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【英語】日本人の9割が間違える英語表現【2】

前回『日本人の9割が間違える英語表現100』(キャサリン・A・クラフト著)を読んで,独断と偏見で『間違って使いがちな英語表現10選』をまとめてみましたが,今回は第2弾で『紛らわしい英語表現10選』なるものをまとめてみました。

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① ほとんど: ”Almost” と ”Most”

この二つの単語の大きな違いは,”Almost” は副詞”Most” は形容詞です。
よくある間違いは ”Almost” を形容詞的に使用してしまうことで,”Almost babies sleep a lot.” のように名詞を修飾することはできません。
修飾する形容詞・副詞・動詞の直前に置いて使用します

Almost all babies sleep a lot. ほとんどの赤ちゃんはよく眠る。
She runs almost every day. 彼女はほとんど毎日走っている。

一方で,”Most” は形容詞なので名詞を修飾することができます

Most babies sleep a lot. ほとんどの赤ちゃんはよく眠る。
Most fruit is too sour for my son. ほとんどの果物は息子には酸っぱすぎる。

② 〜まで: ”Until” と ”by”

”Until” は『継続』”by” は『期限』を表します。

”Until”:〜までずっと(継続:動作や状態がある時点まで継続していることを示す)

I sleep until noon on Sundays. 日曜日は昼まで寝ています。
We stayed at the beach until it got dark. 私たちは暗くなるまでビーチにいた。

”by”: 〜までには(期限:ある動作や状態がその特定の時点かそれ以前に完了していることを示す)

I am usually in bed by 11:00 pm. たいてい11時までには床につきます。
The package will be delivered by the 18th at the latest. 小包は遅くとも18日までには配達します。

③ 〜から,以来: ”Since” と ”For”

”Since” は前置詞として『時の一点』を示す名詞,または接続詞として『具体的な状況』を表す節を伴います。

I have lived here since 2010. 2010年からここに住んでいます。
She has been doing yoga since she retired. 彼女は引退してからずっとヨガをやっている。

”For” は『〜のあいだずっと』を表す前置詞で後ろに『期間』を伴います。

It's been raining for two days. 2日間も雨が降り続いている。
I've known him for ten years. 彼とは知り合って10年になる。

④ 『恥ずかしいを表す表現の使い分け

”be shy”:(性格的に)内気な,はにかんだ,引っ込み思案で。

He liked her, so he was too shy to talk to her. 彼は彼女のことが好きだったので,恥ずかしくて話しかけられなかった。
I can't believe you used to be shy. あなたが内気だっただなんて,信じられない。

"be (feel) ashamed":良心の呵責を感じて『恥じている』ときに用いる。

I feel so ashamed for lying to my best friend. 親友にウソをついてしまった自分が恥ずかしい。
You should be ashamed of yourself. 恥を知りなさい!

"be (feel) embarrassed":きまりが悪くて恥ずかしい,まごついて,困惑して。

I was embarrassed because I could not understand his English. 彼の英語が理解できなくて,恥ずかしかった。
She was embarrassed because she had cried in front of everyone. みんなの前で泣いたことを彼女は恥ずかしく思った。

⑤ 『覚える/覚えている』の使い分け

”Remember”:(過去の出来事などを)覚えている⦅状態⦆,(名前や事実などを)思い出す。

Do you remember our first date? 初めてデートしたときのことを覚えてる?
I remembered that I'd left the gas on. ガスをつけっぱなしにしていたことを思い出した。

"Recall":(意識的に)思い出す。

I don't recall meeting her. 彼女にあった記憶はありません。

"Memorize":記憶に留めようとする,覚えようとする⦅行為⦆。(努力して)暗記する,(意識して)記憶する。

I was told to memorize this poem. この詩を覚えるように言われた。
Actors have to memorize their lines. 俳優たちは台詞を覚えなくてはいけない。

ちなみに,”Memorize” は ”Learn ~ by heart” で言い換え可能です。

I learned all the Carpenters songs by heart.

