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肯定的声かけで「主体性」をぐんぐんのばす☆

私は保育園所や幼稚園に訪問し園内研修をしたり、保育士の先生達の相談にのる仕事をしています。
昨年度までの5年間は教育委員会の保育ソーシャルワーカーとして県内各地の園所を回っていましたが、今年度は直接園所に呼んでいただいています。

現代は画一的な考え方ではなく多様性を認め合う社会。
自分で考えて行動できる力を子ども達に育む為に大切にされているのが『主体性』

自然災害や事故や事件から自分で自分の身を守る為にも。
日々の勉強が嫌なことでなく楽しいことだと思える為にも。
お手伝いがやらされることでなく自分から励むことができる為にも。
大好きな習い事が、もっと上手になりたい!と頑張れる為にも。

自分の困りごとを乗り越える為にも。
困っているお友達を助けられる為にも。

実はこの『主体性』、わたし達はもともとちゃ~んと持って産まれてきています。

例えば、チビちゃん達は目的もなくただただ歩けることが嬉しくてたまらない。
地面に足が着いて、前に進んでいく。
ただただ自分の足が進むのを目で見て確認しながら。
本当に楽しそうに歩いていきます。
『主体的』に動けることを楽しんでいるかのように、どんどんどんどん世界を広げていくのです。

持って産まれた子ども達の『主体性』が損なわれず、それを土台にしっかり遊びや学びが楽しめるように、わたし達大人は子ども達の『環境』を整えていくことが大切です。

先日ある園に園内研修に行きました。
お題は「ティーチャーズトレーニング」
親向けの子育てプログラム「ペアレントトレーイング」の先生達バージョンが「ティーチャーズトレーニング」です。

イライラしたり怒る回数が増えている子ども達との悪循環。
悪循環にならない親も先生もいません。
このプログラムは悪循環にならないことを目指すのではなく、子ども達との悪循環にいち早く気付いて断ち切って、良い関係に紡ぎ直していくことを目的にしています。

何を使って子ども達の関係を紡ぎ直すのか?

それは『肯定的注目』
『肯定的注目』には「褒める」だけでなく「感謝」や「労う」「励ます」などなど色々な声かけがありますが、大切なのは、自分と子どもに合ったやり方を見つけること。

園内研修の最後の所長先生の感想
「わたしは、お母さん達も先生達もみんながこの土居さんの講座を受けたら良いと思っています」

数年前、別の保育園でペアレントトレーニングをベースに組み立てた保護者向け講演会をしたことがありました。
当時その園にいらっしゃった先生はお母さん達と一緒に私の話を聴講されていました。
ただ聴くだけで終わらなかったのがこの先生の素晴らしさ☆
それから先生は日々『肯定的』な眼差しと声かけの保育を心掛け、実践されていったのです。
すると、子ども達にイライラしたり怒る回数がぐんぐん減って、保育がどんどん楽に楽しくなっていったそうです。
穏やかに子ども達と向き合えるようになってどれだけありがたかったかと。そして他の保育士の先生達にも保護者さん達にも沢山の人達に、このお話を聴かせてあげたいのだと、ご自身の実践から感じているのだと。
何年かぶりにあった私にお話しして下さったのでした。

私はただ皆さんに、知っていることをお伝えすることしかできません。
のるかそるかは「あなた」次第。
何年も実践し続けて下さった所長先生の真っ直ぐで温かいお人柄に感動し、一期一会の出会いの中でも心を込めて「お伝えする」ことの大切さを改めて実感した再会でした。

子ども達の『主体性』を育む為の『環境』、その『環境』で一番大切なことは、どんなおもちゃを準備するかより、どこに遊びに連れて出るかより、家族や先生、地域など周りの大人からの『肯定的』な眼差しや声かけが、何より大切。
子ども時代にふりかけてもらった肯定的な「言葉」は、子ども達をぐんぐん、ぐんぐん成長させていきます。
そしてそのふりかけてもらった「言葉」達は、子ども達が大きくなって大人になっても苦しい局面に出くわした時の「生きる勇気」に繋がっていくのです。

最後に1つ。今日のお土産。
簡単にできる『肯定的注目』は、「良いとこ見つけ」ゲーム。ポイントは「ありがとう」を探すこと☆
はい早速。あなたの身近な人達の「ありがとう」を見つけて伝えてみて下さい。
巡り巡ってあなたにもどこからか「ありがとう」のこだまが返ってくるので、どうぞお楽しみに・・・。


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