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羽生結弦さん離婚。有名人を守る唯一の防波堤は一般人のモラルである。

羽生結弦さんの離婚報道が昨日の夜から大きな話題になっています。

誹謗中傷とストーカー被害というショッキングな理由でネット上も大きく揺れています。彼の人気の高い中国でも関心を集めているという話も出ていますが、ここで誰もが注目するのが誹謗中傷、そしてストーカー被害という部分だと思います。

これは、どうにかならなかったのだろうか?
私も早く起きてそのことを考えました。

考えてみると、案外日本のマスコミに関しては報道しないということに関しては遵守する人たちではあるんです。

先のジャニー喜多川氏の件について考えてみても、写真一つでさえも規制が掛けられますし、事件以外の部分についても謎の存在でした。我々が喜多川氏について知ることができる唯一の情報は、事務所の人間が語る面白エピソードだけでしたから。

そしてもう一つ思い出されるのは、松井秀喜さんのことです。

松井さんは既婚ですが、お相手に関する情報はほぼ出てきていません。松井さんが結婚した際に見せた手書きの似顔絵くらいです。

先ほど試しに「松井秀喜」と検索したら関連ワードに「嫁」と出てきましたので見てみましたが、見事に「こんにちは!」から始まる無内容なブログが星の数ほど出てきただけでした。(本当にあのブログは何とかしてほしい)

そもそも有名人の方々が結婚する際に仮にお相手が一般人だとそれ以降は報じられることってもう無いんですよね。

つまり、マスコミについてはよほど踏み越える者がいない限り2023年現在ではそこまで問題になるようなことはしないということではないかと思います。

これについてはたまに「知る権利」を振りかざしてラインを越えてくる人は居ますが、そうは居ないですよね。そんなことをしたらフル叩きに遭いますよ。

かつて写真週刊誌は山口百恵さんが引退した後でも子供の運動会などで盗撮のような形で撮影したものを紙面で公開していました。私が子供の頃に「何故引退した人のことをこんなに大っぴらに出すんだろう」と疑問でしたが、流石にそんなことやっている人は居ないですからね。

今であれば引退後の安室奈美恵さんを盗撮して紙面に載せるようなものですから。

報道自粛さえ呼びかければ、マスコミはどうにもならない存在ではありません。今回のような事態を避けたいのであれば、パートナーの情報をマスコミ向けに公表しないという姿勢が必要ということになります。

報じることに対して寛容な有名人の方のプライバシーをマスコミが踏み越えて良いか?という点に関しては別の議論になるかとは思います。

特別な理由がない限りは今の時代、パートナーのことはメディア越しに公表しない方がトラブルを避けられて良いのでしょう。

ですから、今の時代に怖いのは一般人。
つまり我々です。

我々は外出するときはスマートフォンを肌身離さず所持しています。そして、SNSを行っています。誰もが、有名人のプライバシーを容易に侵害できる状況にあります。

マスコミとは異なり、一般人を規制するものは特にありません。

最近私が恐ろしいと思ったのは、9月に大相撲を観戦した時のことです。

運がいいことに私は東京で本場所が開催されるときに土俵の近くで観戦させてもらえる縁に恵まれていまして、そうした席の周辺にはテレビで見たような顔が居ることがあります。

その日は、右隣の枡に日本で恐らく8割くらいの方がご存じの有名人が座っていました。

勿論私も気づきましたが、周囲も気づいたようで、四方の枡でざわめきが絶えない状態でした。

彼らはプライベートを楽しむこの有名人の方が気づかないタイミングを見計らってスマートフォンを向けていたのです。

そして隣の枡からは「これ、週刊文春に投稿したらいくらになるかな」などという声も聞こえてきました。

流石に絶句しました。

調べたところ確かにその方は未婚で、その時に男女2人で来ていました。ですから、仮に交際相手であればニュースバリューがある写真ということになります。

だからといって人のプライベートを侵害していいというものではありません。我々には踏み越えてはならない一線というものがあります。

ただ。
ここからが本当に大事なところなのですが、踏み越えてはならない一線を越えるか越えないかは一人一人のモラルでしかないのです。

有名人のプライバシーは、1人のモラルなき一般人によって決壊させることが可能です。

こうした事態を避けるための手段として、有名人の方はパートナーのことを「一般男性」や「一般女性」という呼び方をして報道を遠ざけけている部分もあります。

しかし、有名人にもプライベートが存在します。
どんなに避けていても公の場で二人で一緒になる瞬間はどうしても出てきてしまいます。

その僅かな瞬間であっても一線を越えてしまったとしたら、先ほどの枡席と同じことが起きるのです。

法整備をすることや、AIなどによるSNSの規制、そして有名人側による法的措置といった方法も現在から将来に掛けて行われることにはなると思われますが、全てをシステム的に防ぐことは数年の間では無理です。

結局のところ有名人のプライベートを守るのは、一般人のモラル次第ということになります。

モラルはちょっとしたことで壊れるものです。

恐らく国技館で私の四方に居た方達も、普段はモラルに忠実に生活している筈です。モラルを簡単に踏み越えるようなことをする人たちが四方に居たら社会が崩壊してしまいますからね。

つまり、有名人という非日常、好奇心を刺激するような対象が目の前に現れた時、普段は守れているはずのものが揺らぐことになります。

そして、集団心理や酒・国技館といった、揺らいだ価値観を更に打ち壊すような要因があると人は容易に負けてしまいます。

それは写真を撮るという行為もさることながら、ストーキングや誹謗中傷にも言えることでしょう。

2023年の今、この問題の根本的な解決には程遠い状況です。

ですから、現状モラルに頼るしかないという結論に辿り着いてしまうと、モラルなきものが現れるとどうしようもないことに頭を抱えることになります。

しかしこのような悲劇的なニュースを見て思うのは、結局のところ自分がどんな時も揺らがず、モラルに基づいて行動する、という単純なことでしかないのです。

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