一向聴安牌残し（局収支編）

研究代表者　nisi
研究協力者　とつげき東北、みーにん

１．はじめに

序盤～中盤の手組について、現在他家からの攻撃がない場合でも、将来の他家リーチ等に備えて安全牌を持つか、安全牌を持たずに自手都合で手を進めるのかという悩みはよくあることと思います。

今回は、次の8つの一向聴の牌姿について、安全牌の北を残すか、目いっぱいで北を切るのかという、よくあるお題について、麻雀AI（シミュレーション）で調べてみました。

牌姿１　完全一向聴・余り牌片無筋

牌姿２　完全一向聴・余り牌両無筋

牌姿３　両面対子＋カンチャン一向聴・余り牌片無筋

牌姿４　両面対子＋カンチャン一向聴・余り牌両無筋

牌姿５　カンチャン対子＋両面一向聴・余り牌片無筋

牌姿６　カンチャン対子＋両面一向聴・余り牌両無筋

牌姿７　カンチャン対子＋カンチャン一向聴・余り牌片無筋

牌姿８　カンチャン対子＋カンチャン一向聴・余り牌両無筋

２．前提条件等

手牌の種類（8つの牌姿）と巡目（5巡目、8巡目、11巡目、14巡目の4パターン）と自手ドラの枚数（赤5s1枚ドラ1mの場合、赤5s0枚ドラ1mの場合、赤5s1枚ドラ9sの場合の3パターン）の条件を動かしてシミュレーションを行い、打北の場合とマンズ打ち（安牌残し）の場合の局収支を算出し、両者を比較します。なお、牌姿5~牌姿8のマンズが愚形複合塔子のケースは安牌残しのマンズ打ちの際にカンチャン固定とシャンポン固定の2パターンがありますが、局収支の高いほうを採用します。

前提とする捨て牌は以下の通りとします。

３．ドラ１の場合の局収支比較（シミュレーション結果）

まずは自手のドラの枚数について、ドラ1m（0枚持ち）、赤5sが手牌にある、ドラ1の手牌について、牌姿と巡目の2条件を動かしたときのシミュレーション結果が下表となります。