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箱根駅伝2024-25「負ける気がしねぇ」シリーズ

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2021-22は「男になるのはお前だよ」、2022-23は「パワフルパワー」、2023-24は「前人未踏」シリーズでした。 箱根駅伝2024-25「負ける気がしねぇ」シリーズで行…
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#出雲駅伝

大八木弘明「愛の先に」

大八木弘明「愛の先に」

強面、大声。昔ながらな印象を残す大八木弘明監督。ここ何年でも言われるのは「変わった」という言葉。

果たしてそうだろうか? もちろん接し方や伝え方は変わっただろう。だが、それは一端に過ぎない。
本質にあるものは一つも変わっていないのではないか。そう思うのだ。

それは選手への「愛」であり、陸上競技への「愛」である。

選手への「愛」あんな強面で厳しく叱る彼に「愛」という言葉が合っているのか……とい

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出雲駅伝2024感想「削りあい」

出雲駅伝2024感想「削りあい」

ということで國學院大學の優勝で終わった今年の出雲駅伝。当然駅伝序盤戦となるこのレースに勝った=箱根駅伝で勝てるという保証はないが、1つタイトルを取ったということが何よりも大きい。

久方ぶりになかったレース上の削りあいを見て行こう。

例年より暑い中行われた例年よりも高い気温の中で難しいレース運びとなった今大会。しかし、時間の経過とともに日差しは落ち着き、後半は関東勢がらしさを見せる大会となった。

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オーダーから見る出雲駅伝2024

オーダーから見る出雲駅伝2024

三大駅伝で最も距離が短い出雲駅伝。近年、どの駅伝でも言えることだがどの区間でも1つもミスすることができない最たる駅伝の中の1つと言えるだろう。

それと同時に、各大学で様々な思惑が巻き起こっているようにも見える。大きく分けて関東の大学では2つ。それと他地区の大学に対抗馬があるか、そこも見て行くとしよう。

その前にオーダーはこちら

本気で勝ちを狙いに来ている大学このように発表すると、まるで他大学

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第100回箱根駅伝出場校紹介(13)「帝京大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(13)「帝京大学」

帝京魂!

ということで、今日は帝京大学を紹介いたします。久々にシード争いから転落したものの、もともと「育てて勝つ」チーム。今年の帝京大学は一体どれほどの強さになっているだろうか。

帝京大学1931年に設立された「帝京商業学校」が起源。当初は財団法人だったが、1959年に学校法人となり、1966年に設立された。医療系の大学としても知られていて、医療系学部のキャンパスは板橋区、文系学部は八王子市に

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第35回出雲駅伝(17)「皇學館大学」

第35回出雲駅伝(17)「皇學館大学」

長らく東海地区は駅伝という点において目立つ活躍こそなかった。しかし、近年台頭してきている大学が一つ。皇學館大學である。3年前全日本大学駅伝で圧巻の走りを見せ、現在HONDAで活躍をする川瀬翔矢選手が記憶に新しい。

今回はその中であの話題となったある人が監督になったようで…?

皇學館大学1882年に伊勢神宮祭主であった久邇宮朝彦親王の令旨によって林崎文庫に設置された神宮皇學館を母体とする、いわば

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第35回出雲駅伝(16)「広島経済大学」

第35回出雲駅伝(16)「広島経済大学」

中国地方の広島県と言えば、世羅高校が有名で都道府県対抗駅伝が開催される駅伝ゆかりの地の一つ。その中で大学では広島経済大学は古くから名の知れた大学としても知られる。

その大学のルーツをたどっていくと、現在も全国に名の知れたあの名門校に行き当たる。今回はその点も含めてご紹介していこう。

広島経済大学大学の沿革をたどると1896年に鶴虎太郎氏により設立された数理学会がルーツとなる。こちらが1901年

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第35回出雲駅伝(15)「環太平洋大学」

第35回出雲駅伝(15)「環太平洋大学」

ここではないどこかへといえばGRAYのあの歌ですが、「どこにもない大学」 を目指して開学された環太平洋大学。すでに駅伝では常連になりつつある。

「挑戦と創造の教育」を掲げる環太平洋大学について今回はご紹介しよう。

環太平洋大学2007年(平成19年)4月1日、「どこにもない大学」 を目指して開学した。初代学長は学校法人創志学園理事長の大橋博さん。甲子園常連校である創志学園高校が経営母体として有

