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Midjourneyを超えるか?無料のAI画像生成ツール"Ideogram"【海外記事メモ】

本日はこちらの記事を取り上げます。なお、画像も以下から引用します。

AIツールをとことん試してくれるでおなじみのNick氏の新しい記事があがっていたので読んでみました。
自分も最近ようやくAdobe Fireflyを実践的に試してみていたところもあり、AIによる画像生成の最新情報を見てみたいと思います。

本日もよろしくお願いいたします。


Midjourneyの無料代替サービス「Ideogram AI」

Midjourneyは素晴らしいAI画像ジェネレーターですが、一つの致命的な欠点があります。それはベーシックプランで毎月$10のコストがかかってしまう点です。
もしAI画像ジェネレーターをたまに使いたいなら、別の無料ツールを使ってみましょう。その際にIdeogram AIは良い選択肢の一つです。

この記事では、Ideogramではどんなことができるのかを明らかにし、6つのよくあるシナリオでテストしてみたいと思います。

Ideogram AIの機能

Ideogramは簡単なインターフェイスで使用できるテキスト画像生成ツールです。画像のスタイルを選択したり、アスペクト比を変更したりすることもできます。

IdeogramのUIはGoogleの検索画面を参考に作られている

また、生成された画像にさらに新たなビジュアルのスタイルを適用させて再生成することもできます。

Ideogramで画像を再生成する


Ideogramを試してみる

私はIdeogramでよくある6つのタスクを試してみました。

1.リアルな画像

最初のタスクはリアルな画像の生成です。私は以下のようなプロンプトを入力しました。

Ultra realistic photo of a young woman

多くの他のAI画像ジェネレーターと同様に、Ideogramは4枚の画像を生成しました。よく見てみると、4枚の画像のうち2枚の画像には欠陥があることがわかります。例えば、最初の画像の目と指に問題があります。2枚目の画像には髪に問題があります。

人物のイメージをIdeogramに生成させた

他の2つのイメージは特に見た目の問題はなく、最後の画像の見た目が気に入りました。しかし全体的に、Midjourneyと比較すると画像のリアルさは平均的な印象です。

リアルな画像をIdeogramで生成してみた

2.イラストを生成する

Illustration of a cute dog

Ideogramの素晴らしい点の一つが、あらゆる画像に対して異なるビジュアルスタイルを適用できる部分です。Adobe Fireflyのような基本的に似た画像のセットを生成するツールとは異なり、Ideogramは様々な異なるスタイルを提示してくれるため、その中から好きなものを選ぶことができます。

Ideogramでイラストを生成した

よく見てみると、いくつかの画像には細かい画像の欠陥があることに気づくでしょう。例えば、最初の犬には少し余計な要素が足に加わっています。
最後の2画像はきちんとしていそうです。私は個人的には最後のイメージのようなステッカーっぽい画像が好みです。

3.ロゴやベクターイメージを生成する

Ideogramは以下のように私が使ったプロンプトでロゴやベクターイメージを生成することができます。

Flat vector image of a rocket on a white background

私は簡単に背景を取り除き、その後ベクターイメージ化しやすいように背景を意図的に白にするように指示していました。
しかし残念なことに、Ideogramはそれを無視してすべてのイメージの背景をグレーにしてしまいました。ベクターイメージの品質は良いのですが、特に特別なものはありません。

Ideogramを使ってベクターイメージを生成

4.グラフィックパターンを生成する

私たちはウェブページの背景などに使うグラフィックパターンが欲しいときにもAIを使うかも知れません。

Colourful hexagon pattern

ぱっと見で、生成されたどのグラフィックも微妙だとわかります。ビジュアルの整列に失敗している上に余計なノイズも存在しています。
Photoshopなどで修正しない限りこれらを背景に使うことはできないでしょう。

5.文字入りの画像

Ideogramは文字入りの画像の生成も行うことができます。

fox holding a sign “let’s get wild”

生成されたすべての画像に問題なく人間が読めるような文字の記載がされました。しかし、いくつかの画像には微妙な不具合があります。例えば最後の画像では"GET"の単語が不足しています。

Ideogramが生成した文字入りの画像

6.検閲のテスト

最後に、有名人の画像をIdeogramに生成させたらどうなるのかを見てみましょう。
Dalle-3のようなツールは非常に検閲が厳しく、有名人や任天堂のマリオのようなマスコットの画像を生成することができなくなっています。

Elvis Presley is singing

驚くべきことに、Ideogramはエルビス・プレスリーの画像を生成することができました。しかし見ての通り、すべての画像に不具合があります。例えば手や、要素の配置などです。

Ideogramの検閲性を確認した


Ideogramのメリット・デメリット

さて、Ideogramはテキストから画像を生成する無料のAIツールで、著名人やマリオのようなマスコットの画像まで生成することができます。

同時に、その他のAI生成ツールと比較するとリアルさのレベルにおいては平均的です。多くの画像に手やノイズなどの見た目の不具合がありました。
プロンプトの一部を無視してしまうなど、プロンプトへの理解度も高くありませんでした。

まとめると、私はIdeogramはMidjourneyを代替するものにはなっていないとは思うものの、お金を払わずにAI画像生成ツールを使いたい人にとっては良い選択肢となると思います。


感想:AI画像生成業界にも価格競争の波、利用者が増えた未来を考える

筆者は最後Midjourneyの代わりにはならない、という締め方をしていたものの、無料というインパクトは大きく今後ますますAI画像生成ツールの利用者が増えていくようにも思います。

そうなった際には昨年以降ずっと言われていたことですが、AIが生成した画像をPhotoshopなどで修正を加える技術がかなり重宝されるようになるかと思っています。

記事で言及されていた手の描写の問題や背景が残ってしまう課題などはどうしても安価なツールだと発生してしまうものですが、そういった中で「AIの画像を◯◯円で修正します!」みたいな仕事がココナラやらクラウドワークスでめちゃくちゃ増えてきそうな気もします。

ただ、そういった修正作業委託業務も参入障壁の低さからあっという間に価格破壊が起こってあまり旨味のない仕事にもなることが容易に想像できるので、やはりデザイナーは単に与えられた画像を修正するだけでなく、自分で画像を生成してクリエイティブ全体をディレクションしていけるようなスキルが求められる気がします。

とにもかくにも、やはり今後のデザイン作業においては経験の有無に関わらずAIを使うことはマストになってくるかと思われるため、きちんと情報を収集して自分からも積極的に使っていこうと思いました。


個人的に気になった海外記事を週数本メモしていますので、よければフォローおねがいします

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