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【月報】都会では気づけなかったかもしれない 2023年1月=地域おこし協力隊9ヶ月目 Vol.43

3月ももうすぐ終わりに近づき、新年度が半分くらいドアを開けて待っています。でも今回は、1月の振り返り。(すいません)

1月はズバリ、「気づき」の月だったと思います。

FoundingBaseに入って、地方に来ていなかったら気づけていなかったかもしれないことがたくさんありました。新卒で地方に行くと、その後の選択肢が狭まると言われる(僕も周りから言われた)こともあるし、正直一理あるなとも(来る前も来た後も)思う。一方、豊かさの幅は広がっている気がします。

あまりエッセイストには、なりたくないし、なれないけれども、地方にいると感情的になりやすいのかも。というよりかは、人間は本来感情的な生き物なんだけど、都会にいると刺激が多すぎて不安定になるから、感情を一部押し殺しているのかもしれない。

自称エモいという感情を青春時代に忘れてきた、僕なりの気づきを1月の出来事と共にまとめましたので、お付き合いください。

2022年5月より北海道美唄市の地域おこし協力隊として、シティプロモーションを担当している真船創太(まふねそうた)です。シビックプライドの醸成や関係人口の増加を目指し、美唄の若者たちと「美唄の未来に夢を描く委員会」を立ち上げました。プロジェクトを進めていく中での等身大の苦悩や、地域での暮らしのリアルを飾らずに発信しているので、美唄に関心を持つきっかけや地域での活動のヒントになればすごく嬉しいです。みんなで一緒により良い社会を創りたい。

一年に一度の帰省

年始年末は、神奈川県中南部にある大磯町へ帰省をしておりました。(神奈川県の形はよく犬に例えられるのですが、そうすると犬のお腹らへん)

同級生たちもそれぞれ働き始め、会うことも少なくなってきた近年。個別に会っていたら時間が足らないから、それならイベントを開いて、一斉に集まろう。そうすれば、僕以外の人もみんなに会える。

サッカーをやっていたのもあり、そういうことで初蹴りイベントを2年前から開催しています。毎年の恒例イベントにして、ゆくゆくは120人くらいだった同級生の半分くらいが参加するイベントになったらいいな。3年目となる今年は、BBQも開催して実績は20人くらい。(しばらく会っていない人と会うのをハードルに感じる人も多いらしく、なかなか数が伸びないが、今年から女性陣も初参加)

これから結婚する人や子どもがいる友達も増えてきて、形は変わってもいつまでも思い出話で盛り上がれる関係でいられたらなぁ。

少し飛躍しますが、心震えた思い出を自分の中に積み重ねていくことが人生の豊かさの一つなのではないかと少つずつ思うようになってきました。刹那の喜びではなく、心を揺さぶるもの、ときをいかに作っていけるかどうかなんじゃないかな。

帰省ついでに、初めて下北沢にあるFoundingBaseの本社に行くことができました。美唄に帰ってきたら、役所の入り口でマガン(鳥)のゆるキャラ「マミーちゃん」が出迎えてくれました。

マミーちゃんはまだ残ってます

お試し「美唄勉強会」

美唄に来て1年、知らないこともまだまだ。まちの歴史に詳しい方にご飯を食べながら、ラフに教えてもらう勉強会をお試しで実施しました。地域おこし協力隊になったばかりの方もいたので、今回のテーマは美唄全体のお話。

市内小学校の総合学習で使ったというスライドを用いながら説明いただきました。「ああ、これ知ってる!」というのと「えっ、そうだったの?」がわかって良かった。

ちなみに「ゆる言語学ラジオ」の中で、「知性はどれだけものごとを知っているかではなく、どれだけものごとを知らないかで測られるのではないか」というような言葉が出てきて、そうだよなと感心していました。毎日通勤のお供に聞いています。

