牧野節子(児童文学作家)

日本大学芸術学部卒。NHK文化センター(青山教室・町田教室)、毎日文化センターなどで講…

牧野節子(児童文学作家)

日本大学芸術学部卒。NHK文化センター(青山教室・町田教室)、毎日文化センターなどで講師をつとめています。 お笑い大好き❣️ 著書に『童話を書こう!完全版』など。お気軽にフォローください♪ YouTubeチャンネルで「朗読」もしています📚

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NHKカルチャー教室の秋講座のご案内

NHKカルチャー教室の秋講座のご案内です。 詳細は各リンク先をご確認くださいませ。 みなさまのお越しをお待ちしております🌰🍇🍁 📘青山教室「童話・お話の書き方」  〈曜日・日時〉 第1土曜 13:00~14:30 〈開催期間〉 2024/10/5~2025/3/29 https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1097144.html 👩‍💻オンライン「童話・お話の書き方 🆕 〈開催期間〉 2024/10/13~2025/3/9

    • 太宰治「渡り鳥」

      本日は太宰治「渡り鳥」を朗読しております。 向こうの景色が透けてみえそうな薄っぺらな青年が主人公。 彼以外の登場人物たちの描写も皮肉たっぷり。 確たるものがなくころころ変わる青年の饒舌のさなかに時折ぽつりとのぞく自虐を、愛らしいと思えるか思えないかで、好き嫌いの分かれる作品でしょう。 太宰治の作品はほかに、「黄金風景」「ア、秋」「メリイクリスマス」「一つの約束」「春昼」「海」「リイズ」「雪の夜の話」「待つ」「小さいアルバム」「失敗園」「列車」も朗読しております。 あわせて

      • 芥川龍之介「父」

        本日は芥川龍之介「父」を朗読しております。 修学旅行に出発する中学生達が集まっている停車場。 そこでのある出来事が、当事者である親子のどちらの視点でもなく、子の友人の視点で描かれています。 父子の心情が直に描かれないからこそ読者は、それについて、深く思いをめぐらすことができるのですね。ラストシーンの、そこにいるであろう「父」の心情についても、同じく…。 大正5年の作品。作中の言葉について、ちょこっと説明しますね。 「ちゃくい」は、ずるい、こすいの意。 『パンチ』は、風刺漫

        • 小林賢太郎さん「コントのつくりかた」

          ひと月前の9月24日(火)、小林賢太郎さん「コントのつくりかた」に行ってきました。KAAT神奈川芸術劇場大スタジオ。前から3列目といういいお席でした☺️ 賢太郎さまのお姿をじかに拝見するのは、2020年の『うるう』以来4年半ぶりです。 白くなった御髪(おぐし)にグレーのジャケットがお似合いで、あいかわらずシュッとしてらして、すてきでした。 同スタジオでかかっていたコント公演『並行食堂』の休演日におこなわれた、1日だけのイベント『コントのつくりかた』。 昼・夜ありで、その収

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        • YouTube朗読〜青空文庫編〜
          179本
        • YouTube朗読〜おとなの童話編〜
          38本
        • はじめまして、牧野節子です。
          1本

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          マツモトクラブさん「キンモクセイの頃~2024」

          10月の2週目、マツモトクラブさん第16回シークレット劇場「キンモクセイの頃~2024」にいってきました。アプロ赤坂。 2022年、2023年と毎年開催の「キンモクセイの頃」 2024年度版。 シークレット劇場自体は、はや16回目になるのですね、すごいなあ! さて、ここは昭和歌謡曲バー「赤とんぼ」。 バーのおつまみである駄菓子の入ったバスケットを抱え、マスター、ヒデさんこと、マツクラさん登場! お菓子を最前列のお客さんに手渡したり、後ろのお客さんに投げたり~。 で、私も飛

          マツモトクラブさん「キンモクセイの頃~2024」

          ジャルジャルさん「ぴんときちゃん」

          「-2024秋冬のジャルジャル-ぴんときちゃん」 このあいだ、東京の最終日にいってきました。 まだツアーの最中でネタバレはダメなので、詳細は、ツアーが終了してから書きますね。 12月かな? でもちょこっとだけいうと笑 今回のラスト…ひゃはっ!  個人的にはとても好みでした~💖 自分のブログをちょっと振り返ってみると、2009年頃からジャルさんのファンになっていて…わ、もう15年も経つのね。 それで単独もずっと拝見してきて、今回の「ぴんときちゃん」のラストのまとめ方が、2

          ジャルジャルさん「ぴんときちゃん」

          アンデルセン「空とぶトランク」(矢崎源九郎・訳)

          本日はアンデルセン「空とぶトランク」(矢崎源九郎・訳)を朗読しております。 遺産を湯水のように使い、すっからかんになってしまった男に、友人が古いトランクをくれました。 詰めるものもない男は、自分が中に座ってみます。そして、なにげに錠を押してみると…!? さてトランクで空を飛び、男が着いた国とは…? そこで生まれたロマンスとは…? 私は子どもの頃この作品を読み、家にあったトランクの錠をカチカチ押してみたものです笑…飛ぶことを空想させてくれる、とても好きな物語でした。 昨

          アンデルセン「空とぶトランク」(矢崎源九郎・訳)

