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祝㊗️30回!我が読書会の記録ゆるゆると、投票による読みたい1位をご紹介(前編)

勤務しているカフェにて、月イチで読書会を開催しています。
参加者さんにテーマに沿った本を紹介してもらい自分以外の紹介本で読みたくなった本を投票、1位となった本をその月の1位としてカフェのスペースで1ヶ月掲示し、オススメコメントを書いて貰います。
回を重ねること30回を迎え、記念に参加者さんにて投票された「今月の読みたい1位」を紹介していきます。

記念すべき第1回テーマは「推し本」でした。
第1位は

『なぜオフィスでラブなのか』

概要
小説から紐解く【公私混同(オフィスラブ)の過去未来】公私混同のめくるめく世界にはみんなの「生」がぎゅっと詰まってる!
推しポイント(選者さんが1番好きなところ)
職場恋愛大国日本。公と私の境界のなさ。なぜ、オフィスなのか。時代のようなものまで見えてくるような1冊。

選者さんのブレゼンがとても上手く、票が集まりました。

第2回テーマは同じく「推し本2」

『サタニック人生相談』

概要
気鋭の映画ライターが「サタニズム」(簡単に言うと悪魔主義)で人生相談。メルマガの人気連載が1冊に。
推しポイント
5月病の方向け(選者イチオシボイント)そのほとんどを寝る、食べる。で解決(笑)それでも真摯で哲学的な解答は信頼を寄せるに足る。44の相談の中にあなたのお悩みも…

第3回テーマは「ミステリー推し本」
第1位は

『黒い手帖からのサイン』

概要
松本清張の短編を異色の作家佐藤優がセレクトする。
推しポイント
地元が舞台の小説に親近感を持った。クリフハンガー的作劇に読む手が止まらず久々に読書の醍醐味を味わった。

3回目までは同じ選者さんの選んだ作品が圧倒的に支持され1位に輝きました。普段からよく読書されていることは伝わります。その読書量の中からお持ち頂く作品はひねりのきいたものばかり、ブレゼンも素晴らしく1位も納得です。

第4回テーマは「学生時代にハマった沼本」
今回の1位は同票2作でした。
まずは

『燃えよ剣』

概要
新撰組を描く、語り継がれる言わずと知れた不朽の名作。
推しポイント
魅力は土方歳三。強い組織を作る頭の良さと優しさに惹かれた。
もう1作は。

『星を継ぐもの』

概要
月面で発見された真紅の宇宙服を着た遺骸のようなもの。チャーリーと名づけられた彼は5万年前に死亡していた。
創元SF文庫最大のヒット作!
推しポイント
水と油のような2人がバディを組まされ事件を解決していく様はビジネス本的な側面をもっていると感じた。「生物が環境に適して行けば必ず同じ過程を辿る訳では無い」ということ。不完全なものである生物というもの。という考え方に興味をもった。

燃えよ剣のプレゼンはとても熱く、こうやって今も支持者が増えていくのだと目の当たりにしました。土方さんは永遠のアイドルですね。
星を継ぐものに関しては選者さんが科学的に解説もして下さり理解が深まると同時にとても読みたくなりました。

第5回テーマは「推し漫画」
読みたい1位は

『金剛寺さんは面倒くさい』

概要
口を開けば正論しか出てこない金剛寺さんに鬼の樺山君が恋をした。地獄と繋がった世界で展開されるピュアラブストーリー。
推しポイント
ボーイミーツガールのお話だが地獄と繋がっている世界設定。そんなことよりビュアラブストーリーにキュンキュン。

さすが読書会メンバー!有名漫画から捻った作品まで多彩で楽しめました。始まった頃の呪術廻戦もご紹介!
1位はどこの読書会でも1位はないだろうという(失礼!)作品がえらばれました。
地獄設定、という点(?)に質問が集まりました。プレゼンの勝利!!

