通読しなくてもいいという自由
毎朝、本を読むが、読書にかける時間や読書量を定めてはいない。予定の詰まり具合も、体調の良し悪しも日によって違うからだ。
現に「2分だけ、いや1ページだけでも……」という日もあれば、「1時間かけてじっくり200ページくらいまで」という日もある。
そんな具合なので、朝のうちに一冊の本を読了することはほとんどない。面白い本を見つけたら、後日また時間を見つけて読み進めればいいと思っている。
この「通読しなくてもいいという自由」を手に入れたことで、朝の読書のハードルがぐんと下がった。
朝の読書にかける時間や読む量に目標を持たないが、唯一決めたルールがある。
それは、必ず新しいジャンルや知らない著者の本を開くことだ。
年々、読む本のジャンルや好きな作家が固定化されてきて、冒険をしなくなった。
けれど、別の記事にも書いた通り、ひょんなことから全く興味のなかったジャンルに思いもよらない良書があることを知った。
せっかくKindle Unlimitedを利用しているのだから、そんな良書を探さない手はない。
以来、朝には必ず新しいジャンルや著者の本を開くというルールを設けて、意図的に新しい視点を摂取するようにしている。
毎日違う本を開くわけだから、一冊の本を一息に読み切ることは難しい。
けれど、それで全く問題はなかった。
朝の試し読みで気に入った本を読み進めるのは、休みの日の楽しみにとっておけばいい。
一冊の本を読んでから次の本に取り掛かる、という自分の中の常識を捨てることで、より多くの本に触れる機会を手に入れた。これは本当に、やってみてよかったことだ。
読書に限らず、常識を取っ払ってフラットな気持ちで新しいやり方を試してみるという事には、思わぬ発見があるものだ。
ちなみに、読みたい本が見つからない朝は「1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365」を1ページ読むことにしている(この本は、同じ本を読まないというルールの対象外としている)。
歴史・文学・視覚芸術・科学・音楽・哲学・宗教の7つのカテゴリーがあり、名前は聞いたことがあるけれど詳しくは知らない事や物についてシンプルに説明されているので、忙しい朝の5分読書にも最適で、Kindle Unlimitedで読むことができる。