⑥ 気付く: ”Notice” と ”Realize”

”Notice”:(見たり聞いたりして,味覚や嗅覚といった感覚によって)気付く。

My dad didn't notice that I had had my hair cut.  父は私が髪を切ったことに気づかなかった。
I noticed that the smell of gas and I opened the windows immediately. ガスの匂いに気づき,すぐに窓を開けた。

”Realize”:(精神的な認識によって,考えたり判断したりして)気付く。

Do you realize the importance of this deal? この取引の重要性がわかっているの?
I didn't realize how much I loved her until she left me. 彼女がいなくなってはじめて彼女をどんなに好きだったか気づいた。

⑦ 『着る』と『着ている』

”Put on”:『着る,身に付ける』という動作を表します。

If you are cold, you should put on a sweater. 寒いのなら,セータを着たら。
Please wait a moment while I put on an overcoat. コートを着るから,ちょっと待っていて。

ちなみに,同じ『着る』でも『着てみる,試着する』は ”Try on” と言います。

I'd like to try this suit on. このスーツ,着てみてもいいですか。

”Wear”:『着ている,身に付けている』という状態を表します。

I was surprised to see that Americans wear their shoes in the house. アメリカ人たちが家の中でも靴を履いているのを見て驚いてしまった。
She always wears her wedding ring. 彼女は常に結婚指輪をはめている。

⑧ 『最近』と”時の意識”

『最近,近ごろ,今日(こんにち)』は,”Nowadays”,”These days”,”today” が使われるが,これらの副詞 (句) はいずれも『現在』の文でしか用いることができない。逆を言えば,これらの副詞 (句) は過去時制の文では用いることができない。

People in Japan seem to be depressed nowadays. 近ごろ,日本人は元気がないようだ。
She's really busy these days. 最近,彼女はとても忙しい。
Today many people have a smartphone. 今日では,多くの人がスマホを持っている。

一方で,”Recently” は,過去の文でも使用できるほか,現在完了の文でも用いることができる
また,現在完了の文では ”Lately” も同様に使用できます(原則,過去の文では使えない)。

I've been busy recently (lately). このところ忙しいんだ。
I haven't seen him recently (lately). 最近,彼を見かけません。

⑨ ”Smell” の扱い方(名詞と動詞の使い分け)

”Smell”:名詞の ”Smell” は『悪臭』の意味で用いることが多いです。そのため,”It is good smell.” という言い方はあまりしません。

Where is that awful smell coming from? このひどい匂いはどこから?
I hate the smell of grapefruit. 私はグレープフルーツの匂いが大嫌い。

『いい匂いがする』と言いたいときは,”Smell” を動詞として使います。(いい匂い,臭い,どちらの場合でも使えます。)

It smells good. いい匂いだね。
This candle smells like lavender. このローソク,ラヴェンダーの匂いがするわね。
This smells awful! これ臭い!

ちなみに,後ろに形容詞や名詞を置かずに⦅主語+smell⦆の形で用いると『嫌な匂いがする』という意味になります。

The room smells. 部屋が臭い。
The dog smells. この犬,臭い。

⑩ ”All” と ”Whole” の語順の違い

”All”:⦅all (of)+限定詞+名詞⦆の語順になる。
※限定詞とは,the/ my/ this/ some のこと。

I spent all the week at home. 1週間ずっと家で過ごした。
He's drunk all the milk. 彼は牛乳を全部飲んでしまった。

”Whole”:⦅限定詞+whole+名詞⦆の語順になる。

I spent the whole week at home. 1週間ずっと家で過ごした。

”All” と ”Whole” に関しては,以下の2点にも気を付けないといけません。

① ”All” は "a/an" の前では用いられない。
She's eaten a whole cake. 彼女はケーキ一個丸ごと食べてしまった。
× all a cake. とは言わない。
② ”Whole” は不可算名詞とともには用いられない。
He's drunk all the apple juice. 彼はリンゴジュースを全部飲んでしまった。
× the whole apple juice. とは言わない。

以上,今回は『日本人の9割が間違える英語表現100』より,私の独断と偏見で選んだ『紛らわしい英語表現10選』を紹介させていただきました。

今回の記事が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

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