          宮澤賢治「よだかの星」

          本日は宮澤賢治「よだかの星」を朗読しております。 醜いために、皆にさげすまれている、よだか…。 彼はまた、毎日かぶとむしやたくさんの羽虫を食べてしまう自身の所行が、泣くほどつらくもありました。 そんなよだかが、願ったこととは…? ある決心をしてよだかは、弟のかわせみに別れを告げにいきます。 なにも知らず無邪気に兄をひきとめるかわせみは、去っていく兄を見て、なにを思ったでしょうか。 その後も兄の行く末を、案じていたのではないでしょうか…。 せめてかわせみには、知らせてあげ

          宮澤賢治「よだかの星」

          小川未明「青いランプ」

          今晩は小川未明「青いランプ」を朗読しております。 「変わったことが起こるので点けてはいけない」と、長いあいだ仕舞われていたランプを、人々は久しぶりに灯してみます。そこに同席した老女が語り出した話とは…? 冒頭とラストを「いま」に設定し、あいだに「昔」の話を挟むかたちの作品。この構成にすると、「昔の話」を単独で書くよりも、その話を読者に近しく感じさせる効果があります。 小川未明の作品はほかに、 「希望」「野ばら」「金の輪」「一粒の真珠」「熊さんの笛」「どじょうと金魚」「赤い

          小川未明「青いランプ」

          江戸川乱歩「日記帳」

          江戸川乱歩「日記帳」を朗読しております。 若くして亡くなってしまった弟の日記帳を見る兄。 そこに記されていたこととは…? なんとももどかしい、恋の物語です。 そしてラストで、乱歩はとどめを刺してくるのでありました。 江戸川乱歩の作品はほかに、「悪霊物語」「指環」「木馬は廻る」も朗読しております。 あわせてお楽しみいただけましたら幸いです。

          竹内浩三「愚の旗」

          本日は竹内浩三「愚の旗」を朗読しております。 作中出てくる言葉「シロギスモス」は「三段論法」のことで、アリストテレスが理論化した推論型式。大前提と小前提から結論を導き出します。 (一例)大前提「すべての人間は死ぬ」→小前提「○○は人間である」→結論「○○は死ぬ」となるわけですね。 「いろはにほへとちりぬるを」→色は匂へど散りぬるを。 ひとりの男の一生が描かれた作品です。 竹内浩三の作品はほかに、「横町の食堂で」「金がきたら」「夜汽車の中で」「雨」「五月のように」「町角の飯

          新美南吉「決闘」

          本日は新美南吉「決闘」を朗読しております。 「犬について作文を書く」という授業で、次郎くんは愛犬の「西郷隆盛」のことを書いて発表しました。 でもその犬を、同級生の森川くんにバカにされて…。 少年たちと犬たちの、稚気と活気あふれる物語です。 新美南吉の作品は、ほかに、「うた時計」「飴だま」「木の祭り」「二ひきの蛙」「ひとつの火」「蟹のしょうばい」「去年の木」「子どものすきな神さま」「巨男の話」「一年生たちとひよめ」「手袋を買いに」「明日」も朗読しております。 あわせてお楽し

          太宰治「列車」

          本日は太宰治「列車」を朗読しております。 高校の友人で、東京の大学にも一緒に入った汐田が、ある日、「私」に相談にきます。 家族から猛反対されている同郷の恋人が、田舎から出奔してきてしまったのだが、どうしたらいいだろうかと。 さて物語の結末たるや…その恋人の心情を思うと、なんともやるせない一編であります。 太宰治の作品はほかに、 「黄金風景」「ア、秋」「メリイクリスマス」「一つの約束」「春昼」「海」「リイズ」「雪の夜の話」「待つ」「小さいアルバム」「失敗園」も朗読しておりま

          芥川龍之介「捨児」

          本日は芥川龍之介「捨児」を朗読しております。 寺の門前に捨てられていた男の子の赤児を、和尚は慈しみ、育てます。 そして数年後、寺を訪ねてきたのは…? ラスト近くのひねりが読みどころの作品。 意外な展開と絞め方のうまさは、さすが芥川です。 芥川の作品はほかに、「仙人」「軽井沢で」「蛙」「カルメン」「ピアノ」「鬼ごっこ」「しるこ」「猿蟹合戦」「微笑」「南瓜」「詩集」「かちかち山」「夢」「蜘蛛の糸」「女」「寒山拾得」「魔術」「蜜柑」「機関車を見ながら」「沼」「片恋」「O君の新秋

          牧野信一「首相の思出」

          本日は牧野信一「首相の思出」を朗読しております。 人形を操るのが上手な男の子は、隣の家の独り暮らしの老人に人形芝居を見せてあげます。 老人は男の子に、いろいろなことを教えてくれるのでした。そしてその男の子は、のちに…?! 初出は大正9年(1920年)発行の少年雑誌『少年』。 タイトルの読みは「そうりだいじんのおもいで」です。 牧野信一は私の従伯父(いとこおじ・父の年嵩の従兄)です。 牧野信一の作品はほかに、 「地球儀」「香水の虹」「ライス・ワッフルの友」「街上スケツチ

          牧野信一「首相の思出」

          堀辰雄「X氏の手帳」

          本日は堀辰雄「X氏の手帳」を朗読しております。 巡査が拾った黒革の手帳。 そこに記されている、ある青年の感覚は、常人のそれとは乖離しているものでした。 青年の身の上に起こる、不可思議な出来事とは…? 堀辰雄の、胸苦しいまでに繊細かつ鋭敏な感覚が、髄所にうかがえる作品です。 堀辰雄の作品はほかに、「あいびき」「萩の花」「雨後」「繪はがき」も朗読しております。 あわせてお楽しみいただけましたら幸いです。