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逃避行に縋った僕らの

僕らの世界は、本当に僕らのために存在しているのだろうか。
怖いくらい追い込まれた今日日、僕は逃げることしかできなかった。

逃げることはきっと悪くはないんだ。
だけど、逃げないことが美化され過ぎているような気がするんだ。

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僕らはただ、そのままで生きていけるつもりだったんだ。
1歩踏み出すと世界が変わる、本当にその通りだと思う。
震えて、まず先に自分の浅ましさを痛感する。後ろしか道はないんだ。

「こうなりたい」が「こうならなくてはいけない」に変わる。
「やってみたい」が「やるべき」に変わる。
「こうならなくてはいけない」が「できない」に変わる。
「やるべき」が「できない」に変わる。

みんなが怖くなる。都会の雑踏、日曜。
一人一人が戦っているとして、
白旗を上げているのは僕だけなんだろうか。
そんな顔ができるようになるには、いくら必要か。

それさえも自責にしてしまう僕らには居場所なんかどこにもなかった。
一つでも僕らが生き続けていい理由を探している。


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