仕掛け種類と仕掛け打牌別の、相手副露の聴牌率

研究代表者　nisi
研究協力者　とつげき東北、みーにん

１．はじめに

今回はこのあたりの記事に近い内容にしました。

前の記事では、相手副露に対して、牌の危険度を仕掛け種類と仕掛け打牌と切ろうとしている危険牌の種類別に牌譜解析で調べました。しかし、いかんせん分類の種類が多すぎて、全部のデータを載せることはできませんでした。

そこで、分類の数を1次元分削減して、なんとか大雑把な傾向をつかめないかなーと思いました。今回は「切ろうとしている危険牌の種類」の分類を見切って、仕掛け種類と仕掛け打牌別の相手副露の聴牌率を牌譜解析で調べてみました。

２．牌譜解析条件

・あるプレイヤーの切り巡（以下、副露者とする）について、他家3人それぞれ（以下、自分とする）の視点から調べる。
・副露者が直前に副露している。
・リーチ者がいない。
・副露者が染め模様副露（*1後述）でない。
・以上条件に当てはまった総回数と副露者が聴牌している回数をカウントする。
・巡目別、副露数別、副露種類別（役牌orタンヤオorその他）、直前副露の副露牌別（*2後述）、打牌種類別（*3後述）に分類する。

*1 染め模様副露の定義
１・6巡目までで1副露以上している
２・6巡目までの捨て牌で染め色数牌が切られていない
３・6巡目までの捨て牌で切られている字牌が1枚以下
４・染め手が否定される仕掛け（マンズ染めのときにピンズやソーズの仕掛けが含まれるなど）が入っていない。
５・6巡目までの捨て牌で切られている２～８牌が3枚以上
６・3巡目までの捨て牌で切られている２～８牌が1枚以上
７・染め色数牌が切られた後、非染め色数牌が手出しで切られていない

*2　直前副露の副露牌
以下の28パターンのいずれかに分類する。（便宜上、マンズの下を仕掛けている表記にしているが、色違い・上下違いについては同一視して牌譜解析している。）
1mポン
2mポン
3mポン
4mポン
5mポン(赤なし)
赤5mポン
5mポン(赤入り)
W風ポン
場風ポン
三元牌ポン
自風ポン
オタ風ポン
1mチーwith2m3m
2mチーwith1m3m
2mチーwith3m4m
3mチーwith1m2m
3mチーwith2m4m
3mチーwith4m5m
3mチーwith4m5M
4mチーwith2m3m
4mチーwith3m5m
4mチーwith3m5M
4mチーwith5m6m
4mチーwith5M6m
5mチーwith3m4m
5mチーwith4m6m
5Mチーwith3m4m
5Mチーwith4m6m

*3　打牌種類
以下の28パターンのいずれかに分類する。
打1m
打2m
打3m
打4m
打5m
打6m
打7m
打8m
打9m
打赤5m
打1p
打2p
打3p
打4p
打5p
打6p
打7p
打8p
打9p
打赤5p
打0見役牌
打1見役牌
打2見役牌
打3見役牌
打0見オタ風
打1見オタ風
打2見オタ風
打3見オタ風

具体的には下のような表を作成します。

表の見方は、左上が副露数と副露種類と副露牌による分類、行方向が打牌種類による分類、列方向が巡目による分類で、マスの中の数字が聴牌率です。

このような表が最大で、副露数3パターン×副露種類3パターン×副露牌28パターンの262枚があり得ます（副露種類と副露牌の条件的にかみ合わない表はカットできますが）。

そこで、巡目による分類をカット（9巡目固定）にした下のような表も作成しました。

表の見方は、左上が副露数と副露種類による分類、行方向が副露牌による分類、列方向が打牌種類による分類で、マスの中の数字が聴牌率です。

表の分析は、データ量が相対的に少ない、巡目9巡目固定の表についてすることにします。表の掲載は全部の表でします。

３．9巡目の仕掛け種類と仕掛け打牌別の、相手副露の聴牌率（牌譜解析結果）

9巡目の、仕掛け種類と仕掛け打牌別の、相手副露の聴牌率が下表になります。