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韓国エンタメ全部入り映画 『奈落のマイホーム』

韓国映画『奈落のマイホーム』を観ました。

あらすじ
平凡な会社員ドンウォンは11年の節約生活の末、ソウルの一等地にマンションを購入する。念願のマイホームに家族と引っ越した彼は同僚を招いてパーティを開くが、大雨でシンクホールが発生し、わずか1分でマンション全体が飲み込まれてしまう。反りの合わない隣人マンスや同僚たちと共に地下500メートルにまで落下したドンウォンは脱出するべく手を尽くすが、さらなる大雨によって穴は水で満たされていく。

公式サイトより


とにかくエンタメに徹しているこういう映画は四の五の言わずに、ただただ楽しめばいいんです。
例えばお正月映画。
元旦の次の日、テレビも飽きたよねって家族みんなで観に行くのは、こういう映画がいいんだと思う。

冒頭からしばらくは韓国映画の特有のコメディタッチでドラマがはじまる。
このアクの強さを受け入れられるかどうかが「韓国映画はダメ、無理」ってなるかどうかの第一関門。

はよ笑わんかい!といういかにもなオーバーリアクションと大げさな作った表情。
関西の新喜劇に似ているといえば似ているかもしれないが、それを映画でそのままやってしまうので一歩間違えばかなり観ていてキツくなる。
だけど、一度ハマればクセになるような。

そんな感じでこれでもかと笑わせてからのメインのシンクホールによるマンション陥没事故が起きてからのシリアス展開。
そこから二転三転、いや五転六転する、手に汗握る展開。
いったいどうなるのぉぉぉおお!!
と観客を引きずり回した挙げ句に、
家族愛にホロッとさせて、そこからの悲劇に泣かせられて、
ラストは感涙と歓喜のフィナーレ。

これでもか!どや!
「大豚、ヤサイマシマシ、アブラマシマシ、カラメニンニク!!」
とでもいうようにエンタメ要素をすべてぶち込んだ全部入りマシマシで
そして、社会批判もしっかり入れてくる練りに練った脚本。

俳優の皆さんも上手い、コントもシリアスも任せなさいってな演技。

まずはチャ・スンヨブ演じる主人公一家と同じマンションのマンス。
何かというとマンスが関わってきて、なんだか嫌味なことばかりいう敵役かと思わせておいてからの、なんだ案外いいヤツやん、の手垢のついたような展開もちゃんとそれらしく見せてくれる。
この人は映画によって全然見た目が変わるカメレオンのような役者さん。

そして、キム・ソンギュン演じる主人公のドンウォン。
苦労してローンでやっと買ったマンションを自慢したくてしたくて、それがこんなひどい目にあって。。。あぁ可哀相な大黒柱の父よ。。
なんだか終始、若い頃の加藤茶を見ているような気になっていました。

イ・グァンス演じるキム代理もいい味出てましたね。
モデルもやっているだけあって本当は相当イケメンなのに、この三枚目演技が堂に入っている。
この方もカメレオン俳優ですね。
韓国にはこういう役柄で全然違う感じになる人が多いように思います。
何をやってもソン・ガンホ、どんな役でもマ・ドンソクみたいな役者さんも多いですが(笑)

いやもう本当に脱毛、いや脱帽、恐れ入りました。

今やアジアのエンタメ映画を先頭きって牽引するといっても過言ではないこれぞ韓国映画!というべき大満足の1本でした。

<了>



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