プロフィールのかわりに
読書遍歴を人に語るのが気恥ずかしいのは、私だけだろうか。
好きな映画、好きな音楽、好きな食物、それらを語るのに抵抗はないのに、こと読書に関して自分の嗜好をつまびらかにするのに抵抗があるのはなぜだろう。
大袈裟な言葉で言うと、思想の源泉みたいなものが明るみに出るからだろうか。
ただ単に、何フェチかバレるのが嫌なだけかもしれない。
でもだからこそ、読書遍歴の開示は自己紹介がわりにうってつけなのではないか。
そう思ったので、私の読書遍歴を潔くまとめてみることにした。
まず、これまでの読書を振り返ってみてわかったのだが、読書傾向に大きな転換期がいくつかあった。
そこで、ドナルド・E・スーパーの発達理論になぞらえて、私の読書遍歴を5つの段階に分類してみた。
ドナルド・E・スーパーは、発達には成長・探索・確立・維持・解放の5つの段階があると言っており、そこに私の読書傾向をあてはめてみたのだ。
するとこのような具合になった。
成長期:児童文学
探索期:夏の100冊(※)
確立期:推理小説、純文学
維持期:別名・浅田次郎期
解放期:ノンフィクション
※夏の100冊……毎年夏になると、新潮、角川、集英社の3社の文庫が約100冊ずつピックアップされて紹介されるフェアのこと
読んだ本の詳細については、段階ごとに別の記事にまとめてみた。
本のタイトルを思い出すたびに懐かしさがこみあげてきて、作業がなかなか進まなかった。
古いアルバムを開いて写真を整理しようとすると、写真の一枚一枚に見入ってしまって手が止まりがちになるのと同じなのかもしれない。