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高校野球と思春期子育て

先週、息子くんの高校野球の大会がありました。
なるべく仕事を休まずに済むように夜行バスに乗って東京を目指す。。。

「私が観に行っても大丈夫かなぁ・・・」
野球あるある。
大好きなお母さんやお父さんが観に行った時に限って、「良いところを見せなくちゃ!」と力が入ってしまうのか、こども達は打てないことがある。直近の練習試合で。
うちの息子くんも例のごとく。。。

初めての夜行バスに時差ぼけのようにボーーっとしながら到着した神宮球場。スタンドには同じチームのお父さん、お母さんが集まっていた。みんなの笑顔に何だかほっとする。
こども達のおかげで出会えた私達。
こども達の試合の応援を重ねる度、お父さん、お母さんの繋がりも強くなっていく。我が子だけでなく、野球部の子ども達みんなの成長を喜び合える仲間になっていく。

3点を追う最終回。
ランナーを置いて息子くんの打席に息のをのむ。
球場中、うちのチームも相手のチームを固唾をのんで見守る中。

外野にヒットを打った!!

あぁ母はもう関係ないのかもしれない。
あぁ彼はもう自分の人生を歩んでいるんだ。

こんな大舞台。心配で心配で。。。
大事な場面で力が発揮出来なかったら息子くんは落ち込んでしまうのではないか。自分にガッカリしてしまうのではないか。と、心配で心配で。
『転ばぬ先の杖』
ついつい親はあれやこれやと考える。
まだ『それ』が起こる前から。

一塁を蹴って二塁に走る息子くん。

大きな笑顔で飛び跳ねて喜び合うスタンドのお母さん達。
息子くんの活躍の喜びだけでなく、そんな息子くんのことをまるで我が子のように喜び合ってくれるお母さん達の笑顔に、感謝と涙が込み上げる。

相談業務のお仕事の中で、中高生の保護者面接。
「思春期は親子関係や親子の距離感をこれまでとは変えていくタイミング。お子さんとお母さんに合ったやり方を一緒に見つけていきましょう」
そんな説明をすることがあるけれど。。。

グランドの真ん中。二塁で嬉しそうにガッツポーズを掲げた息子くんが涙でにじむ。
もっと彼を信頼してやれば良いんだ!
「心配する」のも親の役目だけれども、「子どもを信じる」も親のお役目。

大丈夫。わたしの周りにはお母さん仲間がいる。
もっと息子くんを信じてみよう。

「あぁこれだ。この瞬間。これが新しい親子の関係だ!」
なんだかふいに
腑に落ちた。。。

大会も終わり、暫くしてかかってきた息子くんからの電話。
「え?ママおったん?試合きとったんじゃ」

わたしが居ても居なくても。
わたしが心配しても、しなくても。
わたしが「私の命に代えても。息子くんが力を発揮出来ますように」と祈っても、祈らなくても。
彼は変わらず、結果を残す。

息子くんは自分自身の人生を、前へ前へと進めていく。

ちょっぴり淋しいけれども。
たくましく育った息子くん。
小学生の頃「ママに試合に来て欲しい」とべそをかいていた野球少年だった息子くんはもういない。。。

前へ前へ
進んでいく息子くん。

大会が終わってどこかの知らない誰かが作ってくれた息子くんの打席のYouTube動画を見つけました。
(誰だかわかりませんが、この場をお借りして感謝☆)
『ママのヒーロー』『ママだけのヒーロー』だった息子くんが、ママの知らない世界のヒーローになる為に、今飛び立とうとしている。。。

どこまでその世界は広がっているんだろう。
知らない世界に大切な大切な息子くんを手放すのは何と勇気のいることか。

わたしに似て、自分のことよりも周りの人のことを心配してしまう息子くんに、ママが心配されないように。
負けじと前へ前へと歩を進めていこう!
元気に。明るく。上を向いて。前へ前へ。。。

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