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オー・ヘンリー「賢者の贈り物」

本日はオー・ヘンリー「賢者の贈り物」(結城浩・訳)を朗読しております。

愛する夫のジムにクリスマスプレゼントを贈りたいのに、貧しいデラは僅かばかりの手持ちの金を数えては、ただただ泣くしかありません。
「人生というものは、わあわあ泣くのと、しくしく泣くのと、微笑みとでできており、 しかも、しくしく泣くのが大部分を占めていると思うようになりました」
そんなデラが、そのあとにとった行動とは…?

ふたつの小道具がとてもうまく使われている物語。若いカップルの愛の深さが強く表現されているのと、小道具のすれ違いもまた、乙なおはなしですね。

この作品の最後でふれられている東方の三賢者はイエスの誕生の際に、現世の王へという意味での黄金、神性の象徴である乳香(にゅうこう)、そして犠牲的な死により人々を救いに導くことを予測し、救世主に捧げる意での没薬(もつやく)を贈っています。

オー・ヘンリーの作品はほかに、「最後の一枚の葉」「魔女のパン」も朗読しております。
あわせてお楽しみいただけましたら幸いです。