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ネットで見かける人の悪口を言ってたけど、そいつが実は良いヤツだった時の対処法

Twitterでよく見かけるけど実際の面識はない誰かのことがあまり好きではなく、仲間内での飲み会でその人が話題になっても「いやわたしアレはマジ無理」みたいなライトな悪口を言っちゃうことってありますよね。

(いいえ。そんなの自分の人生にはない、という善人はこの先を読まずに撤収してください。ありがとうございました)

ある日飲み会に行ってみると、自分が悪口言ってたその人も来ていた。しかも、開始時間から少し遅れて行ったらそいつの目の前の席しか空いてなくてしぶしぶ対面に座ることに。ところが、話してみると自分が悪口言ってたそいつはめちゃ面白い良いやつだった。また飲みに行ったりしたい、すなわち、友達になりたいと思ってしまった。

さて、どうします?

a.悪口言ってた手前、連絡先とか聞きにくくてそのままフェードアウト
b.悪口を言ってたことを相手は知らないし、そのまま何事もなかったように連絡先聞いて友だちになる

わたしは

c.本人は知らないとは言え、自分の非礼をまず詫びる。

です。



冒頭の話はわたしの体験談です。

ある日Twitter経由で友達になったグループの飲み会に誘われました。
誘われた時に、その「わたしの苦手なTwitterでよく見かける人」も参加することは聞きましたが参加人数が多かったので直接話すこともないだろうしまぁいいや…程度に思っていました。ところが、当日、30分ほど遅刻し会場に到着すると「わたしの苦手なTwitterでよく見かける人」の目の前の席しか空いていなかったのです。事情を知っている友人は皆下を向いて笑っていましたが、座りたくないというのもおかしいのでしぶしぶ着席。

しかし、その「わたしの苦手なTwitterでよく見かける人」がめっちゃくちゃ面白かったのです。共通の友人から見聞きする話とネットでの印象の彼女は美しく、聡明で、ちょっと近寄りがたい印象がありました。当時彼女は離婚したばかりで、精神的に滅入っていたはずですがそんなことをおくびにも出さず、終始離婚をネタにし、焼酎を浴びるように飲んでいました。
わたしはそんな彼女の言動に尊敬の念を禁じ得ず、こんな大人数ではなく普通にふたりで飲みに行ってみたいなー、と思ったのですが

そう、わたし、今まで彼女の事を快く思ってなかったのです、

取り急ぎその日は当時まだ皆盛んに使っていたFacebookを交換し帰宅。

a.悪口言ってた手前、連絡先とか聞きにくくてそのままフェードアウト
b.悪口を言ってたことを相手は知らないし、そのまま何事もなかったように連絡先聞いて友だちになる

共通の友人も多くこの先またどこで会うかわからないので、aを選ぶのはあまり現実的ではない。多くの人はbを選ぶでしょう。
でもわたしは選べなかった。自分の性格的にそんなの絶対許せない。

翌週、彼女へのメッセージでこう切り出しました

「こないだはありがとう!超楽しかった!もしよかったら今度飲みに行かない?だけどその前にひとつ話しておかないといけないことがあるの」

「わたしはあなたを今まで快く思ってなかった。ごめんなさい」

と、過去に言ったライトな悪口の内容をざっと白状し、丁寧に謝りました。
わたしが彼女に対して言っていたのは人格を攻撃したりするようなタイプのものではありませんが、画面の向こうで彼女は絶対に驚いたはずだし、嫌な気持ちにもなったでしょう。



本人が知らないとは言え、自分の非礼をまず詫びる。

これが「ネットで見かける人の悪口を言ってたけど、そいつが実は良いヤツだった時の対処法」です。
別にネット上に限ったことではなく現実世界の話でも同じです。非礼を詫びたところでうまくいかないこともあるでしょう。当然です。絶対許しがたいような陰口の場合は無理です。

しかし、何も言わずに

b.悪口を言ってたことを相手は知らないし、そのまま何事もなかったように連絡先聞いて友だちになる

を選び、後日、過去にあなたが言っていた事が本人の耳に入ったらどうします?

あなたはバツが悪いし相手からの信頼を一発で失うことになります。だったら先に白状して謝っておいたほうがよくない?
そう、この対処法、相手のことを思ってでは全然ないのです。あくまで自分の中にある罪悪感を減らし、過去に悪口を言っていた事が本人にバレた時に関係が悪化するのを予防する保険です。
途中で信頼を失うと大人の人間関係の場合は、その信頼回復、修復はなかなか難しい。しかし、これからスタートする人間関係に於ける自分の印象は多少マイナスになってもいくらでも挽回できるものです。

だから先に謝っときましょう、ごめんなさい。

わたしの話はあくまでネットからリアルに人間関係が移行し発生したものですが、一生会うことがないであろう著名人等の悪口を延々言ってた場合も同じです。
とある機会に印象が変わった/自分の思ってた人と違った、逆にファンになった。だったらそのまま書けばいいんです。
「今まで嫌いだったけど好きになった」
別に本人に伝わるわけじゃないですが、これが出来る人は意外と少ない。

Twitterの中のよく知らない人をなんとなく嫌いになり、良く言わないことって多々あると思うんです。でも、そのTwitterを運用してるのはbotではなくニンゲンで、実際会ってみると意外といいヤツだったりするんですよこれが。会ってみないとわかんないことって多く、主義主張や論調がその人の全てではないのです。誰かや何かを揶揄したい気持ちはわかりますけど、誤解してた、自分が間違ってた事に気づいた、という時はとりあえず謝りましょう。


さて、「わたしはあなたを今まで快く思ってなかった。ごめんなさい」と正直に告白したわたしはその後どうなったか。

無事に許してもらうことが出来、その日のうちに焼き鳥を食べに行くことになったのでした。
渋谷駅で待ち合わせをしたら、前日にフルマラソンを走ったはずの彼女はハイヒールを履いていて、壁にもたれ掛かって鋼の錬金術師をカバーもかけずに読んでいました。色々インパクト強かった。

彼女との関係はスタート地点がマイナスだったからこそ何でも話せる親友となりました。ただ、事あるごとに「この人がちょっと変わってるから許してくれただけかも…」と思うので、この対処法のご利用は計画的にお願いします。




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