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不自由だからできること。

社内の組織変更の連絡がきて見てみたら、事業部内でいろいろ部署がシャッフルされて、来年度の方針に沿って再編されているっぽい。
そのせいで、今やっているいくつかの業務が、すべて別々の部署になってしまった。

複数の業務は、ほぼ同じ部署内だから調整できたりしてやれていたのも大きいと思う。
よく話をする組織職の方も多かったから、意図汲んでもらえたり方針と合わせたりして、やりたいことも多少できる状態だったのに、違う組織配下になるとできなくなりそうだなぁと思う。

上層部が変わることで、今進めていることが進まなくなる可能性もある。
これまでこつこつと課題を課題であることについて説得して動いてもらえるようになってきたことを、またこつこつ説得するところからやり直しかもしれないと思う。

方針が変わったり、部署が変わったり、上司が変わったり、異動になったりすると、やりたい仕事でもできなくなったり、やりたい仕事ではなくなったりしてしまう。

会社に限らず組織に所属していたら、自分で自由に選択できなくて組織の意向に沿わざるを得ない。
組織にいるならしかたないとは思うけど、でも、会社員で1番困るのはこういうところ。
自分でキャリアを考えようと言われているのに、考えていてもばっさり道を塞がれたりしてしまう。

ただ一方で、そうやって思い通りにもならずなすすべもなく決められるしかない中だから、できたことも多いと思っている。

私はそもそも苦手な分野のところに配属されたので、その中でどうやってできることを探すかっていうのを考えざるを得なくなったし。
知識経験が弱い中で、どのように信頼関係つくって話を聞いてもらえるかって試してきたし。
自分がスキルがないから、どうやってチーム力をあげるかを考えてきたし。

そういうのがなければ、組織開発やキャリア支援などに興味を持つことはなかった。
今の自分の好きなことを好きになるきっかけがなかった。

コミュニケーションとか関係性とか、それぞれの人の力を発揮することとか、そういうのに興味を持ったところから、組織開発とかキャリコンとかマインドフルネスとかにつながっている。
それはほんと、できないことだらけで、組織に振り回される状態で、思うようにいかないから、必要になって好きになったこと。

想定外だから起こること、想定外だから可能性が広がることが好きなので、クランボルツさんの計画的偶発性の理論は大好きで、だからそういう意味でも、会社だから自由にならないからできることや広がることって多いと思っている。

ずっと好きなことを仕事にできることとか、思い続けていたことを達成するとか、それはそれですばらしいしすごいと思うけど。
思いがけないことに対応することって、それはそれで楽しいし、それは好きなことだけしているよりも思うとおりにならない場だからこそ起こりやすいことだと思う。

そういう意味では、組織にいる不自由さはあるんだけど、組織にいたからできることできたこと知ったことが大きくて、それは組織にいてよかったことだと思う。

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