あなたのぶんしょうで、すくわれたひとがいるんです。〜いちとせしをりさん @liegirl_1chan とわたし〜
いちとせしをりさんという方をご存知でしょうか?
noteで文章を書いている方なのですが、とにかく心ざわめく文章を書かれる方なのです。それはもう、錆びついたナイフで心臓をえぐられるような。
何度も、何度も。
(とにかく一度、どの作品でもいいので読んでほしいです。)
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生きるということに悩み、もがき、苦しむ。
読み手が「ああ、その気持ちわかる」と思った瞬間
「別に分かってもらいたくなんかない」
とブッスリ腹にナイフを刺される。
刺された傷口から溢れ出す生ぬるく温かい血を見つめ
「だけど愛してほしい」
と泣きながら言われているような。
いちとせさんの作品は非常に繊細で、文学的で、少し官能的で、
わたしは読むたび「美しい」と感じてしまいます。
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そんないちとせしをりさんが先日、わたしの文章に「スキ」をして下さいました。
以前も稀にいちとせさんがスキをして下さることがあり、その度わたしは飛び上がらんばかりに喜びを感じていたのですが、今回は「自分の負の感情を表現したい」と思って書いた文章だったのでことさらに嬉しく思いました。
わたしは100以上文章を書いていますが、毎回毎回悩みながら書いています。
どの文章もしっくりきません。
他者から評価されてはじめて、
「あ、この表現でよかったんだ」
と安堵するのです。
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冒頭に紹介したいちとせさんのnoteの一節が、わたしのモヤモヤを文字化してくれていたのでご紹介します。
“自分の替えはいくらでもきいてしまうこと。似た人間に埋もれ続け、誰にも見つけてもらえなかったこと。それでも自分が今こうして少しだけ羽ばたけるようになったのは、気持ちのいい部分を探していたからだと。自分が評価されたい、見てもらいたい言葉がある。それが明確になればなるほど、文才がなくとも"熱"がついてきてくれる。そう語ってくれた。”
https://note.mu/liegirl_1chan/n/n3a51a6c1bb88
いつも自分の行いが
合っているのか
間違っているのか
正しいのか
受け入れられるのか
そんなことばかり考えてしまいます。
わたしの場合、その根っこにあるのは「じゃないとお金にはならないよ」という気持ちです。
自分の作りたいことばかり作っても、
誰かの心には届かないし、響かない。
過去の経験から、そう思いこんでしまっています。
だけど本当に作りたいことは違っていて。
明るい作品も、真面目な作品も、暗い作品も作りたい。
でもその作品を表に出してしまったら、不快に感じる人もいるかもしれない・・・誰も興味ないかもしれない・・・情緒不安定と思われるかもしれない・・・そう思うと、わたしは手が止まり、ズブズブと世の中の作品の沼に堕ちて、結局誰からも見つけてもらえない・・・そんな恐怖と毎回戦っています。結果、作りたいものとウケそうな作品のギリギリの作品を考えて、やっぱり中途半端になっている。そんな気がします。
でも
いちとせさんのnoteにあるように
「自分の一番気持ちのいいこと」を見つけて、錬磨していけば、そこに人を惹きつける「熱」が生まれるのかもしれない。
話は戻りますが、わたしが「普段のポジティブな姿」だけでなく「ネガティブな姿」を表現することも、わたしが「気持ちいい」と感じたから、きっとその熱がいちとせさんに伝わったのかもしれない。(妄想ですが)
これは「救済」です。
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いちとせさんの文章は
傷つきながらも
ときに傷つけながらも
それでも
わたしたちを救おうとしてくれる。
歪で
素直じゃないけれど
底にあるのは
「愛」
だと、わたしは思うんです。
だからわたしはいちとせさんの作品が愛しいと思うし、可愛らしいとも思います。つまりは「読みたい」のです。
ちなみにわたしがいちとせさんの作品で「救われた」と感じたのは、先ほどの作品だけではありません。(たくさんありすぎて選ぶのが難しいのですが、こちらとか⬇︎)
生きづらいな、そう感じながら生きている方の心にはきっと響くはず。
もしかしたら「毎日ハッピー!」「悩み、なにそれ?」って方には響かないかもしれません(笑)
「元気になって」
なんて一言も書かずに、心に寄り添える作品を作られている方です。ぜひ一度、いちとせワールドに足を踏み入れてみてください。きっと、抜け出せなくなるはず。
そしてありがとうございました。
牧 真姫子🍙エッセイスト(@makicome1986)