牧野節子(児童文学作家)

日本大学芸術学部卒。NHK文化センター(青山教室・町田教室)、毎日文化センターなどで講…

牧野節子(児童文学作家)

日本大学芸術学部卒。NHK文化センター(青山教室・町田教室)、毎日文化センターなどで講師をつとめています。 お笑い大好き❣️ 著書に『童話を書こう!完全版』など。お気軽にフォローください♪ YouTubeチャンネルで「朗読」もしています📚

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『魔女やしきのサーカス』

児童文学創作グループ「ふろむ」編『魔女やしきのサーカス』(国土社)をご紹介♪♪♪ 「屋根の上では、さびた風見鶏が、風にふかれてギュキーギュキー…」 風見鶏の音が聴こえてくる、かわのむつみさんの表紙絵にいざなわれ、足を踏み入れたその世界は…? 小豆沢ゆう子さん「まいごのとおぼえ」🐕  山崎玲子さん「カンタさんの焼きいも屋」🍠 かわのむつみさん「魔女やしきのサーカス」🎪 加藤りょうこさん「落合くん」🦎 ちばるりこさん「黒いリフト」⛷ にしかわとよこさん「行こう! 2525ニコ

    • 竹内浩三「五月のように」

      竹内浩三「五月のように」を朗読しております。 「なんのために生きている」「どう生きるべきか」…といった自問に、真っ直ぐに、正直に自答し、他にも呼びかけている作品です。 五月の陽光が後押ししてくれるこの理想を、人々は、いったいどれぐらい、実現することができるのでしょうか…。 竹内浩三の詩はほかに、 「金がきたら」「横町の食堂で」「夜汽車の中で」「十二ヶ月」「雨」も朗読しております。 あわせてお楽しみいただけましたら幸いです。

      • 岡本かの子「五月の朝の花」

        本日は岡本かの子「五月の朝の花」を朗読しております。 「お洒落でつつましやかで、おとなしくてお済しで、群っていても実は孤独で、おっとりしていてもなかなか怜悧で。しのびやかにしかもはればれと桐の花」 「うるんみ始めた」五月の空を背景に、ひとつの花をこんなふうに描くことができるかの子の眼に、思わずうなってしまう作品です。 その「眼」で見つめている他のさまざまな花たちの表現も、なんと美しいことでしょう。 岡本かの子の作品はほかに、「巴里のむす子へ」(岡本太郎に向けたものです)

        • 「Moon River」を歌ってみました♪

          今晩は「Moon River(ムーン・リバー)」を歌ってみました。 トルーマン・カポーティ原作の映画『ティファニーで朝食を』💎💍🥐 オードリー・ヘプバーン演じるホリー・ゴライトリーが、宝石店ティファニーのショーウィンドウの前でパンをかじるオープニングシーンは、よく知られていますね。 テーマソング『ムーン・リバー』はオープニングでもエンディングでも流れますが、劇中、アパートの窓辺でホリーがギターの弾き語りで歌うシーンが、なんといってもステキです。 ちなみにオードリー主演

        『魔女やしきのサーカス』

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        • YouTube朗読〜青空文庫編〜
          125本
        • YouTube朗読〜おとなの童話編〜
          35本
        • はじめまして、牧野節子です。
          1本

        記事

          桜間中庸「月夜のバルコン」

          本日は桜間中庸「月夜のバルコン」を朗読しております。 薔薇の家のバルコニーから月を眺める…そんなシーンに私は縁がないワなんて思いつつも、何度も何度も読み返しているうち、なんだか自分も薔薇の香りに包まれて、蟻や蝶や風と話しているような気になってくるからフシギ…そんな、短い、短い詩です。 詩人であり童謡作家であり児童文学者である桜間中庸は、早稲田大学在学中に、故郷で病にかかり、二十代で夭逝しました。 桜間中庸の作品はほかに、「動物列車」「赤い電車」「獏」も朗読しております。

          桜間中庸「月夜のバルコン」

          「ACB(アシベ)」〜心に残る短編小説・朗読〜

          本日は、自身の作品「ACB(アシベ)」を朗読しております。 「ACB」は、昭和の時代のジャズ喫茶。いまのライブハウスのようなところです🎙🎸🎹 その場所を舞台背景に描いた、ハモる少女たちの、レトロな物語です。 牧野節子のオリジナル作品「おとなの童話」は、現代を背景にした「りとるめるへん」と、昭和を背景にした「のすたるじい」という、2つの括りでお届けしております。 「のすたるじい」は「昭和レトロ」という再生リストにまとめてありますので、ほかの作品も、あわせてお楽しみいただけ

          「ACB(アシベ)」〜心に残る短編小説・朗読〜

          牧野信一「雛菊と雲雀と少年の話」

          本日は牧野信一「雛菊と雲雀と少年の話」を朗読しております。 野心や羨望の気持ちなどは少しも持たない雛菊のありようが、驕り高ぶったり傲慢であったりする牡丹やチューリップとは対照的に、清々しく描かれています。 そんな雛菊の美しさを見出し、雲雀は心惹かれるのでした。 さて、ふたりを待っていた運命とは…? 牧野信一は私の従伯父(いとこおじ・父の年嵩の従兄)です。 牧野信一の作品はほかに、 「地球儀」「香水の虹」「ライス・ワッフルの友」「街上スケツチ」 「どうしたら私は憐れな彼女を

