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3歳男児無発語②物を投げる/Neo発達外来 #005

発達専門の小児科医ママ友ドクター®にしむらゆみがこれまで担当してきたオンライン子育て相談の内容を匿名化し、ママたちに話しかけるような形で解決策や成功エピソードを紹介していきます。

3歳8ヶ月の発語のない男の子です。モノや石を投げることが大好きでした。
療育に通い始めましたが、相変わらずおもちゃや教材を投げてしまうことが悩みです。
どのように伝えていくべきですか?

Q.療育で教材を投げてしまう、どのように伝えるべきですか?

→これまでは物を投げれば親が「投げちゃダメよ」と優しく伝えていた場合、子どもからしたら構ってくれた!ととらえるので、物を投げることこそが一番楽しくて優先すべき行為になっている可能性が考えられます。

 療育のような整った環境で、投げないで遊ぶこと、モノ投げることを我慢したり正しい扱い方であそぶことで注目を浴びる経験を積むと、少しずつ遊び方が変わってくると思います。

お子さんは投げてはいけない事が、とわからないのだと決めつけないであげてください。
物事を理解する力をもつ子だとしても、これまで「投げずに遊んで楽しかった」といった経験を積むなく成長してきた可能性がある、と考えてみてください。


ところで、言葉がうまく話せないことで、自己を表現する手段がジェスチャー、物を投げるなどの癇癪といった行動で現れることもあります。
特に、言いたい内容に対して言葉の発達が追いつかいてない時期は、苛ついて物を投げることもあると思います。つまり、今と違って自分の意思を表現する目的で物を投げるという形になります。
そういう時は、親としてはその都度イラっとしつつも「だめでしょ、やめなさい!」ではなく、
「なにか理由があるんだな」と思いながら堪えて、うまく対応しましょう。

 例えば、「投げちゃいけないよ、もうだめだな〜」などと優しく伝えるは間違った対応ですね。より一層、子どもを喜ばせ、何度も物を投げるようになってしまうので、気をつけてください。
とはいえ見守る必要はなくて、注意はしてあげたいですね。
でも、「怒る」ではうまく行きません。「上手に叱る」ことが重要です。

コツは、止めて欲しい行動に注目せず、目を合わせないで淡々と「○○はしません、投げません」と言いつつ、「投げずにママのお膝に乗ってくれたら嬉しいな」という指示を出して反応するのを少し待ちましょう。そして、指示を出したら、もどかしいですが5秒待つ!そして向こうの反応を確認してみてください。
次の一言は、その子の反応によって変えていきます。   

って、なかなか難しいですね…。止めて欲しい行動に対するアプローチのコツはまた何かの機会に何度でも触れていきますね!



続く…



ママ友ドクター®にしむらゆみ
小児科専門医・子どものこころ専門医
子育てと療育の専門家
乳幼児メディアアドバイザー
KidsDevelopReach代表
子ども発達相談アカデミーVARY主宰

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■ママ友ドクター®︎ホームページ(個別相談、VARY詳細)https://mamadoctor.net/



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