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第35回出雲駅伝(14)「関西大学」

第35回出雲駅伝(14)「関西大学」

3度の箱根駅伝出場。
これは関東の大学以外における大学の箱根駅伝最多出場記録である。そんな「西の古豪」関西大学もまた、関関同立と呼ばれる関西地域の名門校の一角を担っている。

そんな西の古豪は大学の成り立ちもとても古い「西の伝統校」でもある。

関西大学1825年四国高松出身の儒学者、藤沢東畡によって大坂城下に開かれた漢学塾「泊園書院」を源流とし、1886年に関西初の法律学校として大阪府大阪市西区

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第35回出雲駅伝(13)「立命館大学」

第35回出雲駅伝(13)「立命館大学」

女子駅伝の雄として知られる立命館大学だが、強さでいえば男子駅伝は「関西の雄」といったところ。それでも関東の大学に順位上勝利したこともあるなど、関東勢を食う可能性を秘めた大学の一つともいえる。

今回はそんな立命館大学についてご紹介していく。

立命館大学1869年に後に「最後の元老」と呼ばれた西園寺公望によって設立された「私塾立命館」をルーツとし(翌年に閉鎖)、のちに西園寺の秘書であった中川小十郎

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第35回出雲駅伝(12)「大阪経済大学」

第35回出雲駅伝(12)「大阪経済大学」

近年、早稲田大学でも活躍を見せた竹澤健介さんの下、着々とチームが強化されてきた大阪経済大学。大阪の中心にすべてのキャンパスを持つこの大学について今回はご紹介。

大阪経済大学1932年徳永四郎により学校法人浪商学園の傘下の学校「浪華高等商業学校」として設立されたのが最初。その後1935年に学校騒動により廃校となったのを機に新たに財団法人昭和学園を設立し浪華高商を継承、学校名を昭和高等商業学校に改め

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第35回出雲駅伝(11)「第一工科大学」

第35回出雲駅伝(11)「第一工科大学」

さて、ここからは関東以外の大学をご紹介。すでに駅伝ファンでも全国大会の常連として記憶されている「第一工業大学」。現在は第一工科大学と名前を変えているがその鹿児島の名門をご紹介したい。

※また、知らないことを知ったように話すことはできる限り避けたいので注目選手とかは割愛させていただきます。

第一工科大学1955年に設立された南日本飛行学校が学校のルーツ。その後1966年に学校法人坂元学園の下で設

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第35回出雲駅伝(10)「東洋大学」

第35回出雲駅伝(10)「東洋大学」

前回大会では辛うじてシード権という苦しいレース展開に。それでも底力を見せたのは鉄紺集団のプライドがなせる業だろう。

現在酒井俊幸監督もまた指導者として一つの転換期を迎えている中、東洋大学は果たしてどのようなチームになっていくのか。こういう時に意外と反発力あるチームを作るのが酒井監督のすごいところだ。

優勝は「2代目山の神」がいた時の一度だけ多くのオリンピアンや実業団選手を育成してきた酒井監督だ

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第35回出雲駅伝(9)「城西大学」

第35回出雲駅伝(9)「城西大学」

一つハマればシードに、ハマらなければ予選会にという結果が多い城西大学だが、今年・来年とハマる要素も大きく兼ね備えている。なんといっても大きいのは留学生キムタイくんと山の妖精・山本くんの存在だろう。

新戦力は出てきたかも含めて、出雲駅伝での城西大学をご紹介。

出場回数は今回含めて5回最後に出場したのは荻久保寛也選手が在籍していた時で2018年大会が最後だった。選手の転落死という不幸が無ければ、よ

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第35回出雲駅伝(8)「創価大学」

第35回出雲駅伝(8)「創価大学」

着々と強豪校への階段を上りつつある創価大学。これまで榎木和貴監督のチームとしての強化方針はどちらかというと「駅伝」を戦うための強さを追い求めていた節がある。

しかしその一方、いささか選手層という点では一抹の不安があったことは事実。それをも解消しつつある創価大学にはフレッシュなルーキーが春から夏にかけて活躍を見せている。

安定感あるチーム三大駅伝の総合優勝の経験こそがないが、現状安定感のあるチー

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