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モスキート・ヘル(1-5)
一晩開けて、きょうは休みをもらったので町に出ていた。とはいっても午前中だけだけど、ねーちゃんだってたまには一人でぶらつきたくなることもあるのだ。
まだまだスラム暮らしには眩しいものが多いけど、わたしが子供の頃と比べたらこれでも暮らしやすくなったよなあ、といろんな店を覗く。
「アヤメちゃんじゃん、今日休み?」
横合いから急に声をかけられてビックリしたけど知ってる顔だった。モスキート・ヘルの仕事場
気合の女児・マジカル☆まじか
「おうおうおう! 上等くれてんじゃねーか!」
真敷本気香(まじきまじか)は小学校五年生の女児である。もと暴走族で今はラーメン屋の父と、もとレディース総長の母との間に生まれた生粋の気合系女児だ。
現在、父親のラーメン屋は地上げ屋の若い衆の嫌がらせに悩まされており、卑怯にもその仲間のひとりはまだ小学生である本気香を誘拐しようとしていた。
「この真敷本気香に手ェだすなら腕の一本や二本覚悟してんだろーな
ニコデカリオンですが、小説の冒頭だけ書くお祭りに参加するために書いたものなので続くって描いてあるけど別に続きません。
結合装甲ニコデカリオン
「ヘル病患者だ! ヘル病患者が出たぞ!!」
未来都市スティグマシティに悲鳴と怒号が響き渡る。公害病であるヘル病に罹患した患者のヘル発作による突発的な筋力増強と凶暴性の増加は、スティグマシティではすでにお馴染みの災害となっていた。
道路の真ん中で停めた車のドアを次々に開けて逃げ惑う市民に逆行し、アイノ・アカシはロングコートの裾をなびかせゆっくりと歩を進めた。
「グォオ……」
そのサイバーグラス
「今日はきんたまのいいのが入ってるんですよ」珍獣屋で虫ときんたまを食ってきた話
こんにちは。お久しぶりのコラムです。前々からツイッターのフォロワーさんと珍獣屋に行く約束をしていたので、一昨日ついに行ってきました。
珍獣屋というのは横浜は桜木町にある、ジビエや昆虫を食べさせてくれる居酒屋さんです。開店前に待ってる間、奥まり感にちょっとドキドキしましたが、中はおしゃれな飲み屋さんといったかんじでした。
フォロワーさんがちょっと遅れるというので先に入って座っていたのですが
モスキート・ヘル(1-4)
「ちょうどよかったやで、ツレが引っ越しするからおうち売りたがってたやで」
「そうわよ」
カキツバタとショウブの心当たりに頼って地下に出掛けるといつものところにクラクラがいた。もう一人すこし大きな白ガエルが来ている。
「ヒラヒラネキやで」
「そうわよ」
モスキート・ヘルは下水の匂いに眉を潜め、テルくんの顔にハンカチでマスクをした。
物件に向かいながら詳細を聞く。
「ヒラヒラネキ、会社やること
モスキート・ヘル(1-3)
「えー! なんでおうち燃えたんですか!? 今日のお給料出ますよね!?」
「たった今家を失った善良な親子にお前は何を言ってるんだ!?」
善良かどうかはわからないけどお給料出ないのは困る!
「タダ働きイヤですもん! うちだって食べ盛りの弟妹が五人いるんですよ!?」
炎の前で喧嘩する。
「現金はさほど家に置いていなかった、通帳は再発行できる、仕事の道具が燃えたのは痛いがいま背負っているものが無事な
noteのコンテンツを買おうと思ってカード情報入れたら取引できなくて、500円の買い物もしくる女としての事実が重くて倒れ伏してる、visaでも行けるって言ってる人とvisaはダメって言ってる人いるけどどっちなの
モスキート・ヘル(1-2)
昨日の下水の入口でのことをなんとなくひきずったまま、モスキート・ヘルの護衛に来たわたしは車でウタマロのヤクザ街に連れてこられ、何故だか今控え室でお茶を出してもらっているのだった。隣では車椅子のテルくんがすやすや眠っている。
(ふ、ふ、ふ、フーゾクビルじゃーん、ここ!)
ウタマロシティはほぼ歓楽街で占められていてそれ以外はだいたいスラムっていう都会の光と闇みたいなところで、わたしはスラム出だか