          牧野信一「雛菊と雲雀と少年の話」

          太宰治「待つ」

          本日は太宰治「待つ」を朗読しております。 他人や社会とうまくやっていけない主人公が抱いている、不安と焦燥と偽善的使命感とおそれ。その奥にちろちろと小さく燃えている甘美の炎を自覚しながらも、ただ待ち続けているだけの彼女は、おそらくわかっているのでしょう。誰も、なにも、迎えになんてこないことを。 …ラストのしめ方が、こわく、うまい作品です。 太宰治の作品はほかに、「黄金風景」「秋」「メリイクリスマス」「春昼」「海」「リイズ」「雪の夜の話」も朗読しております。 あわせてお楽し

          小川未明「赤い魚と子供」

          本日は小川未明「赤い魚と子供」を朗読しております。 「花を食べてはなりません」「魚をとってはいけません」…「いけない」と言われると、そのことが余計したくなってしまうのは、人間も魚もいっしょなのでしょうね。 さて、「いけない」ことをしてしまった彼らは、その後…? 小川未明の作品はほかに、 「希望」「野ばら」「金の輪」「一粒の真珠」 「熊さんの笛」「どじょうと金魚」 「赤いろうそくと人魚」「冬のちょう」 「雪の上の舞踏」「飴チョコの天使」 も朗読しております。 あわせてお楽し

          小川未明「赤い魚と子供」

          受講生の方が「経済産業大臣賞」をご受賞🎉

          第25回「創作童話・絵本・デジタル絵本コンテスト」(NPO法人 幼年教育・子育て支援推進機構)で、NHK文化センター「童話・お話の書き方」の受講生Tさんが、「創作デジタル絵本部門」「経済産業大臣賞」を受賞されました。 Tさん、おめでとうございます! 受賞作「そのカサいいね」は、Tさんが作話をなさって、Tさんのお嬢さんが作画をしていらっしゃいます。 大きな傘をさした女の子が、いろいろな動物とふれあう、ゲーム要素もプラスされた、楽しく、あたたかな物語です。 先月は、「日産童話

          受講生の方が「経済産業大臣賞」をご受賞🎉

          国木田独歩「初恋」

          本日は国木田独歩「初恋」を朗読しております。 ガンコな老人とナマイキな少年の勢いのあるやりとりと、 ラストの、やわらかでほっこりしたまとめ方が好きな作品です。 作中の孟子や孔子の言葉について、その意味を記しておきますね。 「君、臣を視ること犬馬のごとくんばすなわち臣の君を見ること国人のごとし」 (主君が家臣を犬や馬のように扱えば、家臣も主君をやからとみなし敬わなくなる) 「君、君たらずといえども臣もって臣たらざるべからず」 (主君に徳がなく主君らしくなくても、家臣は臣下

          新美南吉「明日」

          本日は新美南吉「明日」を朗読しております。 なんと素直で、けがれなく、肯定的な詩であることか…。 この詩のうちの一行でも、信じられる自分でありたいなと思うとともに、 そのような「明日」をつくるために、少しでもなにかができる自分であればいいな…と思うのであります。 新美南吉の作品は、ほかに、 「うた時計」「飴だま」「木の祭り」「二ひきの蛙」「ひとつの火」「蟹のしょうばい」「去年の木」「子どものすきな神さま」「巨男の話」「一年生たちとひよめ」「手袋を買いに」も朗読しております

          山川方夫「予感」

          本日は山川方夫「予感」を朗読しております。 ラストを、「裏目に出た」ととらえるか、「運命からは逃れられなかった」ととらえるかは…あなた次第。 ショートショートのひとつのかたちとしてのお手本のような作品です。 山川方夫の作品はほかに、「十三年」「トンボの死」「朝のヨット」「箱の中のあなた」「あるドライブ」「暑くない夏」「他人の夏」「メリイ・クリスマス」「非情な男」「愛の終わり」も朗読しております。

          原民喜「青空の梯子」

          原民喜「青空の梯子」を朗読しております。 こんなに短いなかに…季節の豊かさとそして、ちょいと学校をサボっちまったひとりの少年が抱く、先の人生への不安と夢想とを絡めて込めることができるなんて、じつに見事ではありませんか。 タイトルもかっこいいですね。 原民喜の作品はほかに「気絶人形」も朗読しております。 あわせてお楽しみいただけましたら幸いです。

          原民喜「青空の梯子」

          小川未明文学館「童話創作講座」のお知らせ

          小川未明といえば、「野ばら」や「赤い蝋燭と人魚」を読んだことのある方は多いのではないでしょうか。 日本児童文学の父とも呼ばれている作家、小川未明は、新潟県上越市の出身です。 小川未明文学館では、数年ぶりに「童話創作講座」が開講されます。 牧野節子が講師を担当させていただきます。 --------------------------------- ▼上越市HPより 小川未明文学館では、「童話創作講座」(全3回)を行います。 童話の書き方を学ぶ、初心者向けの講座です。 高校生

          小川未明文学館「童話創作講座」のお知らせ

          芥川龍之介「機関車を見ながら」

          芥川龍之介「機関車を見ながら」を朗読しております。 芥川が自死をしたのは1927(昭和2)年7月。 「機関車を見ながら」は、同年9月発行の『サンデー毎日』秋季特別号に掲載されました。 死の数日前に執筆したとされています。 機関車になぞらえた人生が語られ、作中、ムッソリニ、マクベス、小春治兵衛などの名も出てきます。 小春治兵衛は近松の「心中天の網島」の主人公。芥川は、「悲劇」と「喜劇」についても言及しています。 私は、ラスト部分の「喜劇的機関車」が歌う「タカポコ高崎タカポ

          芥川龍之介「機関車を見ながら」