価値を感じればもっと払えばいいし、何もないなら払わなくていいよ。あなたがそこにいることに価値があるのだから」と言ってくれていっぺんにそのアシュラムが好きになった。
水曜は実践的なティーチングの授業がスタート。
9年もインストラクターをやっているのだが、伝統式ハタヨガは未経験。
緊張している自分に気が付き、とてもワクワクした。
新しいことは、心地いい。

11日目(木曜日)


インドママたちの行列

後屈ができない。
腰が痛いというより胸が固い。
汚い話で申し訳ないがずっと便秘でお腹も苦しい。
こんなに体を動かしているのになぜ?
とりあえず歩いたほうがいいかと休憩時間に散歩。
するとインドのお母さんたちの行列に遭遇。(婦人会の帰りか?)
カメラを向けるとみんなピースしたりげらげらと笑ったり「写真撮るなら金ちょうだいよー」(ヒンドゥー語なので推測だけど)
と冗談で言ったりして最高に明るい。
後ろからクラクションを鳴らされても、誰もどかないのもとってもいい。
お昼にシャクティマントラという女性性を讃えるマントラを習ったばかりなのでハッピーな気分。
お腹のマッサージをして就寝。

12日目(金曜日)


真空パックするとお腹がペコォっと凹む

朝が寒い。鼻うがいではなく、ウディーヤーナバンダの練習。
息を吐き切りお腹を真空パック状態にして内臓を前後に動かすというもの。
やると体の芯から温まり、気持ちがいい。
本当はお風呂で温まりたいのだけど、インドにいる間はウディーヤーナで我慢するか。
相変わらず後屈がしんどい。
夕方のプラクティスではとうとう息苦しささえ感じるようになる。
みぞおちから喉元まで固さを感じるのだ。

ここから、不思議な体験をしたので聞いてほしい。

バーチャリムドラ(空を凝視する)を練習中、ふと野口整体の先生に
『みぞおちや喉元の固さは言いたいことが言えていない証拠』と教えてもらったことを思い出す。
そういえば便秘も、想いを秘めているとなりやすいって聞いたなぁ、と関連して思い出した。
最後シャバ・アーサナをしようと仰向けになったらふと夫の顔が頭に浮かんだ。
そしたらなぜか涙が溢れ出してきたのだ。
そこからもう止まらない。嗚咽がこぼれる。
こりゃまずいとヨガホールを抜け出す。
頭はしっかりと冷静で「なんで泣いてんの?」てなっているのに全く泣き止めない。
おいおいと泣いているとナラヤン先生が心配して「Your my sister」と言ってくれる。なんて優しいんだ、と思いつつもやっぱり泣き止まない。
こりゃ諦めるか、としばらく泣かせておいたら(自分に対して使う言葉ではないが)やっと落ち着いた。
脱力感がすごい。
だが、そこから再度ティーチングのレッスンに入ったら、今まで苦しくてできなかった後屈がすんなりとできるようになったのだ。

ここからが自己分析。
多分日本で言いたいけど言えなかったことがたくさんあった。
夫への不満ではなく、たぶんもっと夫と話がしたいと思っていたのだが「疲れてそうだな」とか「大した話じゃないしな」とかで勝手に遠慮していたチリツモの我慢が爆発したのではないだろうか。
また、姉と姪っ子がいないさみしさをちゃんと「さみしい」と言葉にしていなかったのもある。冗談っぽく「さみしいー、日本にいてよー」とは言っていたが、ちゃんと伝えていなかった。
上海に住むことを選択した姉を尊重したかったからだ。
多分思い出せないほどのたくさんの「言いたかったこと」が全部解放されてしまったのかもしれない。
後で先生に相談したら「よくあることよー。」と言われた。
先生が言うなら多分そうなのだろう。
スピリチュアルといえばスピリチュアルだし、身体がバランスをとっただけといえばそれだけのことか、と今は納得している。
これで便秘も治るといいのだけど。

13日目(土曜日)


個人用瞑想部屋

この日は特別課外授業で、みんなでリキシャに乗ってビートルズアシュラムに。
あのビートルズが瞑想合宿したとして有名なアシュラムだが、今は完全に廃墟になっている。
まるでラピュタに出てきそうな雰囲気で、緑あふれるいい場所だ。
いわゆる【映え】なスポットだらけでみんなで大はしゃぎ。テンション上がってわけわからん踊りなんかしちゃったりして、なんだか子供に戻ったようだ。大笑いして、最後は芝生でチル。
どんどんと自分が素直になっていく感覚が楽しい。
写真をもっと撮りたいチームと帰りたいチームで分かれて各々お昼ご飯。
私はもちろん帰りたいチーム。
午後はショッピングにアーユルヴェーダマッサージを受けたりティンシャを買ったりと観光を楽しむ。
夜は初めて外食。リシケシはどのお店もビーガンで、お酒も売っていないので安心して食事ができる。
油を欲していたみたいでインドの天ぷらのようなものを注文。
めちゃくちゃビールが飲みたくなるがどうしようもない。お酒がない街でよかった。
初めて子供と電話しなかったが、さみしくなかった。

14日目(日曜日)


ヒマラヤからの朝日

今日は朝4:45に出発。全員で朝日を見に行くのだ。車で約1時間。グネグネの山道を登り続け、さらには嫌というほど階段を上った先のあるのはクンジャプリというお寺。
ここはサンライズビューとして有名らしい。

階段を上りすぎてケツが痛くなっている様子

現地の人や、同じようにヨガ留学の欧米人でにぎわっている。
めちゃくちゃ寒いが地平線がうっすらとオレンジ色に染まっている空がとても美しい。
そこからただ朝日が出てくるのを待つのだが、じんわりと色が変わっていく空を眺めている時間は非常に瞑想的だった。
以前京都で開催されていたブライアン・イーノ展を思い出す。
少し目を離すとあっという間に景色が変わる。一瞬一瞬として同じ光景がないことに改めて驚いた。
今を生きるってこういうことなのだろうか?
そしてとうとうご来光の瞬間。
あんなにざわざわしていたのに全員が黙って静寂が訪れた瞬間があった。
その瞬間が忘れられない。
こんなに美しい光景に出会えたことがうれしすぎてまた泣いた。
この後はみんなでアシュラムを抜け出しイタリアンに!
14日間カレーを食べ続けた我々はピザとパスタを目の前に狂喜乱舞したのはいうまでもない。
だが。久々のチーズに体が驚いたのか、体の一部に蕁麻疹が出てしまったのだ。
私、こんなに早くインドに適応する?
倒れるように就寝。

まとめ

この1週間泣いてばかりだった。
疲れがたまるはずなのに、逆にどんどんと体が軽くなっていく。
ケガしないようにだけ気を付けて、もっとインドを堪能したい。

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