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「ヒット曲はラブソングばっかり」は本当か? 〜J-POPの歌詞を分析してみた〜

はろー。この記事は、NHK「おげんさんといっしょ」にちなんでnote書こうかなと思っていたら、まったく違う話になってしまったまいしろによって書かれています。




いや、せっかく星野源の冠番組あるなら、それに合わせて何か調べようとかいろいろ考えてたけど、最終的に



ヒットソングのうち、どれくらいが「ラブソング」なのか?




という、需要があるのかないのかサッパリわからない話で落ち着いたよね。

なんせ、調べるのに時間がかかるから、よっぽど前から疑問だったこととかしか調べられないんだよね...  まあ「これ疑問に思ってたんだ...」って言われたらそれまでなんだけどさ...




というわけで、今回のテーマは歌詞分析

2015 - 2017年の3年間で、紅白歌合戦で歌われた(メドレー以外の)122曲を対象に「何をテーマに歌っているか?」を見ていこうと思います! なんなんだろうねこの話!笑



ちなみに、ヒットソングが一番反映されやすいと言われるカラオケランキングとどっちにするか迷ったけど、カラオケだと椎名林檎やPerfumeみたいな、ヒットメーカーだけど歌いにくいというアーティストが入らないので紅白でいこうと思います!





じゃあ、さっそくなので結果から見てみましょう。こちらが結果!どん!













本当にラブソング多かったわ





過半数には届かないものの、40%に届きそうな割合。



日本で流行ってる曲の5曲に2曲はラブソングってことですね。まじか。皆めっちゃ恋愛してるやん!!





ちなみに上のグラフを見て、


「どうやって歌のテーマを分類したの?」

「応援ソングって何よ?」


という疑問もあろうかと思い、今回の分類の基準を書いてみると、



◆ラブソング


・全体的にテーマが、誰が見ても明らかに「恋愛」であればラブソングに入れています。例をあげると、綺香「三日月」とか。



・ラブソングかどうかわかりにくい曲は、「二人」「君だけ」みたいな言葉が入っていて、好きな相手が1人だけっぽかったらラブソング。


・それ以外は、友情・家族・人類愛かもしれないので、恋愛ソングにはノンカウント。基本「あいまいな曲はラブソングではない」の方針で分類してます。具体的には平井堅「ノンフィクション」みたいな曲ですね。「あなたに会いたい」みたいな言葉があってもテーマとしては恋愛じゃないかな、というのは今回はラブソングから除いています。




◆応援ソング


・夢や人生を歌った曲のうち、リスナーを応援してくれてる or 自分を鼓舞してる感じの曲は応援ソングに入れました。平たく言えば「孤独や挫折で苦しむこともあるけど頑張ろう」「僕なら、あなたなら頑張れる」という趣旨の歌詞ですね。

ここには、ゆず「栄光の架橋」みたいな曲に加えて、SHISHAMOの「明日も」やゲス極「私以外、私じゃないの」みたいな


いろいろあるけど最終的に前向き


な曲もここに入れてます。こういうの好きな人には、分類があらすぎてブチ〇されそうだが、私自身も断腸の思いで分類してるのでデータ分析のためだと思って許してくれ...



◆ダンス曲

歌詞のテーマよりも、ゴロ & 語感を意識したダンスチューンや、「踊ろうぜ!」系の呼びかけがメインの曲はダンス曲に分類しています。



◆その他

上のどれにも当てはまらないものは「その他」です。




という感じですね。では、ここからは詳しくデータを見ていこうと思います。



まずは、


1. 恋愛ソングのうち、どれくらいが両想いで、どれくらいが片思いなのか?



早速ものすごくどうでもいいですが、こんなにあらゆる歌詞を調べることもなかなかないので、せっかくだから分けてみました。


本当は


・片思い

・交際中

・失恋


で分けたかったけど、無粋な私には失恋ソングと片思いソングの見分けがつかなかった。(もっと言うと片思いと交際中の違いもわからなかった)


のでシンプルに


・切なかったら片思い

・幸せそうなら両想い


という基準でいきます。「幸せな片思いはどうなるのか」という説もあるが、さすが紅白というべきか「そんなややこしいラブソングはなかった」ので今回は大丈夫でした。あぶねー。





というわけで結果がこちら!







