選書猫@毎朝読書

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選書猫@毎朝読書

Kindle Unlimitedで読んだことのない本を読むことが毎朝の習慣。読書メモや読書習慣にまつわるあれこれを書いています。毎朝読んだ本のひとくちメモはTwitterで。Amazonアソシエイトプログラムに参加中。

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  • 読書にまつまるあれこれ

    読書そのものについて感じたことをまとめています。

  • おすすめ本

    毎朝の読書のおすすめ本を紹介します。

  • 読書遍歴

    私の読書傾向の変遷に関する記事をまとめています。

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プロフィールのかわりに

読書遍歴を人に語るのが気恥ずかしいのは、私だけだろうか。 好きな映画、好きな音楽、好きな食物、それらを語るのに抵抗はないのに、こと読書に関して自分の嗜好をつまびらかにするのに抵抗があるのはなぜだろう。 大袈裟な言葉で言うと、思想の源泉みたいなものが明るみに出るからだろうか。 ただ単に、何フェチかバレるのが嫌なだけかもしれない。 でもだからこそ、読書遍歴の開示は自己紹介がわりにうってつけなのではないか。 そう思ったので、私の読書遍歴を潔くまとめてみることにした。 まず、こ

    • 読んだ本の内容を思い出せないのは

      読書をしていると、読んだ本の内容を忘れてしまうことはよくある。 フィクションにしてもノンフィクションにしても、読んでいる時は感銘を受けたり、知らなかった情報に刺激を受けたりするのだが、2週間もすればその読書体験を思い出すことがなくなっていく。 そんなことをつらつらと考えていたら、「忘れる」ことに関する本を読んでみたくなった。 こういう時、Kindle Unlimitedを契約していると本当に便利だ。 Amazonの検索窓でKindle Unlimited読み放題ジャンルを指

      • やる気が起きない日の読書

        せっかくの休日なのに、どうにもこうにもやる気が起きない。そんな日がある。 朝起きた瞬間にベッドの中で直感するのだ。あ、今日は無理だな、と。 明日はこれをやろう、あれもやってみようと、意気込んでメモしたスケジュールを眺めながら、「昨日の自分はどれだけ活力がみなぎっていたのだ」と唖然とする日。 二日続けてエネルギッシュに生きられる大人はいない。 というわけで、やろうと思っていた掃除も筋トレも明日の自分にまかせて、ひたすら寝転がって読書をすることにした。 毎朝の読書で試し読みをし

        • おすすめ本No.7『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』エリック・ジョーゲンソン

          お金の稼ぎ方には、その人物の人生哲学が色濃く反映される気がする。 なりふり構わず成果重視、他者との調和重視、成功よりも理想重視など、まさに千差万別。 そういった意味でこの本は、ある一人の成功者の成功法則と人生哲学の結晶のようなものだと思う。 アメリカでいくつものスタートアップ企業を成功に導き、アメリカの起業の仕組みを一新した男と呼ばれた、ナヴァル・ラヴィカント。 起業家であり投資家でもある彼をあえて「思想家」と位置づけ、彼の思想の断片を語録としてまとめたのが本著だ。 成功

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          朝読書というスタイル

          毎朝かならず読書をすると決めて、実行に移してから半年が経つ。 きっかけは単純なことで、在宅で仕事をするようになったこの三年の間に、完全なる朝型人間へと変化し、朝に自由な時間が増えたからだ。 とりあえず朝の身支度が済んだら、パソコンデスクに向かってiPadでKindleアプリを開くことにした。私はKindle Unlimitedを契約しているので、その日になんとなく目に留まった本を読み始める(毎朝読書をすると決めた時、いっそのことなら毎朝違う本を開いてみようと思った。その理由

          朝読書というスタイル

          私の読書遍歴⑤ 解放期(現在)

          私の読書遍歴は中盤まで、おもにフィクションによって彩られてきた。ノンフィクションも読まないわけではなかったが、圧倒的にその割合は少なかった。 しかし、ここ数年は違う。積極的に小説以外の本も読むようにしているのだ。 小説好きがノンフィクションを読む理由 平たく言うと、ジャンルの違う本を読んで視野を広げたほうが、自分の好きな小説をもっともっと味わえるのではないかと思ったからだ。 小説を読むということは、自分の宝物を探すことであり、小説以外の本を読むことは、宝物を探すための道具を

          私の読書遍歴⑤ 解放期(現在)

          私の読書遍歴④ 維持期

          読書界のパンドラの箱こと中国歴史小説に出会ったあとの私と言えば、さながらフルマラソンに挑む陸上初心者のように苦行を強いられることになった。 北方謙三さんの「三国志シリーズ」に取りかかった私をいきなり悩ませた問題、それは「登場人物がめちゃくちゃ多い」ということだ。 思えば、それまでの私が好んで読んでいたジャンルである純文学と推理小説は、比較的クローズドな舞台で起こる事件やエピソードが多く、登場人物もそれほど多くはなかった。 また日本の歴史小説などは、登場人物が多くても名前に

          私の読書遍歴④ 維持期

          私の読書遍歴③ 確立期

          推理小説を知ったあとの私はしばらく、講談社文庫の下僕のようなものだった。 綾辻行人さんの「館シリーズ」、島田荘司さんの「御手洗清シリーズ」を瞬く間に読みあさり、有栖川有栖さん、法月倫太郎さんの推理小説にも手を出した。 そのほかに当時はまって読んでいたシリーズがあって、それが篠田真由美さんの「建築探偵桜井京介の事件簿シリーズ」だ。 綾辻行人さんの「十角館の殺人」を私に薦めてくれた中学の恩師がこのシリーズも激推ししていて、当時、新刊が出るたびに貸してくれた。 ふと気になって