第6回のテーマは「推しノンフィクション」
読みたい第1位は

『桶川ストーカー殺人事件 遺言』

概要
ストーカー規制法ができる契機となった桶川事件。1人の記者が被害者の言葉を頼りに警察より先に犯人にたどり着くまでのノンフィクション!
推しポイント
作者が乗り移ったかのような迫力あるプレゼン。作者が女子大生の勇気に触れ義憤に駆られて犯人を追い詰めて行くその過程は臨場感があり選者も聞く私達も熱くなりました。

第7回テーマは「推し漫画2」
読みたい1位は2作
まず、

『神戸在住』

概要
神戸の四年制大学に通う女子大生の卒業までの4年間をつづった当時新しい形の漫画。
推しポイント
日常生活の切り取りにセンスあり。

次に

『透明なゆりかご』

概要
母のすすめで看護学科高校3年で見習い看護師として主人公は働きはじめる。その中で中絶の現場や処置を体験して成長していく。
推しポイント
話題となった実写ドラマから作品を知った。生命とは。作者の体験を元にしたエピソードが刺さる。

古い漫画とドラマ化された最近の漫画がえらばれました。神戸在住の方は年代が以前でも当時斬新だったのだろうというのが感じられました。
ゆりかごはドラマをみていた方も多く、それぞれの感動したポイントなどで盛り上がりました。

第8回テーマは「推し絵本」
読みたい1位は

『むくどりのゆめ』

概要
帰らぬ母を待つむくどりの子の心を描いた切ない絵本。
推しポイント
子に「いつ返ってくるの」と問われごまかす父鳥。次第に葉っぱを母鳥に見立てひとり遊びをするようになる。そんな子を見守る父。極めて情報量が少なく内容を察し行間を読む能力を必要とする絵本だが子どもはそれでも感じ取れる。大人はさらに裏にある意図などを読もうとし普段と違う頭を使う。解説を読んでいる方が楽。それでも将来子どもに読み聞かせたい絵本。

いつもプレゼンが素晴らしい参加者さんの「解説を読んだ方が本文読むより楽」というお話が興味深く、議論が盛り上がりました。
いもとようこさんの絵本は場面の切り取りが上手い。情感があり想像を掻き立てるような場面を選んでいる。という他の参加者さんからの補足もあり、読み継がれている絵本は優れていると改めて認識しました。

第9回テーマは「人生で1番最初に影響を受けた本」
1位は

『劇場』

概要
天性の才能を持った舞台女優ジュリア。46歳の彼女は23歳の経理担当の青年と恋に落ちる。
推しポイント
進路や人生に迷った大学時代に出会った本だった。毅然としたジュリアに憧れ、彼女のように生きたいと思えた。

選者の情熱と巧みなプレゼンが主人公と重なりました。テーマ設定が良かったのか最多の参加人数で大いに盛り上がりました。

第10回テーマは「恋愛」
1位は

『夜は短し歩けよ乙女』

概要
京都大学と思われる大学の男子学生と無邪気な後輩学生との恋物語を男性目線、女性目線と交互に描いていく。時に現実を逸脱したエピソードが語られる。
推しポイント
恋がしたくなる小説。好きな後輩と何とか付き合いたくて頑張るが外堀を埋めてから告白するというこだわりでなかなか上手くいかない。ファンタジー要素もあって上手くいかなくても楽しめる。

さすが読書会参加者さんでした。一筋縄では行かない切り取りで「恋愛」を掘り下げてくれました。ラブストーリーにこだわりなくジャンル不問の多彩な作品が集まりました。その中で1位は王道の作品でした。映画の話だったり、そのうち実体験の披露も飛び出し読書会の枠を越えて楽しい回になりました。

読書会をはじめて10回目まではコロナ禍前でした。あの頃は近くで集まってわいわいやっていたな、と懐かしく感じられます。
紹介出来なかった本も面白いものばかりで主催者の方が楽しんでいます。
人の読書体験の共有は世界を広げますね。
さて、中編につづきます。

#読書会  #絵本 #恋愛小説 


ちょっと寂しいみんなに😢