その場で第二回目の開催が決まりました。

三笠の炭鉱ツアー

市役所の方と一緒に、となり町三笠市の炭鉱ツアーに参加しました。

三笠市は赤平市と並んで、炭鉄港のリーダー的存在です。三笠ジオパークにも登録されていて、ハードとソフトの両方で整備が進んでいるのです。

ただ、どこかが他より優れているという話ではなく、それぞれの炭鉱にそれぞれのストーリーがあって本当に興味深い。マス(大衆)を相手に仕事をしていたら、気づけなかったかもしれないことのひとつ。相手の顔が見える、笑顔が想像できるというは僕にとっては、とても大切なこと。

ツアーの後は、地域おこし協力隊の方が継承した蕎麦屋さんで、かしわそばとほうれん草の天丼食べ、冷えた身体を温めに「湯の元温泉」へ。大満足の一日でした。

いつも学びの多い撮影

ここからは、担当しているシティプロモーションの話。

デザイナー兼カメラマンに3度目の美唄に来ていただき、撮影をしました。事前のロケハンでは、素敵な景色に出会うことができました。完全に景色に酔っている、、

撮影での学びはこちらに残してあります。

ついに新シンボルの決定

「美唄の未来に夢を描く委員会」では、8回目を実施し、新しいシンボルが決定しました。年度末も近づき、最後はどうやって締めようか。

委員インタビュー再開

前回の更新から相当時間が空いてしまった委員さんのインタビュー記事。

美術館のスタッフさんと高校生ならではの視点で、委員会や美唄のことが描かれているので、ぜひご覧ください。

委員会での議論を通して、以前よりまちの未来をポジティブに考えられるようになりました。美唄に残るのも悪くないかも。

大西さんのインタビューより抜粋

美唄ならではの豊かさを求めて

家でじっとしているのが苦手。幸せになるために捨てたはずの競争主義が深く根を張っていて、僕が休んでいる間にさらに知識や経験を獲得してパワーアップしている人がいると思うと、休んでなどおれるかと外に出たくなっちゃうタイプ。

だと思っていた。けれどもそれは、わかりやすいから使っていたストーリーで本当はゆっくり過ごす楽しみ方を知らなかっただけなのかもしれないとふと思った。それは小さい頃に経験していないからからもしれないし、マーケティングに行動するようにまんまと騙されているのかもしれない。

まあ、理由はどうであれ、ゆっくりするという豊かさを見つけにいこうと思っている。だって刺激を求めていたら、それは都会に出た方が良いに決まっている(と個人的に思っています)。コンテンツは溢れんばかりか、深呼吸の一つゆっくり落ち着かせなどさせてくれない。(誇張)

一方地方にいると、スマホさえ手放してしまえば、人間の思惑を感じないところがたくさんある。めいっぱいに新鮮な空気を吸うことができる。

どっちが良いという話をしたいわけではありません。都会の価値観で地方を判断しても意味がないし、その逆もしかりということです。それぞれに合った暮らしがあり、豊かさがある。さらに言えば、都会と地方の二項対立ではなし、どんな場所にだってその土地ならではの豊かさがある。

僕は神奈川県出身と言えど、地域コミュニティが残るところだったので、都会っ子ではないけれど、都会の価値観(というよりかは資本主義の幻想)を新しい土地に押し付けていたのかもしれない。その基準(比較)で言ったら、なにも無いに決まっている。

でも見方を変えれば、作物が育つ畑や多様な生き物が棲む川や森がそこら中に存在するし、この世に自分しかいないかもって思える場所だってある。ところ変われば、そりゃあ楽しみ方や生き方も変わって当然。美唄でどんな暮らしをしていこうか模索中です。

特に重い雪が降る冬は、雪道の運転も怖いし、そもそも寒すぎて外に出たくないしで、内にいる時間が増えた。ちょうど答えのない問いができたので、雪山と化した家に籠もって、自分とじっくり向き合う時間にしようと思います。

春を待ち雪の下で冬眠する動物たちのように。
春はもうすぐ。


今回はかなり情緒的になってしまいましたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございます。みなさんのスキ、フォローが励みになっているので、引き続きよろしくお願いいたします!(コメントも大歓迎です)



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