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「積読」は、未来の自分のために

皆さんは「積読」に対して、罪悪感を頂いたことはないでしょうか?

私は、長く「積読は良くないこと」と感じてきました。

だけど、荒木博行さん『自分の頭で考える読書』と出会って、その考えは変わりました。

荒木さんは、「まだ読んでいない本がたくさんある。知らないこと、知りたいことがいっぱいある」と、積読を肯定的に捉えているのだそう。

そのような「未開の知が広がっている」というサインを感じ取り、私はデスクの前で謙虚な気持ちになるのです。

自分の頭で考える読書

2022年の10冊に入れるほど大好きな本になり、積読する自分も少し受け入れられように。

今日は、そんな積読への新しい解釈をご紹介します📝

あの名作小説を面白く読む方法

ご紹介する本は、三宅香帆さん『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』📖

名作小説も古典小説も、ちょっと読み方を変えれば、面白くなる!

そんな「読む技術」を、三宅さんの楽しい文章と一緒に読める一冊です💡

小説を読むのに適したタイミングは?

「積ん読も必要な行為じゃないか?」

三宅さんは、本書の中でその理由をこのように述べています📝

人生において、本来もっとも小説を読むのに適したタイミングは、「自分の本当に切実な悩み」と「小説において描かれている切実な悩み」が重なった瞬間だと思う。

あ、だから私はこんなにも小説に救われてきたんだ。

その意味を、今ようやく理解できたような気がします。

小説は日常を戦うためのもの

つらいことのほうが多いくらいの人生で、でもそのつらいことも、実は小説を読むのに使えるのだと知れば、つらいこともまあ経験しておくかと思えたりする。

私は、人生のどん底を経験するたびに、物語の世界に逃げ込んできました。

三宅さんは、「小説は現実逃避なんかではなく、日常を戦うためのものでもあるし、日常と戦ってくれる存在でもある」と言っていて。

そっか、小説が一緒に戦ってくれていたんだなと。

ようやく、これまでの自分を少し受け入れられたような気がしたのです。

自分の人生を生きて、小説にぶつける

最後に、特に大好きな三宅さんの文章をご紹介します!

人に話すとちょっとめんどくさいと思われそうだけど、でもやっぱり自分にとっては大切な面白いテーマって、みんなそれぞれあるだろう。
そのテーマを分かち合えるのが、小説、というモノじゃないだろうかと私は考えている(もっと範囲を広くして、物語、といってもかまわないけど)
だったら、ちゃんと自分の人生を生きて、日常生活を送り、そのなかでいろんなことを考えて、小説にぶつけるのがいちばんだと思う。

三宅さんの文章は、昔からずっと大好きです。

真っすぐで、心に届いてくれる言葉の数々。

今までも、これからも、三宅さんの言葉に勇気をもらって、私は生きていきたいなと思ったのでした。

そして、これからも積読します。

未来の自分が助けを必要とした時に、その本が助けてくれるかもしれないから。

最後までお読みいただき、ありがとうございました🍀

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