『休み』

休み

だらだらと起きた

もう昼は過ぎてて

テレビをつける

スポーツ系のストリーミングで

ちょっと遠くの県でやってる

サッカー中継を観る

冷蔵庫には調味料しかない

ビールが一本あったから

とりあえず空ける

アテがほしい

缶詰なんかも

ない

そとは大雨

コンビニ行くの

めちゃくちゃだるい

デリバリーしかないんだなと

ようやく観念する

好きなインドカレーの店に

バターチキンカレーとナンを頼む

人気店だし

この大雨だから

少し待たされた

来た

喰った

めちゃくちゃ旨い

画面の向こうのスタジアムは晴天

恨めしい気分になるけど

カレー旨いからよしとするか

歯を磨く

彼女いないけど

矯正してるから

歯はちゃんと磨く

カレーなんて食べたその後は

とくに念を入れて

ソファに寝そべる

すきっ腹で空けたビールの

アルコールが回る

眠くなってきた

サッカーもちょうど前半が

終わるっぽい

明日は仕事だな

あぁまずい

久しぶりに客先に行くのに

１着しかないスーツは

いまクリーニング屋だ

ダメ元で

カネは払うから

持ってきてくれませんかねと

電話してみる

そういうサービスは

やっていませんと

当然ながら断られる

仕方がないから

アプリでタクシーを呼んで

マンションに横付けしてもらった

さっさとスーツを引き取ったら

また自宅にとんぼ返りして

びしょ濡れになるよりマシだろ

普段はシャワーだけなんだが

久々にバスタブに湯を張って

温まることにする

あ

今夜飲みに行く約束してたな

相手は古い友達

大雨だからやめとくかって

言えない仲でもないから

きょうは中止

また今度

あ

カネ貸してたな

きょう奢らせて

チャラにするって話

しょうがないから

電子マネーで送金させるか

そんなこんなで

しょうもない休日が終わる

さてとそろそろ

副業を

やらないとな

起きてからさっきまでの行動を

アプリに記録する

特別かわったことはない

でもそれでいい

主観的な感想も不要

ただただ

記録する

それだけで

カネがもらえる

それだけで

いつか誰かの役に立つ

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観てますか未来の人たち

西暦２０２０年代の

都会の片隅に住む

ある男の生活を