見出し画像

期待に応えること

だいぶ前、採用人事をしていたときの話。

新しく入社して数週間経ったくらいの人と雑談をしているとき「なにか聞きたいことありますか?なーんでもいいですよ」と振ると、結構な確立で「自分がなぜ採用されたのか知りたい」という人がいた。

「どういう能力や経験がどう評価されたのか?」

質問の背景を聞いていくと、選考で評価された能力をいま正しく発揮できているのかとか、期待された通りの働きができているのかが気になっている、そんな話が多かった。

なんでも聞いて良いよと言ってるし、聞かれたからには把握している範囲でできるだけ丁寧に評価されていたことを説明していたけど、聞いて安心する人もいれば、思てたんとちがう。みたいな表情になる人もいる。

でも私は思うのだけど、
それって知る意味あります?
なんらかの期待されてたことがあったとして、今の自分客観的に観て「ザ・期待はずれ」だったらいやじゃない?

ほとんどの選考では必ず、自分がその会社でどんな仕事をしてどうなりたいのかを言う場面があると思うし、それが評価の軸になって、今現在のその人よりも将来のその人への期待を見極めていく。(いろんな採用の考え方があるだろうけど)

その上で採用されたのであれば、あとは自分の想いに向かって成長していけばいい。面接でどこが評価されたのかという質問には、裏に「自分て現状維持でだいじょぶそ?」が隠れてる気がして、ちょっと、げんなりする。

「期待に応えたい」と努力するのはとても気高い意識だと思うけど、他者ではなくてまず自分の期待から。それだけだって一生ものの課題だと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?