スーパーセンシティブ10 #33歳うつ克服日記
▼うつ克服の体験談一覧
https://note.com/mahiru2go/m/mfb709f683172
▼前回のお話
■悲しい抱擁
父が帰ってくるまで、私はずっと暗い玄関にうずくまっていました。帰宅した父は何も言わず、私を抱きしめてくれました。
その後のことは覚えていません。
子どもたちはまだ夏休み中だったので、そのまま1週間ほど主人が預かっていました。その間私は実家で父と2人きり。ご飯も水分もほとんどとらず、布団にくるまってただただ泣いて過ごしました。
■共感者
夏休みが明けて、子ども達も実家へ来ました。やることが出来て気がまぎれたのか、少しだけ人と話せるようになった私は、ある友人の家へ子連れで遊びに行くことに。その友人とは高校生からの知り合いで、お互い同じような年の子供がいるため、以前からよく遊びに行っていたのです。
子ども達がわちゃわちゃと遊んでいる横で、私は友人夫妻に主人とのことを打ち明けました。友人はもちろん旦那さんまで、主人に対して非難の声をあげました。
もちろん、どちらか一方が「100%悪い」ということはないのですが、彼らの怒りっぷりに救われた記憶があります。
■救いの手
一通り話をして涙も落ち着いた頃、友人の旦那さんがひとこと。
「白ちゃん、うちに来なよ」
隣でうなずく友人。そうだ、そうしよう。いつから来る?
高齢の父ひとりでは、子ども2人+壊れた大人を面倒見切れないだろうと判断した友人夫婦は、なんと我々の世話役を買って出てくれたのです。
混乱と感動と申し訳なさとが入り混じって、グチャグチャになりました。でも、その時の私の心を最も占めていた感情は「嬉しい」でした。
「この人たちは、私を受け入れてくれる」
それは私が何よりも欲していたものだったのです。
この話し合いから1週間後には、友人宅での新しい共同生活がはじまりました。
▼次のお話
▼うつ克服の体験談一覧
https://note.com/mahiru2go/m/mfb709f683172
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?