『損する結婚儲かる結婚』/藤沢数希

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我々のほとんどは日本に住んでいながら法律を全く知らない。

かたや結婚や離婚は多くの人が経験している事柄なのに、何故か「離婚リスクとか私には関係ないもん」みたいなスタンスでいる。

いや、それはちゃうで。

何も考えずに感情だけで突っ走るよりも、あらゆる手を打ってスマートに生きたい・・・それこそ本書でも登場したキャプテン長谷部誠のように・・・。車を運転するときは事故が発生した時のことを考えた方がいいのと同じだし、優良なメーカーは震災対応とか常にバックアップをできるようにしている。

この本は婚活や結婚を考えている全ての人、特に筆者の藤沢所長も指摘していたけど、女性に読んでほしい本だと感じている。

「どういう人と結婚するのがいいのか」「どのタイミングで結婚するのがいいのか?」「本当に結婚しないとダメなのか?」「妥協する結婚よりも好きな人と婚外子を作る方がいいのではないか?」と色んな選択肢が広がってくる。結婚のタイミングに関してざっくり言うと「既にスターになった人」よりも「これからスターになる人」と結婚した方が婚姻費用のリスク回避の観点で良い。これは法律を知らないと全く考慮しない視点だ。

また、今の「一夫多妻制」という制度は非常に男性視点(非モテに女子をもれなく分配する)で作られた制度なので、「私は一夫多妻制でもいいから、お金持ちでイケメンと結婚したい」といった女子の欲望を叶えられてはいない。その裏付けとして、女性の社会進出が目覚しく権力も大きいアイスランドでは婚外子の割合が非常に高い。これは女子が「一夫多妻制」よりも「非モテよりもモテと子供作りたい」という人間の本能的なところが現れているからだ。

恋愛市場は弱肉強食で自由で、非モテでセックスできない男子が7割を超える事実があるのに、日本をはじめた先進国の結婚制度はそれに即した形になっていない。民主主義が投票をベースに作られていることから「大多数の弱い人たちに都合が良いシステムを構築する」という説明は理にかなっていて痛快だった。

これからの時代はますます「好きな人とパンパンして子供を作りたい」という欲求が正しく暴走する社会に変わっていく気がする。古い制度があっても、各個人の欲望に従って各々がシステムを構築していくのだろう。

モテないとキツいけど、モテるなら男女ともに楽しい時代じゃないか。


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