          私の読書遍歴③ 確立期

          私の読書遍歴② 探索期

          小学校高学年から、夏の100冊を制覇することに夢中になりはじめた。 夏の100冊とは、毎年夏になると、新潮、角川、集英社の3社の文庫が約100冊ずつピックアップされて紹介されるフェアのことで、フィクションを愛する読書家にとっては避けては通れない道と言っていいだろう。 毎年、夏休みに入る前に書店で配布されている夏の100冊の小冊子を集めて、この夏に読むべき本を吟味した。そして、小冊子に読み終わった本のしるしをつけていくのが夏休みの習わしだった。 この時期に読んだものとして、

          私の読書遍歴② 探索期

          私の読書遍歴① 成長期

          物心ついた時から本が好きだった。 一番古い記憶は、ノンタンだ。幼稚園に通い始める前から読んでいた(正確には母に読み聞かせしてもらっていた)本だ。 「ノンタンぶらんこのせて」の表紙をいまでも覚えている。本そのもののツルツルとした手触りも好きで、どこに行くにも持参していた記憶がある。幼児が小脇に抱えるのに、ちょうどいい大きさと重みの本。 図書館にもよく連れて行ってもらった。図書館で借りた本で記憶に残っているのは、「泣いた赤鬼」だ。 村人と仲良くしたい赤鬼のために、青鬼が一肌脱

          私の読書遍歴① 成長期

          おすすめ本No.6『本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ』 コウケンテツ

          料理を作るのは、本当に面倒くさい。 肉を切ったり、野菜を炒めたり、塩コショウで味を調えたり、といった工程はまだいい。その前段の、献立を考えたり食材を買いに行ったり、食費をやりくりしたりすることがまず面倒くさいし、食後の後片付けがまた最高に面倒くさい。 それに加えて、「誰か」のために作ってあげている人は、おいしさや見栄えの良さ、栄養バランスまで考えなければならない。そこまでして食卓に料理を並べても、「おいしかったよ。ありがとう」といつも感謝してもらえるわけではないのだ。 料理

          おすすめ本No.6『本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ』 コウケンテツ

          通読しなくてもいいという自由

          毎朝、本を読むが、読書にかける時間や読書量を定めてはいない。予定の詰まり具合も、体調の良し悪しも日によって違うからだ。 現に「2分だけ、いや1ページだけでも……」という日もあれば、「1時間かけてじっくり200ページくらいまで」という日もある。 そんな具合なので、朝のうちに一冊の本を読了することはほとんどない。面白い本を見つけたら、後日また時間を見つけて読み進めればいいと思っている。 この「通読しなくてもいいという自由」を手に入れたことで、朝の読書のハードルがぐんと下がった。

          通読しなくてもいいという自由

          読書メモを取るか取らないか問題

          読書メモは、取っても取らなくてもいい。個人的にはそう思っている。 私自身は読書メモを取っている。正確には、取るようになった。 「一気に通読しない」という読書スタイルになって、その必要性を感じたからだ。 読書メモと言っても、以下の項目をExcelの表に入力しているだけの、ごく簡単なものだ。 1. タイトル 2. 著者名 3. 日付 4. ステータス 5. その本からの学び 6. メモ タイトルと著者名 これは必須項目だろう。タイトルだけでも良いかも

          読書メモを取るか取らないか問題

          おすすめ本No.5 『モモ』ミヒャエル・エンデ

          ミヒャエル・エンデの書いた「モモ」という、タイトルだけ知っていた本を読んでみた。 児童向けのファンタジー小説という、ふんわりとした予備知識だけはあったのだが、読んでみると色々と裏切られた。まず、思っていたよりボリュームがあった。 浮浪児の少女モモが仲間と出会い、すったもんだあった後にみんなを幸せにするという、ミュージカル「アニー」に近いストーリー展開を想像していたのだが、話はもう少し込み入っていて、三部仕立てになっている。 話が込み入ったわけは、筆者がこの物語に配置した最大

          おすすめ本No.5 『モモ』ミヒャエル・エンデ

          おすすめ本No.4 『できない僕がスモールビジネスで成功したアイデアと方法』あくたむ

          この本も、タイトルに惹かれて読み始めた。 「この本から何かを学んでみせる」という強い思いがあったわけではなく、完全に興味本位の立ち読み感覚だった。 「できない僕が…」で始まるタイトルから、「弱みを強みに変える」的なマインドチェンジ推奨本の一種だと想像していた。ところが、これが良い意味で裏切られた。 著者は、自分の弱み(ご本人曰く、学力も体力もコミュニケーション力も底辺)を変えることなく、ビジネスを成り立たせて見せた。「できない人」に合ったやり方で。 「自分を変える」という

          おすすめ本No.4 『できない僕がスモールビジネスで成功したアイデアと方法』あくたむ

          おすすめ本No.3 『山月記』中島敦

          以前に「山月記」を読んだのは、高校の国語の授業の時間だったと思う。当時は何か感じ入ることもなく、「虎になってしまった男が旧友と再会し後悔を語る話」というザックリとしたあらすじと、「その声は、我が友、李徴子」というフレーズだけが頭に残った。 朝の読書の時間には、新しい本を開いてみることにしている。読んだことのないジャンルや作家の本を選ぶというルールにしており、過去に読んだことのある本は選ばない。けれど唯一の例外があって、授業で読んだことがあるだけの話は再読OKとしている(一度

          おすすめ本No.3 『山月記』中島敦