見出し画像

まごめ共同保育所で働く職員が語る!「私がまごめで働く理由」

「この前子どもが通う保育園の先生と飲んだ時さ〜」
こんな話を同僚にすると大抵本題に入る前に「え、ちょっと待って、なに、保育園の先生と飲むの!?」と驚かれます。

まごめしか保育園を知らない私からすると、「そうか、普通は飲んだりしないんだった•••」となるわけですが、確かに特定の保護者だけと仲良くなってしまったりするとトラブルの元にもなりかねないし、個人的な付き合いを禁止するルールがあることもよく理解できます。

一方で私たちまごめ共同保育所が理想とする、外遊び重視・小規模異年齢保育・共同保育を実践しようとすると、職員と保護者が腹を割って話すこと、しっかりと信頼関係を築くことが不可欠であり、そのためにはある時はお酒を酌み交わしながら本音で語り合う機会も重要だったりします。(と、みんな思ってると信じてる。)

今回はまごめ職員歴3年ながら、職員・保護者の心をガッチリとつかんでいる生涯現役・一生青春、宴席でも引っ張りだこの “Iちゃん“に、まごめで働くことに決めた理由を語ってもらいました!

子どもより元気なIちゃん。そのパワーはどこから来るのか・・・!

【今回の語り手】まごめ職員のK .I .さん。OLをしながら4人の子育てを経験。末っ子の成人を機に元々従事していた保育の仕事に復帰。60代とは思えないバイタリティで何でも挑戦・吸収する姿勢は本当に尊敬します。子どもの激しい遊びに応えるために毎朝10km走っているとか。宴会部長も兼任。

本物の笑顔に出会って

私の4人の子ども達がすべて成人し、子育てがひと段落した頃、都市部では待機児童解消の目的で多くの保育園ができました。長年保育士の仕事に復帰することを願っていた私は一念発起し、転職にチャレンジしました。

そうは言ったものの30年以上現場を離れていた私は不安がいっぱい。そこで知人のつてを頼りに大手保育園チェーン(?)を展開している企業に就職を決めました。久しぶりに子ども達に囲まれた喜びと共に、私は保育現場が激変していることに驚きました

その一番は、安全に対する過剰な対応です。目に見える怪我は(かすり傷と思われるものも)医師の受診が必要でした。必然と「怪我をさせない保育」をし、保育士は常にピリピリと子ども達を「監視する」ようになっていました。

公園に行っても、遊具が適正年齢に達していないと遊ばせることができず、あれもダメ、これもダメと子どもの活動を制限することばかりでした。

本来、子どもが主役のはずの保育園は、「親が仕事をしている間、安全に過ごす場所」となっていると感じました。私はだんだんと違和感を覚えはじめ、何より仕事が楽しくなくなっていました。

悶々としている時、私の子ども達がお世話になった保育園を思い出しました。そこは自由保育を主体とし、子ども達の「やりたい」を大切にしてくれる園でした。
園庭で山をつくり、ホースで水を流し、川をつくり、海をつくり、その中で思いっきり泥と戯れる毎日を過ごした子ども達。

きっとそんな保育園がどこかにあるはず。
そう思った私は、ひたすら時間を見つけて携帯で検索を始めました。

そしてたどり着いたのがまごめのHP
そこには嬉しそうに泥んこ遊びをする子と、今にも画面から飛び出しそうなほどの笑顔で駆け出す子ども達の姿がありました。

広い場所があると反射的に走り出す子ども達

見た瞬間、「ここだ!」と思い、気が付いたら電話をしていました。
「まず、保育を体験してみませんか?」と言われ、ラッキー!(年齢制限で断られなかった〜)

ワクワクしながら初めてまごめに行った日。
まず、下駄箱が汚れているのを見て、嬉しくなりました。
「子ども達、いっぱい遊んでるな〜思った通りだ。ウフフ・・・」
その後は驚きの連続でした。

・子ども達が行き先を決める。
・車の来ない路地で、ヨーイドンをする。
・遠くに車が見えるとサッと端によける。(通称ペッタンコ)
・公園ではそれぞれ好きなことをして遊べる。などなど・・・

そこには自分の言葉で話し、笑い合い、気持ちのままに遊ぶ子ども達の姿がありました。

「橋の先まで競争ね!」「え、ゴールどこ?」の図。

窒息しそうな毎日を送っていた私は、久しぶりに子ども達の本物の笑顔に出会い、心の底から楽しいと感じることができました。
そして、まごめに帰ると栄養満点・愛情いっぱいの食事が待っていました。

まごめの初日は、心も体も満たされた夢のような時間でした。そして、こんな素敵な保育を続けてくれたまごめさんに心から感謝をしました。

遊び疲れた子ども達は木陰での外昼寝でもぐっすり

午後から私の面接をしてくれた人事委員の親達に感想を聞かれ、出た第一声が「や〜、楽しかったです。ありがとうございました。」でした。
そしてこの1日がどんなに私にとって特別で、最高であったかを興奮しながら語り続け、後日聞いたことによると最終的にはそれが採用の決め手になったそうです。

「まごめに来る人はね、まごめを楽しめる人じゃなきゃダメなのよ。」

今思うと、確かにその通り。

まごめのみなさん、
私を仲間に入れてくれて本当に、本当にありがとう。

この原稿を書きながら、改めて初心に帰ることができました。

みんなで枝を集めて作った基地。こういう遊び、今も昔も子どもは大好き!

まごめの一員になって2年(※原稿執筆当時)。
関わってわかったことは、まごめの日常は決して当たり前でないこと。
子ども達の安全と「やりたい」との両立の中で職員は毎日試行錯誤していること。まごめの保育は一日にして成らず。

多くの先人達の苦労と工夫、忍耐強さと強い信念の積み重ねで成り立っていること。それを忘れてはならないと思います。

このまごめを継承し、子ども達の心の声を聞き分け、気持ちに寄り添い、ワクワク・ドキドキを一緒に体験し、楽しむ。

私は、これからもそんな大人でありたいと思うのです。


かすり傷は、やりたいことに挑戦した証!多分。

Iちゃんがまごめに来てくれた時のことは今でもよく覚えています。
体験で子ども達と遊ぶ様子を見ていた職員曰く、「一緒に遊んでいた子どもの近くを離れなくちゃいけなくなった時、『行かないで〜』って子どもが泣いてね、どうするのかなって見てたら『♪さよ〜な〜ら、さよな〜ら〜(※「好きになった人」都はるみ)って歌って踊りながら離れていったのよ!あ、この人は大丈夫だって思った。」とのこと。

その後、保育参加で一緒に遊んだ時、ふわふわの枯葉の中に最初にダイブして、子どもよりはしゃいで「写真撮って〜!」と言われたのには「あ!この人誰よりも楽しんでる!」と衝撃でした。

まだ3年とは思えないくらい、親にも子どもにも寄り添って、一緒に泣き、一緒に笑い、母を集めて「みんないい女だよ!」と激励してくれるIちゃん。あなたの遊び心が大好きです。いつも本当にありがとう!これからもよろしくお願いします!

この記事が参加している募集

子どもの成長記録

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?