めっちゃ片思ってる





いや、めっちゃ片思ってるよね。それ以外に感想がないもん。本当にめっちゃ片思ってるなこれ。




ちなみに本当に使えない豆知識ですが、「片思いのラブソング」で全員がすぐに連想しそうな西野カナやんは 2015 - 2017 年で一度も片思いの歌やってなかった。というか意外とラブソングが少ない。


パッ:応援ソング

Dear Bride:その他(結婚祝い)

トリセツ:ラブソング(両想い)


の3曲ですね。いいか、カナやんだってずっと会いたくて震えているわけじゃないんだぞ!!(←出身が同じなので応援している)



あとは紅白でわりと多い、演歌・昭和のポップスに片思いが多いのも要因ですね。確かに超絶☆ハッピーな両想いの演歌ってあんまりないよね。(ていうか1個もなかったです)




2. 紅組と白組で分けてみたらどうなるか?


続いて、せっかくなので紅白でデータを分けて見てみましょう!


白組はジャニーズが多く、ジャニーズがメドレーが多いのでちょっとデータが均等じゃないんですが、分けてみるとこんな感じ!



■男性(白組)



■女性(紅組)





紅組がラブソングが多い!!!





調べながら薄々感じてたんですが、本当に紅組がラブソング多いんですよね。全体のラブソング曲数を牽引しているといっても過言ではない。


逆に白組は、夢を追いかけたり、孤独に立ち向かう応援ソングが多かった。でもやっぱりラブソングも多いですね。(もちろん男性も片思ってる曲の方が多いよ!!)



しかしここまでハッキリ分かれると思わなかったので、このデータは意外だった... miwaみたいに、紅組で応援ソング歌ってるアーティストはけっこう稀有なのかもしれない...!




3. 「その他」は一体なんなのか?


ではラストにして、おそらく最大の疑問「その他ってなに?」のコーナーです。



正直、どうやって分類するか難しかったんですが、その名の通り


どこに入れていいのかわからない


ものをここに入れています。どういう意味でどこに入れていいのかわからなかったのかは後ほど解説していきましょう。



というわけでまずは結果だ!どーん。










深い





いや深いよね。深いよ。「人生」とか。どこに入れていいかわからなかった感じがにじみ出てるよね。





一応言い訳じゃないけど説明しておくと「人生」って言う項目は、

美空ひばり「川の流れのように」とか平井堅「ノンフィクション」、星野源「SUN」のように


夢や人生について歌っているが、応援しているわけでもないし、かといって別に悲観的なわけでもない


というこう「あるがままの生活や人生を達観している・受け入れている」曲を入れています。



ゲス極「私以外、私じゃないの」みたいに「私はもう怖くない」的な、自分を鼓舞したり、応援したり、前向きな言葉がある曲は応援ソングに入れたんだけどね。


なんか「SUN」とか前向きなように見えて、前向きな言葉が意外とないから「人生」にしました。そしてそういう曲が意外とあるっていうね。




あとツッコミが入りそうなのは「自然」とかでしょうか。これは坂本冬美「男の火祭り」とかが当てはまるんですが、大地の恵みに感謝してる曲とかを入れています。普通に紅白で聞いてるだけだと気付かなかったけど、ポップスって本当にいろんな曲あるんだなと思ったよね...!




それから社会現象は、乃木坂46「インフルエンサー」と「東京五輪音頭」の2曲です。まさか人生でこの2曲だけをまとめて扱う日が来るとは思わなかったけど、「社会現象」以外に入れるとこがなかったので、まとめています。



あと最後、「その他」の中にさらに「私には難しい」って項目があるんですが、これは122曲のうち1曲だけで



AAA 「ハリケーン・リリ、ボストン・マリ



ですね。


こちらは、AAAの代表曲にして、クロマニヨンズの真島昌利(マーシー)による作詞&作曲なんですが、私の読解力ではテーマを読み解くことが出来なかった。もしかしたらラブソングかもしれないし、応援ソングかもしれないし、どこに入れてもしっくりこないし、自信も持てなかったので誰か「ここだよ!」っていうのがあったら言って欲しいし、なんなら全編解説して欲しい。。


あと最後に余談ですが、椎名林檎は全3曲とも「その他」でした。さすがというべきか、アーティストの傾向が現れてるよね。




というわけで最後にまとめておきましょう。



日本のヒットソングの 5曲 に 2曲 はラブソング
ラブソングの 8割以上 は片思いの曲
女性はラブソング、男性は応援ソングが多い(≒ヒットしがち)
「ハリケーン・リリ、ボストン・マリ」の歌詞の解説が知りたい



というわけで長くなりましたが、以上、「ヒットソングの歌詞テーマ」分析でした!


星野源の「恋」にかけて調べようと思ってたのに、気づいたら全然違う話になってたけど、間に合ったから私は今から「おげんさんといっしょ」を見ようと思います。見ている方はぜひ一緒に楽しみましょう!

長文お付き合いいただきありがとうございましたー良かったらフォローしてねん。


読んでいただき、ありがとうございます!