2009年7月5日、まだまだ陽が高い西武ドームはやはり蒸し風呂だった。 西武線の乱れにより試合開始時刻は15分遅れの16時15分。9回裏2死満塁、背番号「7」のクローザーが登場…
はじめに 〜2年前から〜『四月の永い夢』という映画を観たのは2年前。大学を卒業し、社会人になって初めての夏のことだ。 そのあらすじは「3年前に恋人を亡くした27歳の…
ひろ
2020年7月7日 21:17
2009年7月5日、まだまだ陽が高い西武ドームはやはり蒸し風呂だった。西武線の乱れにより試合開始時刻は15分遅れの16時15分。9回裏2死満塁、背番号「7」のクローザーが登場。突如現れたサブマリンがバッターを三振に切って取ったところで、軽やかなイントロが流れ始める。はじめてのライブはまるでテーマパークだった。水が噴き出す。炎が上がる。ゆうに50mはある花道を縦横無尽に駆け回る。アンコールで
2020年6月18日 21:18
はじめに 〜2年前から〜『四月の永い夢』という映画を観たのは2年前。大学を卒業し、社会人になって初めての夏のことだ。そのあらすじは「3年前に恋人を亡くした27歳のもとに、その恋人から手紙が届く」というもの。漠然と「『離別』ものに惹かれるらしいぞ」ということが分かりつつあった当時のぼくは早速映画館へと行き、中川龍太郎監督と主演の朝倉あきさんによって彩られた、眩しい物語の虜になった。ぼくはフ