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上の子(年中)の英語力

こんにちは。ニッポンxオーストラリアの日豪国際結婚、通訳翻訳(ツーホン)を生業とする我々夫婦が、二人の幼児をなんとか日英バイリンガルに育てようと苦労する様子をお届けする「日豪ツーホン夫婦、バイリンガル育児に取り組む」。わたくし日本人妻・英語通訳翻訳者のカイザー真紀子がお届けします。

我が家のメンバー紹介はこちらhttps://note.com/makikokaiser/n/n7a005ebbfe0f

日英両方飛び交う我が家。その中で育った我が家の上の子(年中)は日本語も英語も順調に伸びています。日本の保育園に通わせているので、日本語はネイティブ。ですがたまに英単語が混ざってしまいます。「Sundayのときおばあちゃまのおうちに行きたい」など。

何語でもいいので自分の楽なほうの言語のボキャブラリを使っている感じですが、ここ2ヶ月位、ジャパニーズとイングリッシュは違う言語なんだ!という認識を持ったようです。「xxxはイングリッシュでなんていうの?」という質問が出るようになりました。1年位前は、数字は英語のほうが強く、数字を最初に教えたのが私ではなく夫だということがよくわかる出来ばえでしたが、最近は日本語の数字も認識しているみたいです。

英語も、耳はネイティブ。聞くのは全部わかっています。子供ってすごいですよね。ダディの言うことを聞いているだけで英語が聞けるようになってしまうなんて、まさしくミラクルです。うらやましい。大人の我々は、未知の言語でわーっと話しかけられたら「はい?」ってなるじゃないですか。子供はそうならないで、ちゃんと意味がわかってしまう。幹細胞的な柔軟性を感じます。子供時代は本当に宝物です。

私なんて、大学生の時、第二外国語のドイツ語を直接法で習ったことがあるんですが(直接法=習っている言語のみを使う教授法。ドイツ語についてドイツ語で先生が解説する方式)発狂しそうにわけわからなくて、すぐドロップアウトして日本語経由で習う方法に切り替えました。向いてなかったですね。あれで習得できる方は、すごい才能の持ち主だと思います。

上の子に話をもどしますが、ダディの言うこと、オーストラリアのナニー(Nanny、おばあちゃん)の言うことも、全部わかっています。親が英語で会話しているのも、ちゃんとわかっています。日中大部分を過ごす保育園が日本語ということもあり、日本語ドミナントで進んではきたのですが、最近は英会話もかなり上達し、先日はナニーにその日の朝の出来事をSkypeで一生懸命報告していました。その様子を動画にとったので、子供の発言を文字に書き起こすとこうなります。

"Nanny! Daddy smacked a spider! He smacked it with a newspaper and taked it off with a tissue!"  (訳:おばあちゃん!ダディが蜘蛛を殺したの!新聞でバンって潰してティッシュで取ったの!)

不規則動詞の活用が身についておらず、tookではなくてtakedになっていますが、伝えたい!という強い気持ちで喋っています。発音はやや日本語なまりがあり、RとL,VとBなどの区別が甘いです。例えばpleaseのL音がR音に聞こえるので、しょっちゅうダディに直されています。日本人にはRよりLのほうが発音、難しいですよね。

我が家では夫の希望で、TVなどのメディアはできるだけ英語のものを見せることにしており、子供は英語のコンテンツを楽しんでみています。好きなミッキーマウスも英語オリジナル音声で見ていますし、この夏ちょっとハマっていた映画「メアリー・ポピンズ」(ジュリー・アンドリュース主演のほう)も、「ペッパ・ピッグ」も、全部英語音声で見ています。当然、字幕など出していません。あいうえおやabcを読み書きする練習をしている段階なので、字幕を出しても読めませんしね。

家庭で語学を子供に仕込もうと思っているかたは、ぜひ北村 崇郎著『ヒロシ、君に英語とスペイン語をあげるよ』を読まれると良いと思います。英語の専門家である著者の北村氏が息子さんに英語で話しかけ、スペイン語の専門家である奥様がスペイン語で話しかけることで、驚異のトリリンガル育児を成し遂げたというスーパーストーリーです。(通訳現場で日中韓の三ヶ国語を操る通訳さんに教えてもらった本です。)

その中で息子さんのヒロシくんがセサミ・ストリートを見せていたという逸話があり、すぐ真似する派の私はうちの子にもYouTubeで探して見せてみたことがありますが、パペットが怖かったようで、泣かれてしまいました。うちの子、怖がりなんです。子供はその子の好きなものを見せるのが一番ですね。「美女と野獣」や「ライオンキング」も怖かったみたいでダメでした。「英語を学ぶためにこの番組を頑張って見よう!」なんて幼児は思わないですもんね。

『ヒロシ、君に英語とスペイン語をあげるよ』ではマザーグースもおすすめしていたので、マザーグースの大型本も買いました。我が家は絵本は惜しまず買うことにしており(と言っても月1万円くらいまで)、先日数えたら300冊くらい蔵書しておりました。様々な絵本を日本語・英語ともに数冊づつ読み聞かせる日課を続けた結果、最近の上の子は、マザーグース本を開いたらそのページを暗唱できるようになりました。「ぐりとぐら」などよく読む本は覚えていると思います。子供ってほんとスゴイですよね!

日本語は五七からなるリズムがナチュラルに気持ちいいように(「とびだすな クルマは急に とまれない」など)、英語にも定形のリズムや音韻があり、それを子供時代に身につけるのと身に付けないのでは、のちのち結構違うんじゃないかなと思います。外国語として英語を学んだ私はそういう部分がすっぽり抜けていますから、子供と一緒に知らなかったことが知れて嬉しいです。貴重な経験をさせてもらってありがたいです。

*英語のリズムについては、古い友人の俳優・岩崎MARK雄大くんが最近かいた記事がわかりやすかったです。

https://ej.alc.co.jp/entry/20210930-rhythms-english-02?fbclid=IwAR1VzamwXd_DeetcYc0SSBFEHxbIBl_s7erBMYLJXeeXu-QpwspT3E_tIRI


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