まなつのしょうちゅうおゆわりがゆるされない世界。〜少数派は許されないのか〜
あっっっっっつい夏の日でも、
わたしは焼酎はお湯割が至高。
もちろん寒い冬の日は最高。
春も秋もお湯割。
お湯割で飲む理由は一応あって、内臓を冷やさない方が健康に良いから。
たしかにお湯割は芋臭さが強くなるので、苦手という方も多い。ただでさえ芋焼酎は臭いですもんね。
でも、好きなものを老いても楽しめるように、なるべく身体に負担をかけずにお酒を嗜みたいのです。
でもね、30代の女性が、外で「焼酎のお湯割り」を頼むと、「おっさんくさい」否、「おじいちゃんかよ!?」と言われてしまうのです。下手したら、「水割りにしろ」「ロックの方がまだマシだ」と、わたしにとっては意味不明な命令をされてしまうのです。
あ、もしかして、あなた、「女性ならとりあえずカクテル飲んどきゃいいだろ?」と思ってませんか?
一理あります。
ですが「お酒好き」のレッテルを一度貼られてしまうと、無理やり焼酎を飲まされることになってしまうのです。カクテルなんて可愛い飲みものなんて飲んだ日にゃ、「お前はこっちだろ」と強制的に焼酎や日本酒を頼まれてしまうのです。
だったら、だったらせめて好きな飲み方で飲ませてほしい・・・!!
しかし、世の中は下記の分布になっています。
①お酒好きな女性はそこそこいる
②お酒に強い女性はまあまあいる
③焼酎が飲める女性はぼちぼちいる
④お酒が好きで、お酒に強くて、焼酎が飲める女性はあまりいない
⑤お酒が好きで、お酒に強くて、焼酎を春夏秋冬お湯割りで飲む30代女性はほとんどいない
⑥お酒が好きで、お酒に強くて、焼酎を春夏秋冬お湯割りで飲む男性もほとんどいない
つまり、自分は「少数派」なのです。
この世の中は、多数派の方が生きやすいシステムになっています。多数派が正しいとされています。
一見黒に見える色を、大多数が黒と言えば、こげ茶色に見える少数派は間違っていると定義されてしまう。厳密にはこげ茶色が正しくても。
好きで少数派になったのではない。
好きなものを集めたら少数派だったのです。
真夏の焼酎お湯割りが許されない世界。
少数派は許されないのでしょうか。
少数派のパッと思いつく行動の選択肢は2つ。
①自分を貫く
②多数派に合わせる
でもどちらの選択肢を選んでも、生きづらいことには変わりがないでしょう。①自分を貫くと少数派であることで孤立し、②多数派に合わせると、自分に嘘をつきながら生きるのでいずれ辛くなってしまう。
なので、
③グレーゾーン(曖昧)で生きる
ことが、今思いつく上手な生き方なのかなと思います。
たとえば、「焼酎のお湯割りを頼むけど、口ではお湯割りをディスる」(=実際は自分のしたい行動を取れている。口先だけ相手に合わせる)
そう、お湯割りと水割りを足して割った、まるで「ぬるい焼酎」を飲んでいるように。
でも「ぬるい焼酎」はマズイ。
心の底から「好き」で「美味しい」と感じるものを楽しみたい!
そのためには「少数派が許される環境」を見つけるしかありません。
自宅、実家、友達。
信頼できる場所だけで、本当の自分を出せばいい。
世の中の全てで、自分が受け入れられると思わない方がかえって幸せ、だと思うんです。
お湯割りを認めない人にお湯割りを認めさせるより、お湯割りを認めてくれる人を見つけて大事にする方が、入り口は難しいけれど、長いスパンで考えたら簡単に幸せになれる、そう思います。
自分は少数派だから・・・と悲観的にならなくて大丈夫。
あなたを受け入れてくれる人はきっといる。
いなかったら自分が自分を受け入れてあげればいい。
というわけで、わたしはこれからもお湯割りを飲む。
口では「暑いですよね〜」と言いながら、胃にたまっていくあたたかな焼酎を嗜むのだ。
牧 真姫子🍙エッセイスト(@makicome1986)
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