四国歩き遍路日記 36日目 56~59、62番
3月28日
7時に宿を出る。
今治駅を突っ切って歩いていき、56番泰山時へ。
途中、高校を二つ見かけたが、地図で見るとこの辺りは高校が四つも固まってるらしい。
次に、市街地から徐々に山の方に向かっていって57番栄福寺を打つ。
そして、58番仙遊寺へ向かう。
ここがまた不意打ちの山登りで、舗装路のきつい坂を一時間弱登り続けた。最後の階段もまた大変だった。
納経を終えて地図を見ていると、ぽとっと桜の花が落ちてきたのでそのまま本に閉じ込んだ。
小学生の頃、ピアノ教室に行く途中の桜の木の下で、花びらを地面に落ちる前に捕まえて、それをバイエルにずっと閉じたままにしていたのを思い出す。
下りは、「五郎兵衛坂」というなんか面白い曰くのある山道を下って行った。ここまで具体的なエピソードだと本当にあったことなんだろうか。
バック・トゥ・ザ・フューチャーで、主人公たちが落ちた渓谷にその名前がつく展開があったが、五郎兵衛もまさかこんな形で、自分の名前が遍路道として末永く後世に残ってるなんてどう思うんだろう。
また平野の方に戻っていき、途中、豚太郎というラーメン屋があったので11時の開店と同時に入る。ラーメンと餃子を頼んだが、餃子が来るのがやけに遅く先にラーメンを食べ終えてしまったので、結局ライスを追加して餃子を食べた。
大したことじゃないけど、混んでもないのにこういう出し方する店は近所にあったら二度と行かないな。
そして、59番国分寺を打つ。桜が満開だった。
後は、小松まで幹線道路を20キロほどひたすら歩くのみ。交通量が多いので立ちションしづらかったが、腹くくってその辺でした。
たまに歩道の縁石に座って休憩したり、途中のコンビニでりんごジュースを買い飲みしたりしていく。
4時間ほど歩いて、16時頃小松に到着。
できれば61番と62番を終えてから宿に入りたかったが、疲れ果てていたので、62番宝寿寺だけ行っておくことにした。
ここは裁判起こして八十八ヶ所霊場会を脱退した有名なところだ。いろいろトラブルにあったという噂も多い。さっそく入口に撮影禁止の張り紙があり、その一端がうかがえる。
少し緊張しながら境内に入っていくと、住職がニコニコしながら出てきて話しかけてきた。先に納経帳を預かってご朱印しておくので、どうぞゆっくりお参りしてくださいとのこと(追記:この行動の理由は後日判明する)。
言われたとおりにして参拝をする。納経料は事前の情報通り倍の600円だった。今日の宿を聞かれたので答えると、あそこは元々肉屋だったから夕食のお肉がおいしいですよとのことだった。
思いの他愛想のいい対応で拍子抜けしたが、素直に納経帳を預けなかったら、また対応が変わるのだろうと感じる。
そして、宿に入った。
宿の夕食は豚しゃぶで、評判通り大満足だった。
この期に及んで、まだかかとにマメができて歩きづらい。やはり面倒でもテーピングすべきなんだろうが、今さらである。
明日は久々の「遍路ころがし」である横峰寺への山登り。また長い一日になりそうだ。
20時14分 泊:ビジネス旅館小松(2食6700円)
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