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あなたとてをつなげなくてごめんね。


この間、一緒にお買い物に行ったね。

あなたはちょっぴり大きくなって、
持っている帽子が小さくなったから
新しい帽子を買いに行ったんだよね。

お母さんとお父さんは
他の場所にいたから、
一緒におりこうさんに遊んだね。

そして、みんながいるところに
一緒に歩いて向かったよね。

だけど

ごめんね。

お手手つなぐの
変だったでしょう。

お母さんやおばあちゃんとつなぐときと違って
よそよそしかったでしょう。

もしかしたら、
あなたは私から嫌われていると思ってしまったかもしれない。

ごめんなさい。

それは違うの。

私はあなたのことが大好き。


でも、

手をつなぐことが苦手なの。

**********

手をつなぐ。

母親と、
父親と、
恋人と、
こどもと。

小さい頃から手をつなぐ習慣がなかった。

家族でスーパーに買い物に行っても、
店に着いた途端、飛び出して一人で駆け回っていた。


いつからだろう。

手をつなぐことが苦手だと気がついたのは。


一番むかしの記憶は
足の悪い祖母と一緒に歩いていて、
支えなければと手を取ったのだが
とても違和感があり、
早く手を離してしまいたかったこと。

そして一番最近の出来事は前述した
2歳にならない姪っ子と
手をつないで買い物をしているとき
違和感を感じて、
よそよそしくなってまったこと。


お年寄りから子供まで
もちろん母親でさえ、
手をつなぐことが苦手なのだ。

しかし、
異性と手をつなぐのは平気。

違和感も不快感も感じたことがない。
むしろ安心する。

苦手なのは同姓と手をつなぐことなのだ。

**********

どうやら手をつなぐことが苦手なのは
感覚過敏だかららしい。

これは発達障害やHSPの方に見られる傾向だそうだ。

※感覚過敏とは文字の通り、感覚が敏感すぎること。

確かに私はHSPである。

そして、忘れていたのだが、
私は女性が苦手なのだ。

女性として生まれてきたが、
女性が苦手。

そう思ってしまうことは間違っていると思っていたからなのか、
今が幸せだからか、
すっかり忘れていた。


女性というカテゴリに苦しめられ、
女性という生物に苦しめられて生きてきた。

小さい頃から、今でもずっと。

HSPで女性が苦手。

だから同性と手をつなぐことが苦手なのだ。

**********

あなたと手をつなげなくてごめんね。

決してあなたのことが嫌いだからではないんだよ。

こんなに愛しているのに
手をつなぐ行為を受け入れられない自分に対して
ショックを受けて
体調を壊してしまうくらい、
本当はあなたと手をつなぎたい。

幼いあなたには今は分かってもらえないかもしれない。
もうちょっと大きくなったら、許してくれるかな?

どうか嫌わないで。

手はつなげないけれど
心から愛しているんだよ。



まき子🍙(@makicome1986

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