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今日の隣人

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日々の隣にいる人は、なにかひとつ学びをくれます。そんな学びを少しずついっしょに見たいと思います。
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記事一覧

今日の隣人Vol.5

最近は、隣人がいない。とんと、人が集まることが無くなっていく。そんなときだ。

反射というのを、習ったことがある。一般には脊髄反射と言うと想像される反射のこと。たしか、中学生の生物で学んだなあと思い出す。反射は、なにかしらの刺激に対して脳を介さず、せきずいが出す命令で身体を動かすこと。反射は熱いものに触って思わず手を引っ込めてしまうような、危機回避的な能力だと説明される。

人間の生活は、非常に抽

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今日の隣人Vol.2

今日はミリタリー関係に明るいSくん。彼は2年ほど留年している。デリヘルの電話対応バイトなどをしていたこともあるような、あまり聞かない世界を教えてくれる面白い人だ。
留年はネタにしてくれることもあるが、やはり心に痛みを感じるらしい。留年の理由は自覚しているようだった。

「頑張らないといけないときに、やる気が全く出ないよな。テストとか、休むと単位に響く講義とかでも。」

彼がなぜ大学を出たいのかまで

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今日の隣人Vol.4

今日は個人で旅行関連のお仕事をされてるAさん。知り合ってから、定期的にカフェなどで近況や最近の学びを共有している。

今回は、前回貸していた本を返してもらって、その感想を聞いていた。その本というのはリチャード・バンドラー氏の神経言語プログラミングNLPの本だ。NLPは近年話題のコーチングなどの基礎となっている。Aさんはこの本から数ヶ所、コメントしたい点をピックアップしてくれていた。そのひとつを要約

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今日の隣人Vol.3

今日は、行きつけの日本酒酒蔵でお隣になったHさん。お仕事はもう引退されているそうだ。お仕事をしておられる頃は、建物の設備点検をされていたとか。毎日世の中のいろんな施設に仕事に行くので、一般的な企業勤めでは想像が難しいほど世の中のリアルな人々の生活を見てきたと仰っていた。

私が特に気に入ったのは、幼稚園に点検に行ったときのお話だった。設備点検なので、子どもたちと触れ合う時間はその日限りだ。しかし子

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今日の隣人Vol.1

このシリーズは、日常の個々の事象から学べることを残すための記事集です。読書をすると、ある程度抽象化された一般事項に関して学ぶことができますが、それらは自分の生活の中で実践するにはいささか抽象的すぎることがあります。その悩みを解決するには、日々の読書の内容を実際の生活に活かすユースケースや、単純に自分が相対した問題の解決に有効だった手段、単純に学びになると感じた個々の事象を、記憶が新しいうちに具体的

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